
高尾山と悪気がない人
先日、友人と思い立って高尾山に登った。
もう高尾山は私にとって山登りじゃない、おしゃべりハイキングだよ。なんちゃって山登りコースにすれば日陰で頂上まで行けるし、足腰が丈夫なら余裕のヨッちゃんイカ。
「高尾山部作るか!」
「いいねー、略してT部ってのはどう?」
という事で、この度私はT部の部長に就任した。今の所メンバーは2人。増えそうに無いwww
「T部にトヨエツ入ってくれないかなー」
「いいねー、トヨエツどこ住んでんの?」
「鎌倉でサーフィンしてる。山より海派。でも奥さんは私と同じ歳くらいだから、ワンチャンいけるかもしれない」
「イケると思うよ。私は竹野内かな。部長がトヨエツなら、副部長の私には竹野内用意してよ」
「竹野内、T部入ってくれるかなー」
「トヨエツも竹野内もTだから、入ってくれるんじゃない?」
オバスンの妄想は止まらないwww

ここで私は、娘がよく言う「悪気がない人」について副部長に話してみた。
「悪気がない人ってどう思う?」
「よく言うよね、悪気は無いと言っとけば何言っても許されるみたいな」
「そう、悪意はないとか、ワザとじゃないとかと同意義語だね」
「たまにさ、悪意があって悪気がある奴いるよね」
「いるいる。45年以上も生きていれば、1人か2人出てくるね。ただ、ほぼほぼの人が悪意や悪気は持ち合わせていないよね」
「そうだね。だからこそ、、、悪気がない人って厄介だよね」
□ 悪意があって悪気がある人とは?
明確な意図をもってして、いじわるな言動をする人。
確信犯とも言われている。
マウントを取る人もこれに含まれる。
自分で気付いていないとか言ってる人もいるが、気付いているに決まってるし、身体に染み付いているから自然な成り行きでこれらの振る舞いが出来る。ある意味その道のプロ。目をつけられたら徹底的にやられる。
□ 悪意がなくて悪気がない人とは?
いじわるをするとか、嫌がらせをしてやろうとか、全くそのつもりはなくても、なぜか口からポロリと嫌味な言葉が出てしまう人。本人に自覚がないから、繰り返してしまう場合がある。相手が離れて気付く事が多い。

「娘じゃないけど、15歳やそこらで会話のテクニックを身につけるのは難しいよね」
「そうだね、色んな人と会話をして、練習をして身につけるものだからね」
「例えば面白い話をしてもさ、ウケるのは100回に1回だったりするわけよ。つまんねーとか言われたりするわけよ」
「そうだね、最近の部長、ちょっと低迷気味だよねwww」
「そうなの、それでも果敢に取り組むの。スベるのが怖くて話が出来るかっつーの。ビビって笑いを取らずに逃げに走っても、何も面白くないの。かつての矢野のリードと同じ、逃げ一辺倒。顔はいいけど、逃げのリードはダメだね」
「部長さすがだね。矢野のクダリ、それ旦那の言葉でしょ」
「そう。人の言葉は自分の言葉。自分のものにしてナンボよ。コミニュケーションなんてね、水ものなんだからね、ビビってたらダメなのよ。ちなみにこれは、バレーのコーチの「サーブは水もの」からパクったんだけどねwww」
「部長、パクるのほんと上手いよね」
「そう、副部長の言葉もたまにパクってるよ。いつもありがと。あたかも自分の言葉のようにパクらせて貰ってるよw」

そんな副部長が名言を放つ。
「結局、悪気があるか無いかは、受け取る側が決めることだね」
「それ真理じゃない?悪気がない、悪意は無いって言葉は、放つ側が言うのは間違いってこと」
「そう、受け取る側が決めること。悪気があると感じたらあるし、無ければ無い。そういう事だよ」
「さすが副部長!あとは関係性だね。 同じ言葉を別の人から言われたり、関係性が良ければなんとも思わないけど、関係性が悪ければ、悪気があると思われても仕方ないよね」
「答えは出たね。悪気が無いは受け取る側が思うもので、放つ側が言い訳に使うものではない。まずは関係性をよくする事が大事だね」
うちの副部長、本当にいつも心に刺さることを言う。
ただ、私もそうだけど、繰り返しコミニュケーションを重ねても、いくら関係性がよくても、それでも不用意な言葉を発してしまうことはある。そういう時は、きちんと反省することが大事。しっかり指摘されて反省して、二度と発しないと心に決めることが大切。
コミニュケーションは日々練習。
子供のうちでも、大人になっても、今日も明日も明後日も、日々練習。

「ちょっと副部長見て!あの上半身裸の外国人凄い!」
「いやー出来上がってるねー。顔もイケオジでいいねー」
「いいねー。T部入ってくれるかな?」
オバスンのおしゃべりは止まらない…
