企業経営理論で間違いやすかった論点[その1:経営論]
私は中小企業診断士試験の受験生時代、企業経営理論で苦戦していた1人です。上手く論点を押さえられなかったのです。
そこで編み出したものが「間違いやすい論点集」の作成です。
過去問はもちろん、問題集・答練・模試で間違えた論点・曖昧だった論点をまとめ、クラウド環境に置いていました。
更新は簡単ですし、隙間時間にスマホでサクッと勉強ができたこともあり、大きな失点なく合格することが出来ました。
そこで今回は、試験当日に持って行った企業経営理論のファイナルペーパーに残っていた「間違いやすい論点」(だと私が思っていたもの)を公開します。
分量が多いので、3回に分けさせてください。
[その1]は経営論(テキストの前の方に出てくる論点)です。
※設定した料金の根拠はいつも通りです。
それでは、ここからスタートです。
~※~※~※~※~※~※~※~※~
◆規模の経済
⇔範囲の経済、経験曲線効果
◆ドメイン
●ドメインとは
=事業領域のこと
=今から未来にかけて、企業の事業がいかにあるべきかを明示した『生存領域』
●競争ドメイン
=1つの事業におけるドメイン
=以下の3つの選択を中心とする『競争戦略の中核となる設計図』
①どんな製品・市場のセグメントを事業対象とするか
②その差別化のためにどのようなビジネスシステムを構築するか
③その製品・市場でどのような差別化をするか
・①②は基礎的に重要
・③が差別化のための設計図に
●競争ドメインが広い
=差別化のために取りうる手段の幅が広い
◆経営資源
●情報的経営資源
=事業を超えて活用されるような経営資源
=シナジーになる
◆模倣困難性
企業の優位性が経営者のリーダーシップによる経営革新によって実現したことが明確
↓
他社にとってはその経営者のリーダーシップが培われた状況は複雑
=同様の競争優位性を構築するのは困難
◆競争優位性
●早期参入のメリット
・競争上、有利なポジションを先取りできる
・補完財がある製品=買い替える物が増加
→スイッチングコストが高まる
=顧客を囲い込みやすい
・デファクトスタンダード競争で優位に
・新しい製品の早期購入者(イノベーター層)に高価格を設定
→高収益を確保できる
●早期参入のデメリット
・製品そのものの認知度が低い
=多大なプロモーションコストがかかる
◆PIMS
事業単位の財務・戦略情報データベースのこと。
PPMによる分析や意志決定を検証することに使われる。
◆コア・コンピタンス
特許は個別の技術なので、単独ではコア・コンピタンスにならない
◆デファクトスタンダード
デファクトスタンダード化に成功
↓
しかし、後発企業のキャッチアップが迅速
↓
デファクトスタンダード競争の勝者が高利益率を享受できる期間は極めて短い
◆生産拠点
定番品など、日本での需要変動が少ない商品
=海外で低コスト生産することが有効
国内の需要変動が激しい商品
=市場への即応が求められる
=国内で開発・生産する必要がある
◆差別化戦略
差別化のポイントを客に認知させるためにPRなどのマーケティング費用かかる
↓
相対的にコストが上がる
↓
コストを補うために価格も上がる
◆集中戦略
●集中戦略で事業成立のための競争優位手法
・差別化
・低コスト(コスト集中戦略)
の、どちらのパターンもある!
