【棋書レビュー】死活小事典
今回は「死活小事典」のレビューを書いてみました。
皆さまの棋書探しのお役に立てれば幸いです。
1.章構成と大まかな内容
隅の死活(102型)
辺の死活(48型)
ヒント・チェックに役立つさくいんのページ
※ はしがきや序章、コラム等は省略しています
章構成の通り、計150問の死活が問題形式で掲載されています。
出題は1ページ3問ずつです。基本的には類題が集められています。
問題の難易度は「初級クラスの死活」「中級クラスの死活」「高級なテクニックを要する死活」の三段階(*の数)で分けられています。
問題の掲載順は型ごとなので、各ページのレベルはバラバラです。
さくいんのページは裏表紙側から始まっており、急所の1手または3手を示した図と該当ページが掲載順で並んでいます。
2.レビュー
タイトルの通り、事典要素を持った問題集という感じです。
普通に表紙側から使えば問題集、裏表紙側の索引から使えば事典になります。
大きさも新書サイズで厚くないので、まさに小事典ではないでしょうか。
対象棋力は中級~有段者という印象です。
問題の中には初級の人でも解けそうなものも混ざっていますが、逆に有段レベルのものもあり、全体の難易度を考えると中級が最低ラインに感じます。
選出されている問題(型)は、色々な問題集や実戦で見かけるような頻出形ばかりです。一合マスも扱っています。
さすがに本家の死活事典には劣りますが、基本形を学ぶのには十分です。(ポイントが絞られていて、かえって勉強しやすいかも)
1手または3手までの急所を示した索引ページは、手早く答えを調べたり、目の訓練的に学ぶのに最適です。
掲載順的に類似形が集まっているのも推しポイントですね。
ちなみに本家の死活事典は何故か索引がないので、頻出形を調べるならこっちのほうが便利かもしれません。(解説は基本的に1問につき3図、ものによっては2図なので、物足りない場合もあるかもしれませんが)
ちなみに私(野狐7段)は教室の教材資料として購入しましたが、試しにやってみたらけっこう勉強になったので、基本形のおさらいとして時々解くようにしています。
3.まとめ
「死活小事典」は、中級~有段者が頻出の基本形を学ぶのにオススメの問題集です。
タイトルに違わず事典要素もあるので、持っていて損のない死活の本だと思います。
詰碁・死活の本をお探しの方の参考になれば幸いです!
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私が主宰している秋田市御所野にある囲碁教室です。
「こども教室」「おとな教室」「個別レッスン(指導碁・棋譜添削)」を展開しています。(こども教室と個別レッスンは、オンライン対応)
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