FOH環境で100戦回した狂乱ヴァンプの考察

 初めまして、数字とシャドウバースの魅力に取りつかれた男、ayameと申します。
2020年7月3日、君臨する猛虎がナーフされたということでナーフ前環境における狂乱ヴァンパイアの総括をしたいと思います。


スライド5

 こちらはナーフ前FOH環境を100戦回して、遭遇したリーダーの割合です。どうでしょう?みなさんのイメージ通りの結果だったでしょうか?
やはり、ロイヤルとネクロマンサーの割合が高く2リーダーで全体の約半分を占めています。
 次に、ウィッチとドラゴンが多くその他の4リーダーはあまりいないという結果になりました。
やはり、ナーフ前環境におけるtier1はロイヤルとネクロマンサーだったのかもしれませんね。
ただ、個人的には今環境で全体面に有利なデッキは秘術ウィッチだと思っています。
秘術ウィッチはハンドの要求値が高めで、事故が多いなという印象です。
そのためあまり勝率が出ていないけれども、回った時は他のデッキを寄せ付けない強さを誇っていると感じました。
事故は多いけれども回れば最強というのはどこか、前環境のコントロールエルフを思い出させます。

 それでは次に100戦回した狂乱ヴァンパイアの勝率を紹介したいと思います。


スライド6

 私の回した狂乱ヴァンパイアは、先攻よりも後攻の勝率が高いという結果になりました。
 このような結果になった背景としては、このデッキの核が後攻4ターン目に進化を切りたいカードだという部分が大きいのではないかと考えられます。
そのカードについては、デッキ構築編でお話したいと思います。


画像3

 こちらが今、自分が使っている構築になります。
基本的には狂乱ギミックを持った強いカードを順番に入れていき、余った枠に環境に合ったカードを入れてできた40枚になります。
 構築の際に意識したことは、どのタイミングで引いても強いカードを採用するということです。
 というのも、このデッキの最大の強みは前期のAFネメシスのように様々なレンジで戦える点だと思っています。
その強みを最大限に活かすために採用するカードもどのタイミングでも役割のあるカードを選びました。
狂乱ギミックを持ったカード達は大体どの構築にも3枚入っていると思うので個別に紹介はしないでおこうと思います。
 今回は狂乱ギミックを持っていないカード達に絞って個別に採用理由を書いていこうと思います。

イオ

対アグロ最強カード。
連携ロイヤル対面ではイオに進化を切ることで、盤面を一旦リセットすることができるため序盤の最重要カードの一枚になります。
一方で他の対面だとイオの進化時効果だけでは処理しきれない盤面が多く、UBも刺さる場面があまりないので後半の使用感は微妙です。
現在はロイヤルがトップメタの一角にいるため三枚採用していますが、ナーフ後ロイヤルの数が減る場合は不採用になる可能性もあると思っています。

ユリウス

対ネクロ最強カード。
葬送は一旦場に出してから破壊するという仕様なので、なんとユリウスが反応するのです!!
そのためユリウスが場にいる状態でミルティオを出すと、相手のライフに5点ダメージが飛び自分のライフを5点回復してくれるというバグカードになります。
さらにユリウスが2枚場にいると……。
これがユリウスの主な採用理由です。
また他の対面でも、今環境は何らかのアクションを起こすのに場を経由しなければいけない場合がほとんでユリウスを場に出しておくだけで最低でも1点、多ければ3点分くらいの働きをしてくれます。
序盤に出せばライフ回復と相手の顔を詰めることを同時に行うことができ、さらに場に残れば進化して顔に5点ダメージ入れることもできてアグロプランを支えてくれます。
7〜8ターン目に出せば、ベヒーモス圏内まで後少し足りないという時の押し込みにも使えて終盤でも腐りません。
このようにユリウスは現環境にかなり合っているカードだと思います。 
一つだけ注意点を挙げると、序盤にユリウスを出した試合は自傷カウントが遅れる事が多く、そのせいで狂乱カードが強く使えない展開に陥る事があります。
なので、ネクロマンサー対面以外ではマリガンでキープすることはお勧めしません。

アザゼル

ゼルガネイア猛虎のOTK回避や、冥府への道対策。
序盤に進化を切ってしまうと自傷でそのまま死んでしまう可能性もあるので、なるべく後半で進化を切りたいカード。
アザゼルが必要にならないウィッチやドラゴン対面では腐る事もしばしばあります。
最悪先攻4ターン目で使い、テンポを維持したままアグロプランを通すのに使いたいですね。

