吉見町古民家イベント開催。
埼玉県吉見町を知り、２拠点生活を始めて３年目。
地域おこし協力隊は３年任期、残り半年になります。
吉見町の面接を受ける際に案内された古民家との出会いから、様々な状況が変わり、やっとお披露目会をするまでになりました。
問題はまだまだ山ほどあり前途多難ですが、今年吉見町産お米での日本酒が完成したので、簡単な試飲会と古民家ご近所さんへのお披露目会、吉見町内在住のスリランカ人のスリランカカレーイベントを開催しました。
吉見町は市街化調整区域という、簡単に言うと、この町は人が住んだり人が集まる街にしてはいけない、という町であります。
国が指定した農地であり、農家になる人のみが住んでいいという地域。
ざっくり言うとそういう場所で必要商業施設（学校や飲食店、販売店など）必要最低限の施設として認められれば経営などが出来ます。
商業をする場合も、
・商業する為に建てた建物でなければいけない
・家兼の敷地でなければいけない
などかなり細かく指定があります。
これは、工業、工場地帯とも同じでした。（私の実家がそうだったと最近知る。）
とにかく調べた結果、何かをするにかなり難しい土地であることはわかりました。
どうにかこうにか抜道はないのか方法を考えましたが、勿論やり方はあります。
・調整区域（吉見内の１０％くらいの商業可能地域）で何かをする。
・建物の名義変更をして使用方法を考える。（名義変更にお金もかかるし、土地の仕様変更可能かの確認も必要。）
市街化調整区域の空き家は簡単に購入できません。
農地に建てた家なので、基本的には建てた時の名義の人しか住めないという国のルールがあるからです。
・農地住宅（農家のみ住める）
・一般住宅
・分家住宅（身内の為に建てた家）
一般住宅は購入可能かも知れませんが、その土地は簡単に売買出来ない土地だということを念頭に置いて購入を考えるべきではあります。
ということを知った上で、地域おこし協力隊に空き家を何とかして欲しいと募集をかけた時点で、かなり無理難題の募集だったことは３年かけても難しいことはよくわかりました。
それでも、私は古民家を何とかしようとしています。笑
これは、ちゃんと公言しておきますが、私の所有物ではない古民家の修繕や改築に協力隊経費（国のお金）は負担できませんし、していません。
それは、役場担当者と何度も相談していますが、口酸っぱく経費として使えないとは言われていますし、何かにつけて戦っています。
簡単にいうと、自分の所有物だったら勝手に何かをしていいけれど、先ほどの飲食店や商業施設（利益を得る施設）には出来ません。
なので、所有者が利益目的ではない、趣味でやっている場所、空き家を人に勝手に貸しているだけです、という形でだけ認められます。
私が古民家を譲ってもらい、何かするならいいともいえますが、名義変更や固定資産税など、あんなに大きな土地の名義変更はお金もかかりますし（土地の広さで金額が変わる）、固定資産税払うことも考えて、そう簡単には所有権を変更は考えなければいけないです。
そういう諸々を含めて、考え中です。
先ほどのイベント開催の時などでご近所さんに、「私（地域おこし協力隊）が関わっているから、古民家をどんどん片付けたり改装出来ていいね」と言われることもあるようです。
そう見えても仕方ないし、確かに関わっているのは間違いないですが、このnote
の片付けの記録でも書いていますが、片付けはオーナーの織物教室の生徒さんたちが皆さんで手伝ってくれましたし、片付け費用もオーナー実費ですし、現在中の改装部分はオーナーが直したい部分を実費でやっているだけです。
片付けの際に出た、大量の食器（とても素敵なものが沢山！）をフリーマーケットで売り数万円になり、そのお金で皆さんへお返しの食事会を開催したりとしています。
それも全てオーナーの気持ちで成り立っています。
町はその建物を、何かにして欲しいと思っていても、手を出せないんです。
それは、その家も土地も公的に何かに使ってはいけないという国のルールだから。
でも、それでも、気持ちはないのか？と思うんです。
公には言えないけれど、何かに出来ないかと一緒に考えたりしないものか？と。
初年度から何度も相談して見に来てもらったりもしてますが、何かやってくれたらありがたい、というスタンスです。
何度イラッとしながらも話し合いもしましたが、町は何も出来ません、というスタンス。。
コミュニケーション不足だったね、と言われましたが、多分違うなと。
それ以前の問題というか。。
とやかく言っても仕方ないので、とりあえずやります。
そして、古民家はこちらの周りに自然と集まってきた、大いなる期待のアベンジャーズ達により動いています。
また、近々報告いたします。
吉見町地域おこし協力隊
あやめ