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真・雪歩 twin live はんげつであえたら 感想

 「菊地 真 ・ 萩原 雪歩 twin live “ はんげつであえたら ”」3月17日(日) [~悲藍~] に行ってきました。

◽️会場まわりと前橋市コラボ

 会場、関東圏だから行けるわと思って気楽に考えていたら東京までの所要時間の二倍近くかかり、ちょっと疲れたなーと前橋駅に降り立つと、ゆきまこが予想以上にコラボしている。こんなこと今まであった!?765ASで!?嬉しいな……。

ようこそ
まことゆき

 お土産店のレジ裏にもポスターが貼ってあって、無料配布の観光リーフレットもあって、駅前の電光掲示板では公演記念メッセージが流れ、駅から会場までの並木道にフラッグが設置されていて、会場では市のゆるキャラがゆきまこグッズを身につけてわちゃわちゃしており……こう、本腰を入れてコラボをやっていくぞ感がなんだか嬉しかった。ゆっくり観光したかったけれど時間がないのでささやかにお土産を買った。お土産店にはレジ待ちの列ができていて賑わっていた。

フラッグ
通り道(会場まで徒歩30分)に設置してくれてありがとう
よく見るとゆきまこメガネを鼻にのせている


 会場のグッズ物販はブロマイドとBD以外売り切れていて、盛況で良かったなーという気持ちに。持ち込み数が少なかったのかもしれないけれど、きちんと売れているのを体感できるのっていい。今後につながる可能性があればなんでも嬉しいおたくになっている自覚はあります。

ベイシア文化ホール

◽️ライブ本編

 ひとけた列のめちゃいい席でした。開演前は波音とゆきまこの場内アナウンスで落ち着いた雰囲気。開演時にブザーが鳴って、わ、観劇だ!といつもとは違った期待感があった。絵本のくだりは長めの尺なのかと思っていたら雰囲気づくり程度に留められていてしっかりがっつりライブメインだった。

 ステージ下手側の席で真が近い位置だったのでたくさん真を見た。曲中、激しいダンスをこなしつつも合間に観客席に向かって手を振ってくれる。真ってこんなふうにファンサするんだ。迷走Mindでのソロではこれまでにも増してキレッキレの動きを見せてくれて、やっぱり初期の持ち歌だから踊り慣れているんだなという感想が自然と入ってきた。そう考えてしまう自分にちょっと驚いた。

 家庭用のアイドルマスターでは、どのアイドルも同じポジションでは同じモーションのダンスをする。その制約がなくなったら本来の真はこういうアイドルなんですよ、という一端をみているようだった。

 雪歩はふんわりとしたダンスでニコニコよく笑っていて、真と並ぶことでお互いの個性がより際立っていた。なぜゆきまこでツインライブなのか不思議だったけれど、アイドルに集中し、かつアイドルの個性の違いを感じるには、この二人が人数としても人選としても適していたのかも。

◽️セットリスト

 私はなあ、2024年に、Relationsから始まるライブに行ってきたぞ……!うれしすぎ。セトリが家庭用アイドルマスターをプレイしてきた者にやさしい。なつかし曲しかない。それでいてアイマス2で何度も再生した楽曲が全然印象の違うステージになっていて、10年以上前の楽曲を使って新しいものを見せてくれる。こんなに嬉しいことってないよ。学園アイドルマスターリリース前の宣伝情報が飛び交う今、The world is all one !!の新しいダンスモーションを観ることになるとは思わなかった。

 自分の参加した公演のセトリだけでも、うわ……!と思っていたのに、全三公演分のセットリストを見て恐ろしくなった。迫力ある。これはS4U!で遊び倒すときの構成だ。雪歩と真でデュオにして……衣装は個別カラーのドレスにして……ステージはキラキラしたとこ、曲順はこう……よし再生!って誰かが無邪気に遊んでいて、渾身の構成ができ上がったのでそれを商業ルートに乗せて現実にしてしまった。私たちは誰かの強い執念の果てを観ている。そんな想像をしました。

◽️現地でみるということ

 ライブ翌日に配信映像をみるとステージまわりが現地とまったく異なっていた。現地では中央のメインモニターにアイドルが投影され、モニターの背景は闇、アイドルの後ろにライト機材があるシンプルなステージ。リアル設備としてレーザーライトやスモークがあり、モニターにかかることでライブの臨場感を高めていた。

 前情報で3Dモデルを見たとき「ん?」と思ったけれど、現地のステージで実在感を高めるためのモデリングなんだなと納得した。明るめ照明下でハッキリと顔が映ると投影感が残るけれど、暗がりに立つと実在感がぐっと高まった。舞台が暗転しているとき、舞台袖からゆっくりと歩いてきてポーズをとって曲の入りを待っているときのあの、「そこにいる」感はすごかった。曲が終わって暗転して、すっと手を下ろして居直るしぐさは本物だった。始終、100%そこにいた、とは言えないけれど、そう認識する土台が出来上がりつつあることが嬉しい。

 MRライブのときもそうだけど、新しい仕掛けを浴びると、脳が普段使わないルートから刺激を受けて知覚が変わるような体験ができる。現地に来て良かったなと思う。

 一体どうなってしまうんだ!?と思っていたお見送り会。出口へ向かう通路壁際にブースが設置されており、2枚の大型ディスプレイに真と雪歩がそれぞれ投影されていて「ありがとうございましたー!」と手を振っていた。そのブースの前の通路を歩いていくのだけど、声出し禁止・立ち止まるの禁止でさささ……と流れるように過ぎ去ってしまった。一瞬すぎた。これも事前収録かなーと思っていたが、観客の手持ちのグッズに反応したりする話も見かけたので、なんだか不思議な体験をしたという気分が残った。

 MRライブではリアルタイムでの双方向コミュニケーションがキモだったのに対し、今回のツインライブではアイドルのステージを群馬県前橋市で、とある街の文化ホールで実現させることを重視しているような印象だった。様々な制約があるのだろうけれど、今回のライブにMRライブのようなリアルタイム要素が加わったらとんでもないことになるぞとわくわくしてしまう。おそらく、もう帰って来られないと思う。

◽️おわりに

 誰かのS4U!の顕現をみている、そんなライブだった。

 ライブ中、真と雪歩は観客を「プロデューサーさん」と呼ばなかった。これが何より嬉しかった。これはアイドルマスターのライブではなく真と雪歩のツインライブだった。「本当」の要素を丁寧に積み上げてくれてありがとう。MRライブで引っかかっていたことが数年ぶりに解消されて、長生きしてると良いこともあるね。

 如月千早バースデー単独ライブに行くまで長生きしようと思います。

ガチャ詰めポーチを作ってみたかったのだった

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