患者さんとの関わりを通して思うこと。
最近のほっこりエピソード。
ある患者さんの部屋の窓にでっかい蜘蛛が。こんなに大きい蜘蛛いて怖くないですか?と聞くと、
「その蜘蛛大きいよね〜ずっとそこにいるのよ。全然動かなくて、大丈夫かなって思ってたら急に小さい蜘蛛をガブって食べたの!瞬殺だったわ〜。」
思わず笑ってしまった。
蜘蛛をこんなにまじまじと観察してる患者さんを可愛く思った。
大事な狩りだから、獲物逃せないですもんね〜。にしてもずっとここに蜘蛛いると気になりますね。
「そうなの。だからつい見ちゃうのよ。」
じゃあ蜘蛛の観察日記でもつけてみたらどうですか〜?
そんな冗談をかわしながら、私が挨拶に行くとよく蜘蛛の話をしてくれる。
患者さんはよく医療者を見ている。
この人がこんなことを言った、どう行動してくれた、こう声をかけてくれた、などちゃんと覚えている。
してくれて嬉しかったことは、次に会ったときに、「ありがとう」と感謝してくれることもある。
自分と話したことを覚えてくれるだけでも、看護師としての承認欲求が満たされるものだ。
だから私も患者さんとの話やエピソードを覚えるようにしている。前はこうだったけど、今はこうだね、と変化を伝えると喜んでもらえることが多い。
病院に寝泊まりして病気を治すって、安全で治療をしっかり受けられるのかもしれないけれど、デメリットもある。
人間は環境の変化に弱い。
知らない場所で知らない人と同じ部屋で、病気と闘わなければならない。相当なストレスだと思う。
そのストレスを少しでも緩和できたら、気の持ちようが変わってくると思う。だから、私は普通に接していこうと決めている。
医療者と患者という隔たりは壁がある気がする。
その壁をなくすために、"人と人との関わり"を大事にしていきたい。