【第2回】動画クリエイターによる動画広告の作り方講座
こんにちは、Ayaka(@aaa_1205)です。
前回、動画広告の作り方講座第1回目を投稿したので今回は第2回目となります。1回目を読んでいない方は、こちらよりぜひ。
前回、設計が終わって、動画のラフコンテまで仕上がったので、そこからの進行です。
今回は主に、動画に必要な素材の準備・動画全体の世界観(色・フォント・シェイプ・モチーフ等)を決めていく工程を細かく解説していきます。
動画広告制作の2ndステップ「素材準備・世界観決定」
今回は、架空サービス「ABCジョブ」の動画広告です。ラフコンテをもう1度見てみましょう。
このラフコンテの中で必要な素材は・・・スマホとロゴくらいでしょうか。
クライアントからいただける素材の把握
いろんな動画制作案件の中でそれぞれに必要な素材は変わります。共通しているものとすれば、クライアントの会社ロゴや商品・サービスロゴですね。
画像データであればできるだけ高解像度のものをいただけるよう依頼します。
ロゴデータはイラストレーターで作られていることがほとんどなので、aiファイルをそのままいただけるのがベストです。
その他、商品・サービスの権威性を表す実績・アワード関係のロゴなどもあればいただきましょう。
例)◎◎雑誌でスキンケア部門 No.1!
例)◎◎サイトで口コミ評価No.1!
など、公式のロゴが存在することも多いです。
ラフコンテの中で必要な素材の把握・制作
今回、ラフコンテで必要となり、自分で用意しなければいけない素材はスマホの画像です。
下記のように、フリー素材サイトから入手できるので、DLして使用することが多いです。(フリー素材サイトに飛びます)
https://bit.ly/33bZ0AF
クライアントから「すべてオリジナルのイラストで制作してほしい」などの要望がない限りはこのような素材サイトからダウンロードした素材を使うことが多いです。
【ちょっと番外編】
もし、オリジナルのイラスト制作が必要な場合は、クライアントからどんなイメージなのかヒアリングして作ります。
特に「キャラクター」を作る場合、頭身比や描き込みの量によって印象がかなり変わります。
例えば、下記のようにな感じです。
頭身の低さと高さだけでもかなり印象が違いますね。
クライアントの中でどれがイメージに近いのか確認した上で、制作する動画の世界観に合う色と雰囲気でキャラクターを作り上げていきます。
私自身はキャラクターデザインができないので、その部分は外注します。なので、自分がディレクションできるように、必要な表情やポーズなど詳細まで確認・ヒアリングをしながら進めます。
キャラクターデザイン・オリジナルイラスト制作が必要な場合は、この準備で少し時間がかかります。
(ただ、動画広告の場合は、ほとんど発生しないです!)
こういう依頼が発生するのは、説明・紹介系の動画で多いかもです。今後、そのような依頼にも対応できるよう、理解はしておきます。
BGMの決定
続いて、BGMを決めていきます。動画の内容的に、
・どんなジャンルが合うか
・クライアントはどんなイメージを抱いてるか
・ご要望がない場合、自分としてはどんなものが良いと思うか
を明確にしていきます。
BGMのジャンルというのは、
・ポップス
・ロック
・ジャズ
・クラブ/EDM系
・クラシック
・アニメ
・アコースティック
・アンビエント
・ピアノ
・和風
・カントリー
などいろいろとあります。
また、BGMのイメージというのは、
・明るい
・悲しい
・穏やか、リラックス
・コミカル
・ホラー
・ミステリー
・アクション
・SF
・ロマンチック
・神秘的
・クリスマスなどの季節系
・生演奏、バンド
など、こちらもいろいろです。
動画広告の場合、目的はサービスへの申込みなどターゲットのアクションを促進するためなので、BGMを華美なものにする必要はない(ことが多い)です。
でも、BGMによって動画の雰囲気が変わるので、相性の良いものを探す必要があります。
動画の目的に合ったテンポ、曲調を選ぶことでクオリティアップにも繋がるし、音ありで視聴したターゲットに強い印象を残すことも可能です。
今回取り上げている架空のサービスは「求人掲載サービス」で、サービスに申し込みをしてもらうことが目的です。
なので、ターゲットである「求人掲載を検討している企業、人事担当者」が当サービスに対して
・好印象を抱く
・信頼できる
・前向き
なイメージを抱くようなBGMを探すと良いのかな、と思います。
例えば、下記のようなイメージです。(※Audiostockというサイトに飛びます)
https://audiostock.jp/audio/803438
