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洗練されたモテ男子はお母さんが作っている 後編
前回の続きです
もはや、タイトルからかけ離れて「息子の汚男子化」について書いてます。
きったねーなー
と思われるので、綺麗好きな方は読まない方がいいです。
しかしながら、私の記事を読んでいる方は「怖い物見たさ」とか「臭いもの嗅ぎたさ」があると思いますので、どうか読んでくれると嬉しいです。
では、後編行ってみよう♪
*
一年前、一人暮らしをしていた息子のアパートを2年ぶりに訪れた私が、目の前のゴミ屋敷に奮闘する話です。
異臭と異色を放っていた3点式ユニットバスの掃除を終えた息子と、更なる関門が待ち受けていた。それは、
開かずの冷蔵庫
母「こえーよ。まさかバラバラ死体が入ってんじゃないでしょうね」
息子「電源が入ってないから死体は入ってないよ」
私は恐る恐る冷蔵庫の扉を力の限りで開けてみた。
すると…
別に大したことは無かった。
ホッ
ビビらせるんじゃないわよ。
何も入ってなかったわよ。
(変な汁みたいなのはこびりついてたけどw)
引っ越し先には小さいビジネスホテル冷蔵庫があるので、大きな冷蔵庫は必要ないというので処分することにした。
処分センターに電話をすると「処分費込みで1万円です」と言われて泣きたくなった。
なんなんだよ、ふざけんなよ、と思いながらも、玄関の外に出さないといけないので、私は275リットルの冷蔵庫を息子と二人で運んだ。
せーの
って、ふざけんなよ!
なんで、か細い私がこんな重い荷物運ばなきゃなんないんだよ!
と思いながらも、2人で力を合わせて一生懸命玄関の外に出した。
そして、私は母として、人間として、あるまじき言葉を口にした。
「お兄ちゃん、お母さんは今から人間として最低な言葉を発するよ。思ってても絶対に言っちゃいけない言葉で、それは母としてというより人間として…
この冷蔵庫、そこの山に不法投棄したい
ごめん、本当に言ってはいけないけど、重すぎて、処分費が高すぎて、そんな事を思ってしまったよ。サイテーな人間だよね、わかってる」
すると息子が、
「お母さん、ごめんなさい」
え?何?ちょっと何?
アンタ、まさか…
「実は…自分、そこの山に、夜中の12時にこっそり行って…
焼肉のタレとかゴマ油とかを捨ててしまいました!
お母さん、ごめんなさい!」
「お、お兄ちゃん、そ、それは中身だけだよね?百歩譲って中身だけ捨てたってことだよね?」
「はい、中身だけです。容器は外のゴミ置き場に捨てました」
すみません。
この親にしてこの子ありです。本当にすみませんでした。
(この後業者に来て貰って、しっかり1万円払って冷蔵庫は処分しました)
その後、弦が切れたアコースティックギターと、やたらとバカでかいギターケースと、重すぎるギターのアンプと、飼おうと思っていたハムスターのゲージとハムスターの餌(未開封)を、リサイクルショップに売りに行った。
この時私は、一人暮らしで息子がしたかった事は、狭い東京の部屋で家族に気を遣いながらでは、到底出来ない事だったのかなと思った。
どこかでお昼ごはんを食べる余裕も時間も無かったので、私は息子に家で作ってきたメンチカツサンドを渡した。「美味しい」と言いながら車の中で食べた。(あの部屋じゃ食べる気がしないからねw)
部屋に戻り、粗方ゴミを片付けて、息子はせっせと車に荷物を運び込む作業をして、私は一人でベッド解体に取り組むことにした。
そこで私はその日3度目の発狂をする。
ギ、ギヤァァァァァァァァァァァ
若い男の部屋のベッドの下を見た事があるだろうか?そこは大量の…
陰毛地獄!!!
陰毛、
陰毛、
陰毛、
これでもかの陰毛地獄!!!
あのさー、これ全部かき集めたら、かつて日本を熱狂の渦に湧かせたサッカー選手の頭髪にでもなるんじゃない?
(誰とは言わないけど失礼だよw)
私はそんな大量の陰毛を前に頭がクラクラしながらも、ベッドの下から、マットレスに突き刺さっているものまでも、一本残らず全て取り除いた。
なんなんだよ、これが私が男子を産んだ宿命かよ。20年前にお腹を痛めて産んだ子の、陰毛を片付けるのが私の宿命だったのかよ。
そんな情けない事を思いながらも、優しい私は一切口にすることなく、
「このベッドは明日、お父さんに来て貰って運ぼうね」
と言った。
(本音は、陰毛燃やしたろか!と言いたかったけどw)
そんなこんなでアパートの片づけを終えて、帰りは息子に運転してもらって仲良く帰宅しましたとさ。敷金もちゃんと返ってきましたとさ。
めでたしめでたし
*
って、ちょっと!
タイトルと話が連動してないじゃないw
タイトル回収は、この日の翌日の事が書いてあるこちらの記事↓になります。
私が母親として息子を2年間放置したおかげで、息子は汚男子化してしまった。ゴミ屋敷を片付けるのは大変だったけど、今思うとそれも楽しい思い出だったなと。
何より、息子にとってこの「自由な2年間」はかけがえのないものになったようで、今後就職するにあたっては地方勤務を希望しているとの事です。
今も就職活動に苦戦中の息子ですが、引き続き見守っていきたいと思います。
最後はこの曲で〆ますね。
読んでくれてありがとうございます。