飯炊き女と呼ばれて
全く個人的な意見なんですが、
料理好きな人や料理上手な人は性欲が高い
そんなイメージがあります。すみません汗
今回は、そんな話とは全く関係ないのでご了承くださいwww
*
うちの夫は休日になると
「今日の昼飯なに?」
昼が終わると
「夜ご飯なに?」
そして夕飯の買い物に行く際には
「ツマミ宜しく」
そして夕飯が終わると
「明日の昼飯どうすっかなー」
って、人の顔見りゃメシメシメシメシうるさいから思わず言い放った言葉が、
「俺は飯炊き女か!!!」
たまに自分のこと俺とか言っちゃってすみません汗
47歳です、すみません汗
3月から息子が近くに越してきて夕飯を一緒に食べるようになり、毎日張り切って作ってたけど、押し寄せる物価高騰の波とまだまだ食べ盛りの息子一人分と(おデブだからね!)、更に平日は階下の高齢の両親にも一品届けているから、そんなに広くないキッチンで、そこそこの量をこの細腕で作るのはなかなか至難の業だ。
って、いいかげん疲れた
そして、休日になると夫からのこのメシメシ攻撃。
「テメー、人のこと飯炊き女だと思ってんだろ!」
口が悪くてすみません。ビーバップハイスクールみたいですみません。ただこれは配偶者に向けて発しているので、決して小さな子供に向けての言葉ではありません。どうかそこはお許しください。(たまに鬼の形相で小さい子どもを怒鳴りつけているママさんいるよね。あれ、意外と見られてますから気を付けてくださいね。美人が台無しですよ)
と、苦言施しババアもこの辺にしておきます。
ちなみにこの「飯炊き女」って何だろう?
ちょっと調べてみました。
あらあら遊女も兼ねているとは!あながち私が冒頭で書いた、
「料理好きは性欲高め」という説は間違ってないかもしれないわね。
ふむふむ。
そういえば、飯炊き女といって思い出したけど、この言葉を初めて聞いたのは高校3年生の時に通っていた予備校だったわね。
(ここでお得意の昔話をぶっ込みますので、お時間のある方はどうかお読みください♪)
*
私は高3の夏から予備校に通い始めたんだけど、文系数学を選択していたことがきっかけで、浪人生のGさんに出会った。
Gさんは見た目は小柄なデブ、坊主頭に'G'と剃り込みが入ってて、医大を目指すアメリカ仕込みのラッパーだった。どんな奴やねんwww
Gさんはその独特な見た目と醸し出す雰囲気、そしてスチャダラパーみたいな取り巻きに囲まれながら、いつも自習室に入るや否や英語のラップで登場していたから、多分予備校に通う数百人の生徒の中でGさんの事を知らない人は居なかったと思う。それだけ凄く目立ってた。最初は私もそんなGさんがちょっと怖かったけど、そのうち私はGさんに会うと挨拶をするようになった。
「Gさんこんにちは」「平山ちゃん元気?」みたいな。
たまたま中学時代の友人がその予備校にいて、Gさんと私が話をしているのを見て、「アヤさん!Gってヤツと話してるけど何があったの?」
「あー、何かよくわからないけど話すようになった。あの人見た目はアレだけどいい人だよ」「アヤさんも怖い物無しだね」「あの頭のGってジャイアンツファンなんだって。面白いよね」
確かしゃべるきっかけになったのは、たまたま帰りの電車を待っている時に、いつもはスチャダラパー達に囲まれているのに、その日は珍しく1人ホームで佇むGさんに会ったからだった。「数学のクラス一緒ですよね」みたいな感じで私から話しかけた気がする。たまたま帰る方向が同じだったこともあり、そのまま一緒に電車に乗り隣合わせで座って帰った。
その時のGさんは、その見た目とは違って驚く程落ち着いた口調で私に話しかけてくれた。
「俺さ、実は中高一貫校出身のお坊ちゃんなんだよね。だけど親がアレだったからさ、途中で嫌気がさしてラッパーになったんだよ。実は1年前にアメリカにラッパー留学もしたんだよね。ボッボッボッ!」
「Gさん、今のなんですか?」
「今のアメリカのラップってこんな感じが流行ってんの。ボッボッボッ!」
私はGさんから複雑な家庭環境で育った事と、今もまだ親に対して反抗期の途中である事を聞いた。
「この前さ、俺ババアに言っちゃったんだよね。お前なんかただの飯炊き女じゃねーか、俺に口出ししねーでお前は飯だけ作ってろって。俺の母親って自分のことママとか言ってさ、ママとか言ってんじゃーよお前ママって面かよとか思ってたからさ、だから「飯炊き女」って言ってやったよ。そしたらママ泣いてたわ」
「飯炊き女・・・Gさん、そのフレーズなんかいいですね」
「ね?いいでしょ。飯炊き女」
そこで私は前から気になっていた質問をしてみた。
「Gさんは何で医学部を目指してるんですか?」
すると、
「俺の弟がまだ小学生なんだよね。ずっと俺一人っ子だったからさ、弟が出来て嬉しかったしこれがまたかわいいんだわ。でもその弟が酷いアトピーでさ、見てて可哀想なんだよね。だから皮膚科医になろうと思ったわけ」
「Gさん・・・なんか意外とマトモですね」
「平山ちゃん酷いなー、俺は結構マトモなの。ただ今年も浪人決定だと思うから来年頑張るつもり。ラッパー兼医者になるからさ。ボッボッボッ!」
そのうち電車が最寄り駅に着いたので私だけ降りた。振り向くとGさんが笑顔で手を振ってくれたので、私はペコリとお辞儀をした。
そこでテレビドラマだったら恋とかが始まるんだろうだけど、残念ながらそのようなことにはならなかった。だって、
Gさんの見た目は限りなくクロちゃんみたいだったからwww
人は見た目で判断しちゃいけないけど、いくらゲテモノ食いの私だってさすがにGさんには行かないわよwww
Gさん、今頃ラッパー兼医者になってるかなー?
以上、「飯炊き女」で思い出したラッパー兼医者を目指すGさんの話でした。まさか自分が将来「自称飯炊き女」になるとは思わなかったけど、それもまた面白いですね。
ってことで、今日もセンキュー♪
ボッボッボッー!