私の青春@池袋サンシャイン
「あの人は今も元気にしているのだろうか」
サンシャイン通り、東急ハンズの横。
地下への長い長いエスカレーターを下りながらふと考える。
池袋のメイン観光地(?)、池袋サンシャイン。
ペンギンが宙に浮かぶ水族館、プラネタリウム、アパレルショップなどが入っている大型商業施設である。
エンタメも、買い物も、グルメも何でもできる施設に私はなんだかんだで5年間通っている。
実は、この施設は私にとってただの「大型商業施設」ではない。
甘酸っぱい思い出が詰まった「青春の地」なのだ。
4年間好きだった人との初デート
大学時代、4年間好きだった人がいた。
口数は少ないけど、優しくて、たまにおもしらいことを言う。
「星座案内人」という変わった資格を持っているあの子に一目惚れした。
出逢ってすぐの頃だった。
池袋の大学のイルミネーションを見に行こうってなって、夜までにプラネタリウムを見ようってなった。
結局人が多くてプラネタリウムは見れなかったけど…池袋サンシャインのお店をダラダラと2人で回った。
家族のこと、学部のこと、自分のこと、ご飯のこと…。
いろんな話をして、サンシャインの施設内を回る。
デートとは言わなかったけど、2人だけの初めてのお出かけ。
この時間が幸せすぎて。
私は夢見ているみたいだった。
よく考えたら、久しぶり好きな男の子と出かけたもんだから、嬉しくて、ドキドキして、ニヤニヤして、この時間が止まればいいのにって思った。
結局、その男の子には2回コクって2回振られることになるのだが…笑笑
彼氏と初デート
大学時代、付き合った彼氏と初デートに来た場所でもある。
その当時、一目惚れした男の子に1回コクって振られたあとだった…。
そんな弱った私に、よってきた元カレ。
タイプではなかったけど、「好き」って言われたことはあまりないから「いいよ」って言って付き合った。
その彼氏は水族館が大好きな人で、初めてサンシャイン水族館に行った。
アザラシのショー見ながら、絡まれた私の左手。その力強さにドキドキしたものだ。
それと同時に、星空案内人の彼が脳裏に浮かぶ。
「忘れなきゃ!」そう思って彼の手を握りしめる。
生まれて初めて、デートらしいデートをして、彼氏と手をつなぎながら水族館を回った。
そういう経験が初めてだったもんだから、タイプではないといえどもドキドキが止まらない。
甘くて甘くて。あー、これがデートなのだと思った。
1年後、なんだかんだで星空案内人の彼のことがあきらめなくて、私はこの彼氏を振ることになる。
そして、星空案内人の彼にもう1回告白するのも振られてしまう。
恋の思い出が詰まった池袋サンシャイン。
今でも買い物をしによく行くが…
あのエレベーターを降りるたびに胸がチクリと痛む。
2度あることは3度あるという。
私と池袋サンシャインに訪れた男性は結局うまくいかなかった。
次、好きになった人とは
絶対池袋サンシャインに行かないぞ…と
エレベーターを降りながら心に誓うのだった。