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私が沖縄でライターを目指している理由

「あなたはなぜ、ライターを目指そうと思ったの?」

先日、沖縄のライターコミュニティ「OKINAWA GRIT」オンラインコミュニティのプレイベント&説明会 Presented by 沖縄県立図書館にお手伝いで参加してきた。

沖縄と埼玉で、二拠点生活フリーライター・編集者として活躍するみやねえさん。昨年の8月、彼女が開催したWebライティング講座「みやねえ講座」に参加し、私はライターという仕事に挑戦してみようと決めた。

イベント終了後、OPAの星乃珈琲店で打合せがあり、みやねえ講座の受講生とみやねえさんの数名で話をしていた。ライターとして活動していくためのSNSの使い方についての質問だった。「Twitterはどのように使って行くのがいいのか」というような、具体的な質問だったと思う。私の質問に対し、みやねえさんが投げかけたのが、タイトルにある一言だった。

「あなたはなぜ、ライターを目指そうと思ったの?」

まさに、根本、である。


みやねえ講座を受講し、実際に原稿を書き始めたにも関わらず、なぜ自分がライターになりたいかなんて考えたこともなかった。でも、みやねえ講座に参加したということは、参加しようと思ったきっかけがあったはず。30秒くらいの後、私が絞り出した答えは以下の3つ。

① どこでも仕事ができるようになりたい
② 同じ志を共にする同士が欲しかった
③ 文章を書くのがなんやかんやで好き

①については、場所を選ばずできる仕事にずっと憧れていた。②については、移住してきた沖縄に友達を増やしたかった。単なる友達では無く、同じものに向かって一緒に頑張れる仲間が欲しかった。

①②の条件を満たすものであれば他にもあると思う。にも関わらず、ライターを目指したかというと、やはり「書くこと」そのものに興味があったとしか言いようがない。同時期に某所で募集のあったプログラミング講座には興味を持たなかったわけだから。

でもほんとうに、それだけなんだろうか。

なんとなくモヤモヤが残っていたので、喫茶店での打合せが終わった後なのに、帰りに新都心にある喫茶店に寄った。考え事をしたい時は、散歩するか喫茶店に行くに限る。

レモンティーを飲みながら、私がいいなと思う働きかたや活動をしている人、気になる人の顔を思い浮かべてみた。私がライターになりたいと思った本当の理由は何なのか。ライターという活動をすることで、私はどんな自分に近づきたいのか。

自分だけのためじゃない。どこか、もっと深いところに、何かがあるはずだ。

レモンティーがすっかり冷めた頃、出てきた言葉は
「人と人とを繋げたい」
だった。


私自身が誰かと繋がりたくて、Webライティング講座に行ったのもある。でも奥底にある本音は、人と人とを繋げる場所を創りたい、という、自分の生きる使命に繋がるようなものだった。

それが、文章で実現できたら、そんなに嬉しいことはないのだ。

私が最近憧れているのは、繋げ上手な人たちだ。例えば、泡盛が好きな人に良い泡盛を揃える飲み屋や酒蔵を紹介したり、労務上のトラブルで困っている人に社労士を紹介したり、はたまた、友達同士を結び付けて交際に発展させたり、と、自身の持つ幅広いネットワークを活かして、自分の輪を広げていける人にものすごく憧れている。

だがしかし、自分にそれができるかと言われると、甚だ困ってしまう自分がいる。それは、閉鎖的な人間関係を好むという自分の性格を自覚しているから。憧れるのに苦手、この相反する心情やいかに。

でも、私の書いた文章を読んで、誰かが何かに興味を持ってくれたら。どこかのお店に行ってくれたら。それだって、人と人とを繋げることになるのではないだろうか。

随分と昔だが、前職時代、就職活動中の学生に向けてメールマガジンを書いていたことがある。自社の強みや業務内容、学生への応援メッセージなどを、ひとりの先輩社員として綴っていた。ある年、入社が決まった学生から「メールマガジンが会社に興味を持つきっかけのひとつでした」と言われた時の喜びを、私は今でも覚えている。

人と人とを繋げたい。これが私の根本にある思いで、私はそれを文章の力を借りてやろうとしているのではないか。

がんばれ、わたし。



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