HSPの私が舌と目で楽しんだヨーロッパ鉄道の旅⑨[レッスンの主人公は貴方よ]
右向け右!
まわれー右!
クラスのめあてをみんなで達成しよう!
と大学卒業まで日本の公立学校でしか学んでこなかった私。
イタリアへの遊学(家庭料理留学&旅)でカルチャーショックだったことを
シリーズものの以下マガジンでまとめています。
[マガジン]
HSPの私が舌と目で楽しんだヨーロッパ鉄道の旅
私が家庭料理を現地のマンマ先生から習った都市
・フィレンツェ(トスカーナ州)2回
・カリヤリ(サルデーニャ島)1回←フランスコルシカ島のすぐ南側
日本出国前からのインタビューメールが皮切りに
2都市でレッスンを受けましたが、それぞれの日本語通訳さんから、事前にインタビューメールが届きました。
______
どんな料理を習いたいですか?
キリスト教行事にまつわるお料理に興味はありますか?
どんな食材を使ってみたいですか?
料理、菓子(ジェラート含む)、パン、自家製パスタ、どれに興味がありますか?
あなたのお料理のレベルは?
______
インタビューメールって、私がどれくらい具体的に何を考え望んでいるのか、そしてメールの中でいかにうまく自己アピールできるかが問われていたような気がしました。
ただ、考えすぎて返信に数日浪費してしまうと、地球の裏側の現地と朝夜逆のリズムのため、なかなかメールがスムーズにやり取りできません。
伝わりやすいよう完結に、そして短時間で決断し、わからないことは自分から積極的に質問する姿勢が必要でした。
何でもいいです!お任せします!と答えるのは、簡単だし、選択のチャンスを与えられているのに放棄したことになります。
海外留学って、いくら航空券の代金を抑えたとしても、やはりまとまった料金と時間、体力、精神力が必要です。
特に、
10年以上なかなかまとまった休みがとれなかった教育系会社員を
退職後のタイミングで一ヶ月ヨーロッパへ渡航したときは、
羽根を広げて1日でも無駄にするまいと計画を詰めこもうとしていました。
↑詰め詰め計画だったため、
サルデーニャ島到着前後で体調を崩し、
吐き気と腹痛のため駐車場の日陰で寝そべる羽目に。笑
詳細は、同じマガジン内④⑤で触れています。
レッスンの主人公は貴方よ
↑フィレンツェの先生から現地で言われた言葉です。
習いたいこと、聞きたいことがあるなら、
主人公のあなたは何でも聞いたらいいのよ。
時には、
レッスンで習ったメニューが置いてあるおすすめカフェ、ナポリ風のピッツェリアなんかも教えるわ。
リクエストしてね。
という意味です。
先生から、
渡航前のメールで果物のジェラート習いたいって聞いてるけど、
スプマンテ(スパークリングワイン)のジェラートもレッスンできるわよ!
明日やりたい??
私は「やりたいです!」と即答。
ジェラート話にカルボナーラの要望を付け加える私
先生、渡航前に現地特有の牛乳が入らない卵とチーズだけのカルボナーラを習いたいって
お伝えしていたと思います。
レッスンスタートから、2週間たちましたが、
いつ頃開催してもらえそうですか??
アマトリチャーナ(ピリ辛のナポリタン)も習いたいんですが、
どのようなスケジュールですか??
そしたら、先生はなんてお答えになったと思いますか?
Allora!(わお!)忘れてたわ! と、先生の衝撃発言
その可能性、50%以上だと思ってたー!(私の内心)
では、来週水曜に必ずお願いします。(笑顔)
この日は、ワイナリーの見学と試飲イベントが入りました。
日本人友達と私の通訳さんと行きますので、夕方4時終了でお願いします。と念を押す私。
なんか雲行きが怪しと思ったら、その都度、何度も確認するようになった私。
相手に期待しすぎない。責任は自分でとる!自分にある!精神に。
私が日本で経験した少人数制料理教室のレッスンスタイル
日本全国への転勤を避けることができない会社員だったので、
私は最初の転勤の地で定期的に料理教室へ通い始めます。
料理やお菓子づくり、好きだけど、面倒でハードルが高かったからでした。
日本屈指の生徒数を誇る大手の教室だったので、1レッスン受講生4名に先生1名。
カラープリントされたイラストや写真つきの詳細が事細かに書かれた厚紙のレシピが配布されます。
実習も、時間と人数の関係で、自分が関われるところと関われないところが出てきます。
関われなかったところは、レシピを見ればわかりますが、どうしても自分の手先で覚えることはなく、帰宅後も繰り返し作ることはありませんでした。
このときの私は、そんな受け身の姿勢で良かったんです。
会社以外のホッとできる場所(サードプレイス)を持つことがメインの目的だったから…
でも、
柔軟に考えてアレンジ料理を楽しむ応用力(1を2にする)も身につかなければ、
レッスンをきっかけに「パンや菓子づくり、料理の仕事を始める」(0から1を生む)なんて、遠い夢でした。
ワクワクドキドキしたらすぐに修正するマインドも必要
2021年の私は、朝令暮改。
私は、
帰国後にコロナでこんな世の中になったことを1つの機会と捉えて、やりたい!
