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北欧との出会い


今日は私の大好きな北欧の話をしようかと思いましてね。

インスタでは少し前に話したんですが、大学4年生の夏から冬にかけてデンマークに短期留学していたことがあります。

デンマークと言われて何を思い浮かべますか?
アンデルセン童話?
レゴランド?
ロイヤルコペンハーゲン?

実は世界幸福度ランキング一位に三度もランクインした国なんです。(ちなみに今年の日本は153ヶ国中62位)

ぶっちゃけた話、留学する前は国がどこにあるのかも知りませんでした。
でも、約半年間の滞在でデンマークは私の中での住みたい国ランキング一位にのぼりつめたのです。


当時、私は就職活動中で友人とインターンシップに参加していました。
だけど、このまま就職していいのか?やり残したことはないか?と問いかけたときに、海外に行きたい!という願望が突如として芽生えました。
就職してしまうと長期の休みを取ることも難しくなるだろうし、奨学金で通ってたので卒業すると返済が始まる、「新卒」というブランドを手放したくない。諸々の考えで、急遽2年間休学することにしました。
最初の1年で留学資金を貯めて、2年目に旅立つというざっくりとした計画。

海外に行きたいという漠然とした気持ちだったので、まずはどこの国のどの学校に通うかを調べる必要がありました。

大学からの支援もなく斡旋業者も使わない予定だったのでまったくの手探り状態。計画や目標を立てることがへたっぴなのでここではかなり苦戦しました。

完全なる見切り発車だったのでもちろん父親は猛反対。ギスギスした状態のまま休学届を提出し、父親へは事後報告。今思うとかなり無謀だったなと思います。だって就活を中断して無計画なまま大学を休学し気持ちだけが先走ってる状態ですもんね。しかも貯金はほぼゼロ。

最初は反対していた父親も休学届を出したことで何を言っても聞かないと思ったのか、それならばと知り合いのデンマーク人の方に話を繋いでくれました。
たまたまうちの地元にデンマークの方が嫁いで来られてて、その旦那さんがうちの父親の同級生だったのです。なんという偶然。

父親も知り合いの国だったら安心だということで、その方のご厚意もありご実家にホームステイさせていただくことに。そうなればデンマークに日本人でも通える学校はないかと下調べを行い、そこで見つけたのが「フォルケホイスコーレ」という学校でした。

ただの語学学校ではなく、全寮制の成人教育機関で、試験や成績がなく、学年制度もなく、国籍・人種・年齢関係なく誰でも通うことができます。
学位が取得できるわけではないけれど、とても自由な校風で、先生たちもみんな同じ宿舎で暮らします。

フォルケホイスコーレとはそうした学校の総称になります。
日本では全く馴染みのない学校制度ですよね。デンマークでは150年前から設立されていて、今では70校ものホイスコーレが運営されています。


就職する前に今一度自分がやりたいことえを考えたり、仕事から離れて休息したり、みんな目的はさまざまで、中には60歳を過ぎたおばあちゃんが色んな国の文化を学びたいからと通っているのには驚きました。(4ヶ国語ぐらい喋ってた気がする…)


授業は多岐にわたり、政治経済・音楽・文化・芸術さまざま。課外学習も多くて、美術館や教会などの北欧建築や北欧デザインを直に見ることができて感動したのを覚えています。


私が通った学校は公用語が英語だったんですが、「How are you?」すらまともに言えないレベルだったので意思疎通の面ではとても苦労しました。(大学の英語の単位すら落とすようなやつ)
基礎英語はできても、会話内での微妙なニュアンスやスラングなどが理解できず苦しめられました。

授業でも生徒たちにディスカッションさせることも多く、他の国の生徒たちは自分の意見をバンバン発言するのに、私を含めた日本人はだんまり。
未熟な英語が伝わるのかという不安と自分の意見を伝える恥ずかしさがあったんですよね。私が学生のときはそんなディスカッションの授業なんてひとつもなかったもん。(という言い訳をしてみる)

でも、今思えば私のように英語が不慣れな生徒も間違いを恐れずめちゃくちゃ主張してたなと。それはそれで彼のキャラになってた。



最初はホームシックやカルチャーショックで部屋に籠りきりだったんですが、仲良くなった友達がサイクリングや旅行に誘ってくれたり、誕生日をお祝いしてくれたりと、ここでも人とのつながりにかなり救われました。


当時は怒涛のように時間が流れて生活するのに必死だったけれど、今こうやって思い出してみると改めていろんなことに気づかされる。

なにをするにしても遅いなんてことはない。

やりたいことがあるならばとりあえずやってみたらいいし、失敗しても逆に笑いに変えられるぐらいの気持ちでいればいい。

そして、いつのときも人に支えられている。


写真を見返すとみーんないい笑顔。
元気にやってるかなぁ。


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