ゼルガネイア

序盤はガンガンと自傷するので、必然的に体力が14以下になり効果は発動させやすいと思います。
主な役割は10ターン目に直接召喚してベヒーモスと14点バーストを狙う動きだが、素引きしても序盤の自傷を帳消しにしながら盤面を処理しリソースも回復させてくれるというコスト以上の働きをしてくれます。
1面しか処理できない問題も後半はネレイヤなどで一気に盤面をリセットする事ができるためそこまで気になりません。
狂乱ヴァンパイアにとっては、フェイラン以上に有難いニュートラルレジェンドを貰えたと言ったも過言ではないと思います。

ネレイヤ

最強のカード。
一試合で一回は必ず出したい。

以上が構築編になります。
不採用カードの理由などが知りたい方は、質問していただければ答えさせて頂きます。

プレイング編
まずこのデッキは主に3つのプランを持っていると私は認識しています。
①序盤の横並べでアグロプラン
②ネレイヤなどのパワカと回復でコントロールプラン
③ベヒーモスでのリーサルプラン

基本的な勝ち方は、③のベヒーモスプランになります。
しかし相手も当然これはケアしてくるので案外9ターン目にきっちり決まることは少ないと思います。
次に多い勝ち方が②のコントロール勝ちですね。
このパターンはドラゴンやビショップなどのリソースの細いデッキに対してよく取るプランです。
豊富な回復手段や、除去手段を駆使してひたすら相手の攻めを受け切るプランです。
このプランで重要となるのはリソースになるため、ダルホードへの進化は必ず切りたいところです。
最後に①のアグロプランになります。
これはウィッチやネクロなどの動き出しが弱いデッキに対してとるイレギュラーなプランになります。
このプランではリソースよりもとにかく横並べが重要になるため、少し無理をしてでもフォロワーを出し続ける事を意識した方がいいでしょう。
ただ直接の疾走打点がラッシュインプのエンハンスで出てくるインプランサーしかいないので意外と通りにくいプランにはなります。
もしアグロプランが失敗しても焦らずに③のベヒーモスプランに切り替えていきましょう。

基本的な立ち回りは序盤はとにかく自傷カウントを勧めましょう。
多少自分の体力が危険域に入ってきても、狂乱になっていなければ無理してでも自傷した方が勝てることが多いです。
5ターン目くらいで盤面の状況、相手のライフ、自分のリソースを見て、どのプランで行くかを判断するのをお勧めします。
どのプランに行く場合にもダルホードにはほぼ必須で進化を切りたいです。
残った進化権は状況や対面に合わせてアザゼルやネレイヤ、イオなどに使っていきたいです。
中盤はとにかくネレイヤを強く使うことを意識してください。
終盤は自分の体力と相談しながら相手のライフを詰めていきベヒーモス圏内に持っていくことを意識しましょう。
これが自分の狂乱ヴァンパイアのプランニングです。

マリガン
単キープ 
先後問わず:加虐の独房 ダルホード 自傷能力を持つ2コストフォロワー 1コストカード
対ロイヤル:イオ
対ネクロ:ユリウス

・各デッキに対する所感

・エルフ 微有利
 コントロール寄りのエルフと異形を使った速いエルフがいるように感じました。
 遭遇率が低かったので相性関係はあまり分かりません。
 自分は異形やゼウスのOTKをケアして体力を高く保つことを意識してプレイしていました。

・ロイヤル 有利
 ナーフ前環境で最も遭遇率の高かったクラスの一つ。
環境初期は連携を生かした早めのロイヤルが、ナーフ前はゼルガネイア猛虎のOTKを狙う進化ロイヤルが多かった印象でした。
 連携ロイヤルにはとにかくネレイヤを強く使うことが勝負の鍵だと思います。
具体的には、
①フェイランの出てくるターン
②ツバキが潜伏したターンの返し
この二つのターンにネレイヤを使うのが強いと感じました。
最終的に対ロイヤルには勝率が64%出ており、有利対面だと認識しています。
 ただ最近増えてきている進化ロイヤルに対しては少し気をつけなければいけない点があります。
それは、ダイヤモンドパラディンとゼルガネイア猛虎のOTKです。


 ロイヤルはネレイヤを返すのがきついクラスでネレイヤが返さずにそのまま試合が終わることもよくありました。
 しかし進化ロイヤルではダイヤモンドパラディンが採用されるようになり、これ一枚でネレイヤを返せるようになりました。 
そのせいで、対ロイヤルではネレイヤの重要性が少し下がったように思います。
そうは言っても狂乱ヴァンパイアで一番のパワーカードなので強いことに変わりはないので積極的に使っていきましょう。
 続いてはゼルガネイア猛虎のOTKです。
狂乱ヴァンパイアを使っていて進化ロイヤルに負けるパターンは決まっています。
9ターン目にアンリエットでベヒーモスのリーサル圏内から逃げられて、10ターン目にOTKされるパターンです。
 アンリエットの5点回復はこのデッキでは中々厳しく、ベヒーモス一枚でのリーサルはほぼ決まらないと思ったほうがいいと思います。
 なので進化ロイヤルとの試合では、なるべくアザゼルに進化を切りたい対面になります。また、ゼルガネイとベヒモースでの14点バーストもあるため、連携ロイヤルほど有利とは言えないものの十分勝ち越せる対面だと思っています。