と思った仕事は積極的にパートタイムで取り組むようにしました。
正社員という既存の殻の外にいる私は、こんなにフットワークが軽くて、
見切り戦略を要所要所で活用。
正直、そんな自分に、私が一番驚いています。
まじめに仕事はしていますが、あまり重く深く考えすぎないように心がけています。
(ベーグルオンラインマンツーマンレッスンは別です。私の自営業なので…)
パートタイムでの仕事は、
就職前に「その職場で何を得たいか」を具体的に決めて、
それを達成した頃(大体半年は続けます)に退職して、次のステップアップへ。
無責任に聞こえる部分もあるかもしれませんが、
イージーモードでライト(light)に働けるところがパートタイムのいいところです。
単身留学してみて、自分の考えや身を置く環境って、
もっとライトに考えていいかも。
フットワーク軽く、リセットボタンを押して次の環境に飛び込むのに後ろめたさを感じるのって、周りの目を気にしてないか?と思うようになりました。
だから、もう気にしない。
今の私
あるときは、割烹料理。イタリアントラットリア。焼き菓子専門店。
夜は、時に中学生の個別指導塾で、なぜ植物が光合成をしなくちゃいけないのか語り合い、
たまにパクチーが入ってるプラーラプリックをタイ料理屋で賄いとしていただく。
でも帰宅したら、
オンライン個別レッスンのレシピの試作をし、夜な夜なMacBookにレシピを書き、Instagramへ写真を添えるという今現在の私。
「消極的なヤツ=退屈なヤツ」が成立するイタリア
厳密には、
イタリアでの平日昼間に同じレッスンを受けていたアメリカ人クラスメイト数名に、そう思われていたフシがあります、私。
つい、
空気を読むし
各アクションのタイミングで一歩出遅れ、
他者へ譲ってしまう私。
背が小さくてUV対策してる美白志向で、漢字ばかり書いて、真っ黒の直毛で。
英語のフォニックス(アルファベットと発音の関係性、母音の発音種類が英語は多い!)なんか学校でちゃんと習ってこなかったような私。
悔しい。
私もみんなと同様に前向きな気持ちでここに来たし。流れに押されてたまるか。(内心)
ニューヨーク出身・ロンドン在住のクラスメイト(26歳)に、
ものすごい速さで口内に発音がこもりっぱなしの英語で話しかけられても、
本当に意味がわからないし、ひとつも単語が聞き取れなかった。
だから、聞き直すようにしました。
Whats? ぱどぅん?
What do you mean?
知ったかぶりなんかしないし、私の中の第一言語は日本語なのよ!!と。
それと同時に、カリフォルニア訛の英語を話すクラスメイトの英語は聞き取れる自分に気づきます。
あれ?
アメリカ英語って、東海岸と西海岸でこんなにちがうの??涙
東海岸のニューヨーク英語で、自信をなくした私のあの時間、取るに足らなかったわ!落ち込むんじやなかった!
視野が広がったことが自分を救うこともあるなー!と。
クラスの雰囲気は、まずまず良かったですが
最後は、言葉語通じなくても、多国籍の生徒たちの中でレッスン中に写真を撮ってもらったり、「夕方からのイタリア語レッスンだるよねーww」みたいなやりとりもするようになりました。
まとめ
日本の美徳とイタリアの美徳、アメリカの美徳が違うことは、頭ではわかっていたつもりでした。
でも、経験として体感するのは全然違いました。
現地では、遠慮という概念もなかったですし、前のめりな姿勢は好感を持たれます。
最初はすごく落ち込んで、英語やイタリア語でコミュニケーションが難しい私の存在意義についてとか、真剣に悩みました。笑
でも、英語話者が約15億人いる中で、その中のネイティブスピーカーは4分の1。
伝えよう!やりとりしよう!という気持ちが大切で、そのパッションはやはり相手に伝わってしまうんだな。と。
今回の留学では、バイリンガルの通訳さんに最初から甘えてしまっていた部分も反省です。
通訳さんを頼らなくても、現地の先生やクラスメイトたちと、笑顔と言葉とジェスチャーがあれば。関係構築はできました。
その関係構築においての言葉で、すぐに有効活用できる共通言語が英語なわけです。
でも、相手がイタリア人なら、覚えたてのイタリア語で話したり、英語の中にイタリア語を混ぜれば、距離感がぐっと近くなりました。
あぁ~。私、日本人なんだな。
特に、自分の身体的特徴が目立つ外国に行くと、すごく強く意識する瞬間が増えます。
それでは、今日はこの辺りで。
最後までお読みいただきありがとうございました!!
Ciaciaciaciaciaooooo!(チャチャチャチャーオ)
↑アラサーの通訳さんが電話の切り際に、
「チャオ!」のアレンジ型挨拶をされていました。