◆コスト・リーダーシップ戦略
●企業が成長
→コストのトータル金額が上がる
⇔単位当たりコストは下がる
●推進要因には、政府の規制など、制度的要因がある
●あくまで『低コスト』な戦略
↓
・必ずしも低価格で販売するわけではない
・利益率が低くなるわけでもない
●一定の条件がそろえば、コストリーダーシップ戦略と差別化戦略が同時達成できる
<同時達成条件>
・競争相手が窮地に立っている
・コスト優位性がシェアによって大きくなる
・他社にはできない異なる事業間の相互関係がある
・大幅なイノベーションを率先して実行する
◆参入障壁
●巨額な初期投資が必要な業界
→成長期であっても参入しやすいとは言えない
●規模が大きい設備投資
→移動障壁が高まる
→グループ内への参入が減る
→競争環境が固定化される
→競争状態が比較的緩やかになる
→収益性が高くなる可能性が高い
→ただし、これが続くとグループ内の競争は激しくなる
●一定期間の生産量増加に伴う製品1個あたりのコスト(平均費用)の低下が小さい業界
=参入しやすい
⇔
規模の経済性が働く業界
=シェア競争が激しく、参入が難しい
●市場参入にあたっての条件を政府が決定
→参入状況以外にも様々な要因が発生
→条件の厳しさによっては参入しにくいことが多い
●参入するのに大きな固定費が必要
=参入障壁であり、撤退障壁
=最終的には業界内競争が激しくなる可能性が高い
●その業界特有の設備が必要
=参入障壁であり、撤退障壁
=その設備は他への転用が難しい
=利益は
=最終的には業界内競争が激しくなる可能性が高い
◆ニッチャー戦略
・利益を確保することができるだけの大きさや購買力がある市場
・今は成長性が高くなく、成長潜在性にとどまっている市場
=これらは「すき間市場」として適切
◆市場の成長
様々な企業が参入する段階
=成長期
=顧客ニーズに対応することが大切
◆多角化
主力事業で用いているマーケティング資源が活用可能な事業分野への進出
↓
新たに発生のコストは比較的低いと想定可能
↓
事業のコアとなるような専門的技術を活用した場合と比べると、競合他社との差異を打ち出すのは困難である場合が多い
●関連多角化
=相対的には成功しやすい
◆価値連鎖(バリューチェーン)
・川上・川下のどちらかに寄ることで競争力が高まるわけではない
・川上~川下の間(=価値システム)で付加価値が生じるのは、生産能力が過少な領域
=参入企業少ない
↓
その領域に適用できる経営資源を持っている企業は、超過利益を獲得できる
生産能力が過剰な領域では、参入企業が多く、付加価値を生み出すのは困難
◆製品アーキテクチャ
インターフェイスをいかに設計・調整するかという、基本的な設計思想のこと。
●デジタル家電業界:技術革新が活発
⇔企業業績に結びつきにくい
●自動車業界:インテグラル型の典型
※最近の車はモジュール型寄り
⇔長年比較的技術安定していて、破壊的な技術革新を頻繁に起こしているわけではない
◆リファレンス・デザイン
商品化の参考となる設計図
◆技術戦略
JISのような国内公的標準になった特許技術
↓して
ライセンス条件に制約が課せられる
↓
国内公的標準になるのは避けた方がいい
◆分析型アプローチ・プロセス型アプローチ
経営戦略論の考え方
●分析型アプローチ(分析型戦略論)
様々な要因を詳細に分析・検討した上で戦略計画を策定。
=事前に決めたことをやる。欧米的
↓
分析型アプローチの落とし穴
=分析麻痺症候群
●プロセス型アプローチ(プロセス型戦略論)
アウトライン的な計画を決める
↓
現場で自発的に行動して、結果を計画に戻す
つまり『行動の中から戦略が生み出される』
日本的。
でも、手間かかるし、難しい。
環境が不安定な状況
=事前予測(あらゆる状況想定)が困難
↓
代替案用意の有用性は低い
↓
事前分析による戦略策定の重要性は低下
↓
だから、
トップは大まかな戦略の方向性を打ち出す
具体的な実行内容は現場から創出する
◆スピンオフベンチャー
親元会社からの制約は弱い
◆戦略的提携
初期段階:互いの信頼関係が薄い
⇒十分な貢献がなされない場合が多い
※機会主義的行動(駆け引き)が多い
↓
時間の経過とともに対話増加
⇒信頼関係構築
⇒より大きな貢献が行われることが多い
◆シンジケート
「連合・組織」 の意味
◆ゴーイングプライベート
株式の非公式化
◆技術イノベーション
ある新市場で、
主流となる製品設計・製品仕様確立
↓
低価格化や高品質化といった差別化目指す
↓
イノベーション活発になる
●リーダー企業
既存市場で顧客維持・深耕した方が合理的
=経済的合理性がある
◆バウンダリーレス組織
「境界なき組織」の意味
◆環境経営
●環境マネジメントシステム(EMS)
環境を継続的に改善するための基準となる仕組み
※環境問題は規制だけで対応することは難しく、企業・行政が自主的に環境改善を行うことが大切とする認識が世界的に高まってできた
~※~※~※~※~※~※~※~※~
いかがでしたか?
[その2]では私が組織論で間違いやすかった論点について触れていきたいと思います。
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