・ドラゴン 微不利
 ディスカドラゴンはかなりライフを詰めに行くことに重点を置いたデッキだという印象を持っています。
 対ディスカドラゴンの負けパターンは、序盤の自傷ダメージを回復しきる前にダークジェイルドラゴンなどにライフを削られ切れてしまう展開がほとんどです。
 しかし狂乱ヴァンパイアはデッキの特性上、序盤は自傷をしなければいけないためデッキの構造的にドラゴンは不利だと考えます。
 しかしディスカドラゴンはプレシオザウルスに依存しており、プレシオザウルスを引けた試合と引けなかった試合では全く別のデッキになってしまいます。
 なので対ドラゴンでは、相手の動き出しが遅れることを祈りつつ、ドラゴンの攻めを受け流す展開に持ち込んでいきたいです。

・ウィッチ 超不利
 秘術ウィッチはデッキパワーだけなら今期最強のデッキだと思っています。
 キャルとリンクルにより体力上限を下げられれば、狂乱ヴァンプの強みの回復が意味を持たなくなります。
 また、リーサルターンもこちらはベヒーモスの9ターン目なのに対して、相手は禁役の魔術師の8ターン目。
 さらには、禁役の魔術師の結晶でリーサルターンもずらされやすく、総じて狂乱ヴァンパイア不利だと言えます。
 それではなぜ、私がウィッチに対して勝ち越せたのかというと、先ほども話した通り秘術ウィッチはハンドの要求値が高く事故が起きやすいからではないかと考えます。
 その証拠に、こちらが先攻の時は手札が一枚多い秘術ウィッチに負け越しています。逆にこちらが後攻の時には、相手は手札が一枚少ないため事故が起きやすく勝ち越せています。
 なので秘術ウィッチはやはり強いけれど事故が多いという印象です。
 魔導具専門店と当たった時は、序盤からとにかく横並べを続けて処理されないことを祈りましょう。7ターン目まで行ってしまった時は、盤面の体力をとにかく高くして、お祈りしましょう。お祈り100回!!

・ネクロマンサー 超有利
 ナーフ前環境で最も多く当たったデッキです。
 結論から言うと、ネクロマンサーにはとても有利です。遭遇したらガッツポーズをしましょう。
 ネクロマンサーの唯一の弱点は、序盤の処理能力の低さと多面処理ができないことです。ネクロマンサーは進化権含めて2面処理するのがやっとで序盤に多面を処理することが難しいクラスだと思います。
 なので序盤に横並べをして顔を詰めておけばそのまま6,7ターン目に押し切れてしまうことがよくあります。さらに先ほども述べたようにユリウスの価値が非常に高く、ミルティオの牽制にもなっています。
 また、ネクロマンサーは疾走がフェイタルオーダーから出てくるデッドメタルスターくらいなので、強気に自傷カウントを進めていけます。
 このようにデッキの特性上ネクロマンサーはかなり有利な対面だと言えます。
 ただ一つだけ注意することはネレイヤだけは返しきれない盤面があることです。
 ネクロマンサーは体力4を多く並べてくるデッキのためネレイヤだけでは返しきれない場面が多くあります。
 なので持久戦をする場合は、ダルホードに進化を切りたいです。

・ヴァンパイア 不明
 当たったデッキタイプがコントロールだったり、狂乱だったりルーゼンだったりと様々でした。
 あまり印象には残っていないのですが、あまり苦戦した印象もないので自分のやりたいことを通す意識で大丈夫だと思います。

・ビショップ 多分有利
 アミュレット軸とエイラがいたように思うけれど、あまり苦戦した印象はない。
 自分のやりたいことを通すというよりは相手の攻めを受け流す意識でプレイした方がいいように感じました。

・ネメシス 不明
 何とか勝ててはいるものの意外と苦戦する印象。ネメシスにはネレイヤが強く使えるので最大限に強く使いましょう。

いかがだったでしょうか?
この記事が少しでもみなさんの参考になればうれしいなと思います。
他に聞きたいことがあれば質問していただければ答えられることには答えたいと思います。
最後まで読んでいただきありがとうございました。


 







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