H田くん
私が小学校4年生の頃に好きだったH田くん。
H田くんは、お調子者でフレンドリー。
おまけにサッカーが上手くて、足も速い。
クラスの中でもムードメーカー的な存在だった。
そんなH田くんと席が近くなると嬉しくて、テンションが上がったのを覚えてる。
H田くんが前の席だとすぐ後ろを向いて話しかけてくる。
なんなら、横向きで座って話しかけてくる。
私が本を読んでいれば、「何の本読んでんの?面白い?」とか
本当に他愛も無い話でよく笑い合えるのが居心地が良くて好きだった。
みんなにフレンドリーだから彼の本心はよく分からなかったし、誰が好きかなんてもちろん知らなかった。
小学校の頃って人を簡単に好きになってたし、冷めるのも早かった。
私は毎年好きな子がコロコロと変わるタイプで、自分でもなぜか分からな買った。
こんな風に毎年コロコロ好きな人が変わってたら、将来誰かと結婚したらまずいことになりそう・・・なんてこの頃不安に思ってたなぁ。
(ある意味、的中するんだけどね(´ー`))
ある日、学校の帰り道に後ろから誰か歩いてくる音がして振り返るとH田くんがいた。
「よ!今帰り?」とはにかんだ笑顔で言われると可愛いな〜ってキュンとした。
二人で道の端と端で並んで歩きながら話していたけど、この距離を保ちながら歩くのがなんかドキドキして・・・
それでいてまたこの距離感が絶妙に良くてたまらない。
いつもならもっとフレンドリーなのに、二人きりになるとやたら真剣な顔つきになるH田くん。
私から見て、お母さん想いで女子に優しい、正義のヒーロー的な存在だったH田くん。
カッコよかったです。
月日は流れ・・・クラス替えがある5年生になるといつの間にかH田くんのことではなく、別の相手が気になり出す私・・・。
H田くんも同じクラスだったんだけどね。
なんでだろう。