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「care」2024

旅に出ている。
バスと飛行機と船を乗り継ぐ10日間の旅。
そこでふと思う。ひとりになるのも久しぶりだ。


駆け抜けるように、というより意図的に駆け抜けて、年が明けた。
踏みしめてきた道をときに振り返る。
なかなか文章にできていないが、思考の隙間が生まれたときに少しずつ書き連ねている。


会社という組織に属さず、家族という最小単位の組織も作らないが、孤独は感じない。
いまこの環境が、とてもとても、息がしやすい。


2024年は外の世界より内側の世界に向き合った。
内側の世界は閉じこもるものではなく、外側の世界と同じように無限に広がることを、知っている。
内側の世界を広げると、孤独は怖いものでないとわかる。


内側の世界を広げることは修行のようでもある。
皮一枚隔てた内側はうねる白波のようでも、外から見れば波風立たない大好きな瀬戸内のような凪の海であることが、この1年わたしにとっての修行だった。
その過程で、暮らしのなかでの煩わしさをひとつひとつ浮かび上がらせ、消していった。
頭のなかに余白を作るために。



この1年で、変えたもの削ぎ落としたもの。
書き残しておきたい。

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視力の回復手術をした

以前noteにも書いている。
経過は良好で、朝起きて目が見えることに毎朝喜びを感じている。
旅先での荷物も減った。

服は白

これもnoteに書いた。当時はそうしなければならない、くらい衝動的だったが自分自身を考察すると、自身のブランディング(こう見えて欲しい)が確立されたことと、大きな理由は日々のコーディネートを考える手間を減らし、色から得る情報を遮断したかった。白はピュアでいい。夏は涼しそうに見えるし、冬は暖かそうに見える。冬は素材で遊べるのも楽しい。
みな白いもこもこを見たらわたしを思い浮かべるといいと思う。

たとえ稲刈りでも竹取りであっても


髪の毛を染めるのをやめた

以前は赤に染めるのが好きだった。
2cmでも地毛の色が伸びてくるとリタッチをしたくなる。が、1ヶ月ごとに数時間を髪の毛に費やす生活サイクルではなくなった。忙しいというより、天秤にかけるとより重く傾く時間が増えたからだ。
地毛の色は明るめの瞳と対照的に深い黒だ。
黒も一周まわって個性だろう。
そう思って伸びては切りを繰り返して、染めた?と聞かれるほどの黒髪になった。
ダメージがないので艶やかなのもお気に入り。
夏は風通しよくするため長めの前髪をかきあげ、冬は寒さをしのぐため前髪をおろしてももこもこの帽子をかぶるのがここ数年のルーティン。

赤い髪
おばあちゃんは白い
黒髪になった
冬のスタイル


ひとつコミュニティを卒業した

飲食店なのだが、あれはコミュニティだ。
会社員時代に、会社勤めのなかでは伸ばせないスキルを得るために修行をしていた。
居心地がよく、そのあとも手を貸しときには手を借りる関係性だ。
ただ、わたしがその飲食店の内部でいることの違和感が大きくなり卒業の形をとった。
その後も今いるコミュニティとも仕事や遊びを互助するよい繋がりが育ち、良かったと思う。

サラリーマンのアルバイト体験と見守る友だち


 

血縁と地縁を断った

必要最小限だけ。
旅を重ねて出会う人たちを見ていると、土地に縛られるひとと土地が大好きで居るひとに分かれる。
土地を持つから縛られる、と思うことがあった。
わたしが住む東京は、ほとんどが移住者だ。
居る理由がないと居られない、独特の土地。
わたしが東京に居る理由は、帰るべき場所がないからだ。帰る場所がないのは、わたしの性質にとってとても大切で愛おしい理由。

ここが帰る場所だと言うひとは多い



そのほかにもホワイトニング用の歯磨き粉に変えたら歯が白くなったとか、細かい暮らしのアップデートを挙げたら枚挙にいとまがないのだが、「削ぎ落とす」という観点ではこのいつつ。


大切なひとやもの、場所を大切にするために、自分を大切にする。
2024年はケアや回復のための1年だった。
2025年は表現。これは次に書きたい。


参考記事


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