発達障害の恐るべしこだわり
父のガンが見つかった。
もう手術できないほど大きいらしい。
今度、入院することが決まり、その前に家族全員で実家に帰省することになった。
毎年、夏に私と子ども達は帰省しているが、夫も一緒に帰省するのは初めてかも…ましてや夫が私の兄に会うのは、兄の結婚式以来だし(10年以上前)、兄の子ども達と夫が会うのも初めてだ。
そして父も、入院したらどうなるか分からないので、もしかしたら今度の帰省が父に会える最後かもしれない。
でも夫の仕事の都合もあるので、たった4日間の帰省で、行きと帰りは丸一日かかる為、実質2日間しかゆっくり過ごせない。
そして、話しは我が家の事に変わるが、うちの車が、ここ2~3ヶ月くらい調子が悪かった。
夫が、高そうな工具を買い、休みの日に子どもの面倒もみてくれず、自分で修理を何度もしていたが、やはり良くならず…でも修理をしてくれるところがなかなか見つからなかったらしく、結局、うちから車で2時間くらいかかる整備士さんのところに車を出すことにしたらしい。
2週間かかってやっと戻って来た車だったが、夫いわく、何百キロか走る毎にオイル交換が必要だとか…。
それがちょうど、今度の帰省中だと言うのだ(帰省するのに車で行く予定)。
たった2日間しかなく、兄の家族に会うのも初めてで、ましてや父に会えるのは最後かもしれない、そのたった2日間の間に、オイル交換をするか、オートバックスに行きたいとほざきやがった。
なので、「そしたら帰りに、実家を発った後、高速にのる前に、オートバックスに寄るのはどう?」と提案したら、「お金と時間がもったいない」と言い出した。
「みんなが寝静まった夜中にオイル交換するから工具や作業着を持参する」だそうで…。
発達障害の夫は、車やバイクの修理に、ものすごくこだわりがある。
いつも、車やバイクは完璧な状態にさせておきたいらしい。
人は誰しも、これだけは譲れないというこだわりを持っているものだとは思う。
それが、例え他人には理解できないような事だってあるとは思う。
それをわかってあげられる広い器が私は欲しいが、残念ながら私には持ち合わせていない。
はらわたが煮えくり返る思いだが、どうにか帰省する当日までに、夫の考えか変わる事を祈るばかりだ。