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《神話》・《聖書》・《聖人》

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《神話》と《聖書》、《聖人》で書いた記事をまとめてます。《神話》では主にギリシア神話、《聖書》では旧約・新約聖書のエピソードを取り上げてます。
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#聖書

《聖書-20》イエスの復活とその後

《聖書-20》イエスの復活とその後

こんにちは。
Ayaです。
『人間イエス』は冤罪によって死を遂げましたが、その後復活したからこそ、『メシア(救世主)』となりました。今日はイエスの復活と、彼の周辺の人々のその後について取り上げます。

『我に触れるな』

イエスの磔刑後、マグダラのマリアが彼の墓を訪れると、墓の蓋が空いていて、遺体がありません。彼女が嘆き悲しんでいると、後ろから男性に声をかけられます。振り返るとイエスでした。

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《聖書-19》イエスの受難

《聖書-19》イエスの受難

こんにちは。
Ayaです。
ユダの裏切りによって、捕縛されたイエス。忠誠を誓っていた弟子たちもちりじりに逃げてしまいました。
イエスは大司祭のもとへ連行され、尋問という名の下で暴行を受けます。

ペトロの否認

一番弟子を自認していたペトロはイエスの捕縛時どさくさに紛れて逃げてしまいましたが、やはり心配だったのか大司祭の邸に潜り込みます。
ですが、邸の女中が、『この男もイエスと一緒にいた』と告発し

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《聖書-18》最後の晩餐

《聖書-18》最後の晩餐

こんにちは。
Ayaです。
律法学者たちの反発を買い、田舎に引っ込んでいたイエス一行でしたが、
過越祭を迎えるにあたって、エルサレムに戻ってきます。
過越祭はモーセの出エジプトを祝うユダヤ人にとって重要な祭典です。

弟子たちは何も知りませんでしたが、イエスは自分の運命―受難をすでに予知していました。

エルサレム入城

イエスがラザロを蘇生させた話はすでに人々の噂となっていました。
なので、イエ

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《聖書-17》イエスの宗教活動

《聖書-17》イエスの宗教活動

こんにちは。
Ayaです。
イエスの宗教活動は主に奇蹟と説教によって成立していました。今日は有名な奇蹟と説教内容についてまとめます。

カナの婚礼

イエスが初めて起こした奇蹟です。
地方都市カナへ、イエスとその一行は婚礼に招かれていました。宴がすすむにつれてワインがたりなくなってしまいました。このように宴の最中にワインをきらすのは恥とされていたため、マリアはそっとイエスに伝えます。
するとイエス

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《聖書-16》イエスと女性たち

《聖書-16》イエスと女性たち

こんにちは。
Ayaです。
イエスが宗教活動をはじめると、彼の母・マリアは偉ぶることなく、一信者として彼に従いました(本当によくできたお母様です)。今日はイエスと関わりをもった彼女以外の女性たちについてとりあげます。

サマリアの女

さて、ユダヤ人社会では『選民思想』というものが根強くありました。「自分たちは神に選ばれたヤコブの子孫である」という自負です。(彼についてはこちらをご覧ください)

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《聖書-15》イエスと弟子たち

《聖書-15》イエスと弟子たち

洗礼者ヨハネから洗礼を受けたイエスは、荒野での修行に入ります。この修行は40日間にも及びました。この修行を妨害しようと、悪魔が現れます。

悪魔の誘惑

イエスは悪魔に引きづり回され、空腹を覚えます。
すると、悪魔はイエスに囁きます。

イエスの答えに納得いかなかった悪魔は彼を高く引き上げ、再びこう迫ります。

これで諦めればいいものを悪魔は、さらにイエスを神殿の屋根の端へ連れて行き、

こうして

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《聖書-14》洗礼者ヨハネとサロメ

《聖書-14》洗礼者ヨハネとサロメ

さて、前回取りあげたように、聖母マリアから生まれたイエスでしたが、宗教活動をはじめるまで、聖書には記述がありません。亡き父ヨセフと同じように、大工をしながら、母を養っていたと思われます。
そんなとき、イエスはある男の噂を聞きます。彼こそ、洗礼者ヨハネです。

洗礼者ヨハネ

洗礼者ヨハネは受胎告知でガブリエルが語っていたマリアの縁戚エリザベスの息子です。なので、イエスにとっても遠縁にあたります。

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《聖書-7》ヨセフ

《聖書-7》ヨセフ

こんにちは。
Ayaです。
今日はヤコブの息子ヨセフについてです。

ヨセフ

ヤコブの最愛の妻ラケルが生んだのは、このヨセフと末子のベンヤミンだけです。ベンヤミンを出産後、ラケルは亡くなってしまったので、父ヤコブの愛情はこの二人に集中することとなります。
面白くないのは、他の兄たちです。知ってか知らずか、ヨセフはさらに兄たちの悪感情を煽ることを言い出します。
『自分が集めていた束がすくっとたち、

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《聖書-6》イスラエルの誕生

《聖書-6》イスラエルの誕生

こんにちは。
Ayaです。
今日はイサクの息子・ヤコブについてまとめます。彼がイスラエル民族の祖となります。

ヤコブ

イサクは縁戚のレベカと結婚し、エサウとヤコブという双子の男子をもうけます。
エサウは活発な少年に成長し、イサクからの愛情を受けていました。一方ヤコブはおとなしい性格で、イサクからは愛されず、母レベカに愛されていました。母レベカのヤコブに対する愛は偏愛に近く、エサウではなくヤコブ

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《聖書-5》アブラハム

《聖書-5》アブラハム

こんにちは。
Ayaです。
《聖書》第5回の今回はアブラハムについて取り上げます。

アブラハム

第2回で取り上げたノアの何世代か後の子孫にあたります。妻サライと、甥のロトと慎ましく生活を送っていました。そんなアブラハムが75歳になったとき、神から『わたしの示す地にいきなさい』と命じられ、旅立ちます。アブラハムはカナン地方に到着し、神から祝福を受けたので祭壇を築きました。このカナン地方がのちに『

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《聖書-4》バベルの塔

《聖書-4》バベルの塔

こんにちは。
Ayaです。
聖書第4回の今日は『バベルの塔』についてです。
第3回で天使をとりあげたのは、アブラハムの話を書きたかったからでした。しかし、聖書を読み直したところ、その前にバベルの塔の記述があったので、予定を変えて、バベルの塔を取り上げます。

バベルの塔

ノアから何世代か経った後、人々の文明は再び繁栄を取り戻しました。人々は煉瓦とアスファルトを使って、

と塔の建設を始めます。

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《聖書-1》アダムとイブ

《聖書-1》アダムとイブ

こんにちは。
Ayaです。
今日は《聖書》のアダムとイプを取り上げたいと思います。

アダムとイヴ

旧約聖書は神(ヤハウェ)による天地創造から始まります。天地創造から6日目、神は自分の姿に似せて『アダム(人間の意味)』を作り、自然界を支配させることにしました。神がアダムに命を吹き込んだのは鼻とされますが、ミケランジェロのこの作品が有名ですね。

こうして生まれたアダムでしたが、寂しそうにしている

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