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《神話》・《聖書》・《聖人》

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《神話》と《聖書》、《聖人》で書いた記事をまとめてます。《神話》では主にギリシア神話、《聖書》では旧約・新約聖書のエピソードを取り上げてます。
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#西洋美術

《聖書-18》最後の晩餐

《聖書-18》最後の晩餐

こんにちは。
Ayaです。
律法学者たちの反発を買い、田舎に引っ込んでいたイエス一行でしたが、
過越祭を迎えるにあたって、エルサレムに戻ってきます。
過越祭はモーセの出エジプトを祝うユダヤ人にとって重要な祭典です。

弟子たちは何も知りませんでしたが、イエスは自分の運命―受難をすでに予知していました。

エルサレム入城

イエスがラザロを蘇生させた話はすでに人々の噂となっていました。
なので、イエ

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《聖書-17》イエスの宗教活動

《聖書-17》イエスの宗教活動

こんにちは。
Ayaです。
イエスの宗教活動は主に奇蹟と説教によって成立していました。今日は有名な奇蹟と説教内容についてまとめます。

カナの婚礼

イエスが初めて起こした奇蹟です。
地方都市カナへ、イエスとその一行は婚礼に招かれていました。宴がすすむにつれてワインがたりなくなってしまいました。このように宴の最中にワインをきらすのは恥とされていたため、マリアはそっとイエスに伝えます。
するとイエス

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《聖書-16》イエスと女性たち

《聖書-16》イエスと女性たち

こんにちは。
Ayaです。
イエスが宗教活動をはじめると、彼の母・マリアは偉ぶることなく、一信者として彼に従いました(本当によくできたお母様です)。今日はイエスと関わりをもった彼女以外の女性たちについてとりあげます。

サマリアの女

さて、ユダヤ人社会では『選民思想』というものが根強くありました。「自分たちは神に選ばれたヤコブの子孫である」という自負です。(彼についてはこちらをご覧ください)

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《聖書-15》イエスと弟子たち

《聖書-15》イエスと弟子たち

洗礼者ヨハネから洗礼を受けたイエスは、荒野での修行に入ります。この修行は40日間にも及びました。この修行を妨害しようと、悪魔が現れます。

悪魔の誘惑

イエスは悪魔に引きづり回され、空腹を覚えます。
すると、悪魔はイエスに囁きます。

イエスの答えに納得いかなかった悪魔は彼を高く引き上げ、再びこう迫ります。

これで諦めればいいものを悪魔は、さらにイエスを神殿の屋根の端へ連れて行き、

こうして

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《聖書-14》洗礼者ヨハネとサロメ

《聖書-14》洗礼者ヨハネとサロメ

さて、前回取りあげたように、聖母マリアから生まれたイエスでしたが、宗教活動をはじめるまで、聖書には記述がありません。亡き父ヨセフと同じように、大工をしながら、母を養っていたと思われます。
そんなとき、イエスはある男の噂を聞きます。彼こそ、洗礼者ヨハネです。

洗礼者ヨハネ

洗礼者ヨハネは受胎告知でガブリエルが語っていたマリアの縁戚エリザベスの息子です。なので、イエスにとっても遠縁にあたります。

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《神話-11》英雄と女性たち

《神話-11》英雄と女性たち

こんにちは。
Ayaです。
ギリシア神話では様々な武勇で知られ、人々から英雄と崇められた者たちがいました。
今日から2回に分けて、3人の英雄と、彼らに関わった女性たちについてとりあげます。

王女メディア

テッサリアにイアソンという王子がいました。彼の父は叔父に王位を簒奪され、不遇のなかで成長しました。彼は成長すると、叔父に王位の返還を求めました。当然叔父は彼に王位を返還する気はありません。そこ

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《聖書-12》ユーディトとスザンナ

《聖書-12》ユーディトとスザンナ

こんにちは。
今日は前回までの投稿で取り上げられなかったユーディトとスザンヌについてとりあげます。

ユーディト

ユーディトは聖書外典に登場する人物で、時代がはっきりしません。記述からイスラエル人がアッシリアと戦っていたころと推測されます。
ユーディトは裕福な未亡人で、その上美貌だったので、人々の敬愛を受けていました。
アッシリアとの戦いで、イスラエル軍は苦戦していました。その上、司令官ホルフェ

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《神話-8》伝令神ヘルメス

《神話-8》伝令神ヘルメス

こんにちは。
Ayapです。
なんどかサブキャラとして登場していますが、伝令神ヘルメスについて取り上げます。

伝令神ヘルメス

ヘルメスはゼウスとマイヤという女神の間に生まれました。生まれてすぐ悪事を働きます。異母兄のアポロンの牛を盗んたのです。アポロンはヘルメスを捕らえ、ゼウスに裁くように要請しますが、まだ幼いからと断られます。そのため2人の仲は険悪になりますが、ヘルメスはアポロンのご機嫌をと

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《神話-4》パンドラ

《神話-4》パンドラ

こんにちは。
今回はギリシア神話版イヴ・パンドラについてまとめます。その前にプロメテウスについて取り上げようと思います。

プロメテウス

プロメテウスはもともとティターン神族に属する神でした。『あらかじめ考える者』という名前の意味通り、ティターン神族とオリュンポスの神々(ゼウスたちの世代)の戦いでは後者につきました。彼は我々人間を創り出したため、なにかと人間たちの境遇がよくなるように心を砕いてい

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《聖書-2》ノアの方舟

《聖書-2》ノアの方舟

こんにちは。
Ayaです。
今日は聖書第二回として、『ノアの方舟』を取り上げます。

ノアの方舟

アダムとイブの三男セツの子孫によって地上は満たされていきます。しかし、世代が下るにつれて神への信仰心がなくなり、人々は快楽のままに生活する様になりました。神はその様子を見て、人類を滅ぼそうと決めました(どうやら怒りっぽい神様のようです)。しかし、一から作り直すのは面倒だったので、善人の一家だけ助ける

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《神話-1》ゼウスの愛人たち

《神話-1》ゼウスの愛人たち

こんにちは。
Ayaです。
昨日の投稿に書かせていただいた新マガジン《神話》第1弾は『ゼウスの愛人たち』です。

ゼウス(ユピテル)

ギリシア神話の最高神で、ローマ神話ではユピテルと呼ばれます。ゼウスはクロノスとレアーの三男として生まれます。クロノスは父ウラノスに自分の子どもに殺されるという呪いをかけられていたため、生まれた子どもを次々と飲み込んでしまいます。母レアーはゼウスを妊娠したときなんと

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《聖書-1》アダムとイブ

《聖書-1》アダムとイブ

こんにちは。
Ayaです。
今日は《聖書》のアダムとイプを取り上げたいと思います。

アダムとイヴ

旧約聖書は神(ヤハウェ)による天地創造から始まります。天地創造から6日目、神は自分の姿に似せて『アダム(人間の意味)』を作り、自然界を支配させることにしました。神がアダムに命を吹き込んだのは鼻とされますが、ミケランジェロのこの作品が有名ですね。

こうして生まれたアダムでしたが、寂しそうにしている

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