お礼と制作小噺とその後のゆくえ
かなり遅れた報告になりましたが、先日の展示会が終了いたしました。
お礼
会期中の在廊が叶わず、大分県南にある離島からSNSで会場の様子をみていました。前々日くらいに「やっぱり行きたいいいいいい」と気持ちが少し昂りましたが、なんとか落ち着かせました。
会期中、Instagramをフォローしてくださる方も増え、出展のすごさを感じていました。(感謝)わたしの作品に出会ってくれた方がいたように、わたしもいろんなアーティストの方や、その作品に出会いたかったのが無念ですが、在廊せずともたくさんの方と繋がることができたことに驚きと感謝です。純粋に嬉しい気持ちが一番です。ありがとうございます。
会期中、在廊していないにも関わらず友人が会場を訪れ、飾っている様子を送ってくださいました。
SNSで繋がっているアーティストの方からも「いらしていないようなので…」と写真を送っていただき、現地にいないからこそ味わえた幸せを噛み締めながら過ごしておりました。ありがとうございました。
三年ほど前から描き始め、ずっとひとりで、SNSで発信はしつつも、積極的に誰に見せるわけでもなく描き続けていた曼荼羅。去年くらいから少しずつ人に見てもらったり、ポストカードを作り興味を持ち始めてくれた層が徐々に広がっているのを感じていた折。
こんな風に他のアーティストの方の作品と一緒に、自分の作品も立派に一体化しているのを見て、ひとつの点を通過した安堵感のようなものがうまれた気がしました。
とても良い経験になりました。
日本文藝様はじめ、関係者のみなさま、ありがとうございました。
制作小噺的なもの
いつもなら曼荼羅を描いていく時に、描きながらテーマが生まれてきます。下書きをしている最中やペンを入れ始めてから言葉が生まれたり、イメージが現れたり、全体のテーマができあがっていくような感じです。手を動かし始めるのが先でした。
今回は諸々の都合や自分の意志の含め、テーマを先に決めました。
今回の展示では二作品の出展予定だったので、まずはお守り的な意味でこちらの作品を。
東京の画材店月光荘で出会ったこの額縁に一目惚れし、当時教えてもらったガヤトリーマントラを組み合わせた曼荼羅が頭の中に現れたところが始まりでした。
日本人には馴染みのない、このデーヴァナガリー文字をまず書いてみる、練習するところから始まり、独学に行き詰まりを感じていたところ、以前タンカを習っていたネパール在住の日本人講師であるTara Kei先生が「ガヤトリーマントラの文字を学ぶ」勉強会を開くことを知り師事しました。
今回は単語の意味などではなく、あくまで<文字>を学ぶ講座だったのですが、新しい言語を学ぶのは久しぶりでとても楽しかったです。
子供の頃から新しい言語を勉強することが好きだったのを思い出しました。言語や文字の仕組みを理解していく過程は本当に面白いです。いつもと違う脳みそ使うのとても刺激的🫶
Tara先生、ありがとうございました。
きっとこの作品は、今回だけで終わらず、私の中で揉み続けられずっとそこに在り続けるのだろうと思います。思い入れのある作品。
もう一点のテーマは「執着」。
ガヤトリーマントラに関してもですが、ここ1〜2年で仏道や仏教との縁が濃くなり、執着という言葉や概念が身近に感じるようになりました。
その過程で感じたことを、言語化せぬまま曼荼羅に落としました。
言語化できず、イメージのままわたしの頭の中にあるものを絞り出しました。
「執着」の反対の言葉は「断念」だそうです。
執着をテーマにするにあたって、まずどういった状態を「執着していない」と定義つけるのか知りたくて調べました。
タイトルにある「朝」は、執着を一日という時間の流れの中に現すとしたら…をイメージしています。ここから先のヴィジョンは各々の固有のものと照らし合わせて観ていただけるといいなと思います。
執着とはなんなのか
断念とはなんなのか
を、感じ、考えながら描いた一枚です。
また、観てくれたあなたがそんなことを考えてみるきっかけになっていると幸いです。
私の中で変化していくこのテーマ、この時にしか描けなかった、この時にしか感じられなかったこの作品は、きっと流れる川の中に佇めないと同じように消滅していくのだろうと思います。
今回の作品たちのゆくえ
会期を終え、わたしのもとに戻ってきた作品二点は現在大分県南にある離島・屋形島にある屋形島ゲストハウスにて展示しております。
島にお立ち寄りの際、ぜひご覧いただけると嬉しいです。
ご希望あれば、販売やレンタルなどもなどもおこなっておりますのでお気軽にお声がけくださいませ。
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