https://audiostock.jp/audio/136111
https://audiostock.jp/audio/132321
作る人によって感性が違うので人それぞれですが、クライアントに事前に確認をとってイメージの相違がないか、確認しつつ進行していくと良いです。
動画の世界観を決める
世界観というと壮大な感じがしますが、商品やサービスのサイトをみるとなんとなく見えてくると思います。
例えば、シャンプーで有名なボタニストのサイトです。
https://botanistofficial.com/shop/default.aspx
ボタニストは「BOTANIST」のロゴを使ったパッケージが印象的ですよね。
「植物と生きる」をコンセプトにしていることから、”自然”や”オーガニック”などが連想されると思います。
自然界にはもともと「直線」って存在しないんですよね。
だから、人工的に作られたものではなく、木や植物などそれぞれの個性を持ったものを大事に、手作り感のある温かみを感じるロゴになっているのかな、と思います。(主観です^^;)
サイト上にも植物やお花などがところどころに散りばめられていて、芸能人などを起用せず、自然をメインにしたイメージで作られているな、という印象です。
使っている色も、アースカラーといって地球にもともとある大地や植物を表した色で統一されています。下記のようなカラーです。(カーキやベージュ、ブラウン等)
ブランドサイトなのでしっかりと作り込まれていますが、15秒尺の動画広告でもそのサービスや商品の世界観はできるだけ大事にします。
でも、誤解してはいけないのが、あくまでも広告なのでブランドサイトとの目的とは違う、ということです。
広告として機能するように、あえて世界観を崩すような色を使ったり強調する表現も取り入れます。
そこはバランスを見つつ、クライアントのブランドイメージを大切にする気持ちも大切にしながら、成果に貢献する動画広告にすることを忘れないようにします。
色を決める
では、話を戻して、今回制作する「ABCジョブ」という架空の求人掲載サービスの動画広告を作るにあたって、どんな色味にするか考えます。
とはいえ、架空なので今回は競合にあたるサービスを参考にしたいと思います。
■【Wantedly】を参考にします。
https://info.wantedly.com/search_recruitment.html
かなりシンプルなランディングページです。白をベースに、明るめのブルーのグラデーションをアクセントカラーにしていますね。
人材サービスに多い色はブルー系です。
ブルーは一貫して、「信頼感・誠実さ・知的」なイメージを人に与える色です。
そのため、企業のコーポレートカラーでもよく選ばれます。
■ポイント
・今回は、上記の意図からブルー系の色味をベースに使う
・トレンドのグラデーションを自然な形で使う
カラーサンプルとして以下のようなイメージで制作をします。
フォントを決める
Wantedlyで使われているフォントはゴシック体で全体的に太めな感じですね。
文字色はダークグレー(#292929)で統一されているので、強調する部分はより太く・より大きく、という感じで強弱をつけています。
また、あまり目立たせる必要のない部分は薄めのグレーが使われています。
■ポイント
・テキストは基本グレーかグレーバックのホワイトで統一
・グレーの濃淡・フォントの太さで、メリハリをつける
以下のようなゴシック体で、フォントの太さ・サイズ・強弱の付け方などのイメージにします。
シェイプ・モチーフを決める
CTA部分(ユーザーについて詳しく知るボタン)は丸いボタンになっています。ボタンは丸い形状で統一されています。
その他、コンテンツ内にあるアイコンや細かい部分でも丸のシェイプが使われています。それ以外で強調したいテキストなどにはラインや囲いを使っています。
■ポイント
・アイコンやあしらいなどは丸いシェイプを使う
・強調したい部分などはラインや囲いを浮かない感じで使う
丸みのあるシェイプやモチーフ、線の使い方を参考にしていく。
さいごに
今回の記事は以上です。ここまできたらあとは、動画編集ソフトを使って実際に制作をしていきます。
私はAdobeAfterEffectsを使用しているので、そちらを使って制作していきます。
次回は、ラフコンテをもとに、今回解説した内容を盛り込んで実際に動画広告を仕上げていきたいと思います。動画制作の過程も部分的にアップする予定です。
それではまた〜!
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