親が悪いのか、子が悪いのか

令和に入り、学校や会社でのいじめ問題が増えている。
実際は昔からいじめはあるが、SNS時代の現在はいじめ問題が浮き彫りになってきたと表現するのが正しいかもしれない。
私も中学３年間、いじめられてきた被害者ではあるのだが
大人になった今、加害者の人たちの事を考えることが増えた。

いじめ問題になるとやはり被害者がクローズアップされがちだが
私は、いじめている人たちこそ、可哀そうな人たちなのではないかと考える。
もちろん全面的にいじめる方が悪いと思っているし、いじめられる側にも問題があるという考えには、心底嫌気がさす。
自殺に追いやる行為は殺人と同レベルで扱うべきとまで思う。

さて、ここからが本題です。
いじめをする人たちには、かなりの確率で共通点がある
それは、家庭環境の悪さだ。
育児放棄やDVはもちろんの事、子供に関心がない親
逆にあまりにも子供に干渉したがる親など、多かれ少なかれ
親と子供という関係が破綻している場合が多い。

もちろん、家庭環境が悪いからといって全員がいじめをするわけではありません。あくまで多いというだけなのですが
何故、家庭環境が悪いと、いじめをしてしまうのか。

スーパーやデパート、電車などで走り回り人にぶつかったりする子供を見たことがあるはずです。多くの親は子供を叱ります。
そもそも怒らない親は論外なのですが、叱る親がしっかりした親なのかと言われると決してそうではないと思います。
私が思うしっかりした親というのは、何故ダメなのかを教えることが出来る親だと思うのです。

しかし、その場で「こら！やめなさい！もう置いてくから！」と怒鳴る親がとても多いですよね。
子供からしたら、何故怒られているのかわからないのです。
何故公園はいいのに、電車の中はダメなのか、と。
大人は社会のルールとして経験を通して、周りの迷惑になるし、けがをする恐れがあるからというのがわかっているから、やめろと怒るわけです。
ですが産まれて数年の子供に社会のルールはわからないのが当たり前です。
そこを教え育てるのが親のあるべき姿なはずなのです。

なので、いじめをする人たちは親から何も学べなかった人たちなのではないかと考えるようになりました。
自己判断能力が極めて低く、いつまでたっても幼稚な人間がいじめをするのではないかと。

いじめをしている多くの加害者は【悪いことをしている】という認識はありません。
中には加担しないと自分が標的なるかもしれないと思い、いじめをしている人もいるとは思います。ですがほとんどの場合、ただの遊びなのです。

自分の子供が、遊びとしていじめをしているとわかったらどう思いますか？
そもそも、まともに育ったのなら善悪を理解し、いじめることなど特殊な場合を除けばないはずです。なんならいじめを止めようと行動する、自立した素晴らしい人もいるはずです。

一方で、いじめをする人間たちは、親から正しい教育をされず、幼稚なまま育ってしまった弱い人間なのです。
弱い人間だからこそ、同じ感覚の人たちと群れを成し自分を強くみせようとしているにすぎないのです。
悪ぶる事でしか強さを表現できない倫理観が欠如した可哀そうな人たちなのです。

では何故、社会のルールを経験上でわかっている【はず】の親たちは、親として機能していないのか。
もうこれは簡単な話で、親もまた幼稚だからです。
子供が子供を産んでいるのです。年齢の話ではありません。
親もまた、正しい教育をされず幼稚なまま大人になった人間が親になっているのです。

反面教師という言葉がありますが、やはり子供というのは一番身近な大人として、親の教えが全て正しいと誤認してしまいます。
そこに疑問を持って家庭環境関係なく精神的自立出来る人も僅かには居ますが、やはりほとんどの場合は気が付かないまま大人になってしまうのです。

いじめる子が悪いのか、育てられない親が悪いのか。