✄----------- 5月 -----------✄
日が超えて2020年5月になった。変な正月が永遠に続いているみたいな4月だった。さっきまでベルリンに住むしょこたんとLINE電話していた。昨日は近所にある緑道がどこまで続いているか、MUSIC UNITES AGAINST COVID-19の70曲を聴きながらただただ歩き続け、気づけば3時間の散歩になっていた。新緑・音楽・トマトジュース缶・踊り歩行・ソーシャルディスタンス。踊っているとき、目がカメラになって景色がMVになるからストロークが必要だよねって友達と話した。だから家をディスコにすることは諦めた。早朝か深夜の人のいない公園で踊るためにスピーカーを買った。
ライブハウス支援を目的としたtoeの企画⇩500円から全国の好きなライブハウスを選んで支援できるので是非。コロナを踏まえた新曲やコロナ後に撮り直された曲たち=この4月のことを忘れないための音たち。
七尾旅人「今夜、世界中のベニューで」が凄すぎて、田我流やBRAHMANもよかった。一十三十一の37秒で食らい、向井秀徳アコエレで完全にカタルシス。向井さんは昔の曲「ロックトランスフォームド状態におけるフラッシュバック現象」を録り直していたけれど “8人がけの酒場のカウンター、深夜0時を過ぎるともういっぱいだ” という歌詞を聴いて、しばらくそういった風景を見ることは出来ないんだなと思って泣いてしまった。歌を聴いて泣ける感性を持てている自分に安心しつつ、結構気持ちが引っ張られて久しぶりに目が腫れるほど泣いて眠れなくなった。ここ3週間くらいで明らかに夢見が悪い。年に1,2回見るか見ないかという内容をバンバン見る。情報は制限しないとだめだね。今はPMSでもある。カラオケアプリに向かってカラオケをするようになったけど、やっぱりカラオケに行きたい。ライブで訳わかんなくなりたい。どう考えても複数人で大きい音を聴いて自分と他人の境界を飛ばすことがセラピーだった。定期的にそうやって自分を濾過して、落ちた液体をじっと眺めることでやっと腑に落ちることがこの世にはたくさんたくさんある。そうしないと処理できなかったことがこれからもきっと起きる。
私の家にはアコースティックギターと植物が増えた。エレキですら15年以上触っていない。アコギは初めて。何かを始めるにはぴったりの世の中。弦を初めて張り直すところから。小袋くんのnoteが希望的だった。
家でストレッチができるように、ゆったり読書やネトフリができるように、ござマットを買った。今まではすぐに味噌汁やスープで野菜を食べることが多かったけれど、最近唐突にサラダにハマっている。フランスパンとベーコンとキノコを炒めたものを乗せると満足感があるよ、と教えてもらったのだ。サラダ罪悪感がないしうまい。新鮮そのものを直接摂取する感覚。ドレッシングも色々作りたい。新玉葱もうまい。オニオンスープとろとろ。益子のオンライン陶器市でたくさん陶器を買った。自炊をしているであろう親にも送る。益子にも行ってみたい。なんでもない理由で集まったり飲んだり話しすぎて終電を逃して歩いたり、ふと何かに街中で出会ったり、買うつもりのない買い物をしたり、全部豊かだったかつての出来事になってしまった。
数え切れないSAVE〜があって追いきれないこと、今日はライブハウス閉店のニュースもあって頭がボーッとした。痛みが大きすぎる。自分がつらくなるとまず頭がボーッとすることはよくわかっている。KOHHの新譜を聴きながら歩く下北沢の路上では誰かに許可を得ているのかどうかもわからない高額なマスクやアルコール販売をする輩が現れ、テイクアウトの飲食販売がたくさん行なわれている。しばらく休業していた花屋は再開に向けて、しまっていた植物を新たに並べ出していた。絶縁した友達の元彼がベビーカーを引いているのを見かけた。最近は毎朝10:30に世田谷区が外出自粛せよという内容の町内放送を流している。少し前に渋谷のハロワに行ったときは変な街宣車が気持ち悪く旋回しており、誰にも見られないのに映像広告がループで流れていた。
私は4/1にOPENしたばかりのスペースまで徒歩で通っている。「スペース運営・イベント制作」というような自分の仮の肩書きは今回のことで言い方をきっと改めることになると思う。今はできる範囲のことを無理なく諦めずにやっている。集まることが出来ないって、人として営むなと言われているに等しい。仕事の話は別途ちゃんと書きたいと思う。
こういう世の中になるのかもしれない。
数え切れないSAVEの中で、自分も微力ながら署名や支援をしたものを貼ります。
こんな素敵な企画も。
今をちゃんと残すことと、ちゃんと怒ること。それを表明すること。
LOSTAGEの2019年3月のライブ音源が投げ銭スタイルで聴けるようになっている。大好きな「母乳」をまず聴いたら、MCで「友達とは大体ライブハウスで知り合った」「こうやって人と知り合える場所があることが有り難いと思っている」「ライブハウスはネットとかなかった時に元々コミュニケーションの場だった訳だから」「ここにいる人はみんな僕らのことが好きなんでしょう?(歓声)」「同じものが好きな人同士で仲良くなったらいいじゃないすか。みんな友達みたいなもんよ。みんなで鍋を食うてるようなもんよ。」と五味さんが言っていて、本当にそういうことだったし、今だって完全にそう思っている。不要不急という言葉はあまりにソリッドすぎる。ジャスミンがたくさん咲いていますね。