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13年前の手紙

「腹八分目」

最近はそんな教科書通りの食事を摂っていた。もう少し食べられそう、と思って食べようとした手を止めたくらいの量。

心がけていたのではない、なんとなくそうしていた。

しかし昨日の晩から、私はそんな普段では考えられない、いつもの2倍くらいの量の食事を摂っている。幸せを噛み締めていたはずが、思わぬところで弊害が出た。

食事を腹十分目摂ると、言葉が、文章が浮かばないのである。だからと言って空腹が良いかと言われてみれば、それもそれで言葉が出てこない。腹が減っては戦はできぬ。

机の横に雑巾のように絞られたチョコレートの包み紙の量と、出てくる言葉の量が比例してしまう。

そんな満腹中枢の状態は、こうやって文章を書くことを生命線にしている私にとって命運を分けてしまうことに気づいてしまった。

それなのに満腹になってしまった今日、言葉が浮かばなくてしどろもどろしていると、あるひと夏の思い出が脳裏をよぎった。

あれは11歳の夏休みの終わり頃、

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733字

かみつれ

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