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「商品化」されるバックパッカー?
レポート課題奮闘2日目。「バックパッカー」をテーマに10個以上の文献を読み漁っていました。学問的にみると非常に面白い。「バックパッカー」に対する見方も変わりそうです。中でも印象的だった文章を共有しておきます。大野哲也氏の「アイデンティティの再肯定 ――アジアを旅する日本人バックパッカーの「自分探し」の帰結―」という論文。
行為の選択権は常にバックパッカー側が握っていると彼ら自身に思わせる観光システムを構築することで、「非日常的な経験」の 主体性と真正性がバックパッカーに担保され、それによって自己変革の実感が付与されているのである。一方、バックパッカーの側からすれば、自らの経験までもが「産業化」されつつあるとは想像だにしていないかもしれない。なぜならその行 為を選択したのは自分自身であり、それによって自分自身が驚いたり楽しんだり感動した実感は、まぎれもない真実だからである
人々が『自分探し』や『アイデンティティの構築』の手段として注目したバックパッキングであるが、実際には、バックパッカーそのものが消費社会の中で商品化されている。また、ホスト側も現地らしい『体験』を提供することを含めて、その体験が産業化されている。しかしながら、バックパッカー自身はその構造に気づかないまま、自分の選択で『冒険』や『ローカルな体験』をしていると信じ込み、それに満足して自己改革を実感している。という内容。
興味深い、、、。私も「自己変容」をテーマに卒論を考えていたけれど、ここまで過去に研究されているのを見ると、本当に自己変容が起こるのか?またそれは「感じただけ」であって実際は、創られたものでしかないのでは?と問い直すことになりそう。
先行研究を探すだけで頭が混乱しそうでした。そしてレポートはまだまだ終わらないので、今日は徹夜になりそう(泣)みなさん、おやすみなさい🌙