
9月9日月曜日〜9月15日日曜日の日記
子どもの体調不良。(からの復活)
美味しすぎる、濵田屋の水炊き。
ケンタッキーのビスケットに対する、あつくるしい思い。
島田潤一郎さんとの夢みたいな現実の時間。
今週もあいかわらず、たのしかった。
九月九日(月) 晴れ
子ども、東京帰りで若干熱と疲れが出ているような気がして、朝イチでアプリから欠席連絡を入れた。しかし、その後、子どもが急に元気になり、欠席連絡を入れたことを後悔した。何度これを繰り返すのだろう……
学校が終わるころ、担任のE先生から様子うかがいの電話。
子どもの夏休みの宿題の中で、⚪︎つけをしていてどういう判断基準なのかがわからないものがあり、付箋をつけておいた。
先生も「わからない」となり、わざわざ出版社に問い合わせてくれたらしい。出版社からの回答を電話で共有してくれた。こんな丁寧に仕事をする先生いるんだ……しかも先生、電話の声がちょっと楽しそう。
子育てもして、仕事もやって、こんな細かい対応まで(やらせてしまったのはわたしで申し訳ないけど)やっていたら先生倒れてしまうのではと心配。でも、楽しそうな先生の声が嬉しかった。
九月十日(火) 晴れ
午前中、相方と口論になる。相変わらず噛み合っていない。しかし言いたいことはほとんどその場で言うので引きずらない。
子どもは、昨日から元気だったので学校に行かせる。
しかしお昼を食べようとしたタイミングで学校から電話があり、熱が上がってきているとのこと。食べかけだった昼ごはんを食べ終えてから、13時過ぎに車で迎えに行く。
先日同様、保健室の先生に「学校で何か流行ってますか」と尋ねると、マイコプラズマと溶連菌、とのこと。
溶連菌は先日罹った気がする。何度もかかるものですかと訊くと、先生、苦々しそうに頷く。だけど症状がこの前とは違う気がする。
子どもはすこしだが給食を食べ、起きて絵本を読んで待っていた。
一緒に帰り、とりあえずパジャマに着替えさせたけど元気。熱も下がった。
ひさしぶりに、庭にのらねこズが来た。1か月以上ぶりだ。4匹全員集合で、デッキでごろごろしたりしていた。
子ども、夕方近くなると微熱、すこし咳。8時に寝かせた。
九月十一日(水) 晴れ
朝。子どもが学校を休むので、時間を気にしなくていい。
7時ごろにウォーキングに出た。28℃くらいで蒸し暑い。汗だくで帰宅してシャワー。暑さと腰痛でずっと走ったり歩いたりしていなかった。すごくひさしぶりだった。
やっぱりぼく妹がほしい、と子どもがいう。パパかしいくんが産んでくれるならいいよ、というと、わかった!うん、いいよ!と言う。それから、
「だってほら、こう言うでしょ。
男がうんだ赤ちゃんは、しんせん(新鮮)だ、って!」
そういって、子どもはケラケラ笑っている。
何を言っているんだこの人は。
午後、スタバでいものフラペチーノ飲む。
読書 『夏葉社日記』
帰りに3時のおやつをかってかえる。
夕飯は根菜のハヤシライス。和風で甘くなく、相方には好評。子どもに不評。
九月十二日(木) 晴れ
子どもが朝家を出る前に、おなかのところに抱っこしてなんとなく頭をなでなでしていた。
「大丈夫かなぁ、心配だなぁ」という言葉が自分の口から出て、驚いた。
仕事ができなくて困るからとにかく学校へ行ってほしい、と思っているのは事実なのに、素の自分は、ただ子どもの体調を心配していた。
虎に翼。
よくわからない回。
寅子が盗み聞きみたいなことをしてる場面からよくわからなかった。航一さんに「黙って!」というのもどうなんと思った。でも航一に啖呵をきってしまったので、ほんとうは心配でも口にできなくなっちゃった、というのはおもしろかった。
学校が終わる時間すこし前に、図書館に予約していた本を受け取りに行き、いそいで子どもを迎えに学校へ。
しかしうちの子が出てくる気配がない。車で20分ほど待ってようやく出てきた。遅れて来ると先に帰っていて、はやめに来ると待たされる。
音読の宿題、「どうぶつえんのじゅうい」
読み終わった後、内容について質問してほしいといわれたので、
「獣医さんが毎日日記をつけるのは、なぜか」
と尋ねると、
「つぎにおなじようなびょうきがあったときに、同じちりょうをすればいいから」
と答えた。正しい。
夕飯は茄子とひき肉のグラタン、キャベツとベーコンしめじの酒蒸し。
今日は朝も夕も、筋トレをやった。
夕トレで、せっかくシャワーしたのに汗だくになった。
九月十三日(金) 晴れ
最近、米津玄師がテレビに出るようになって(音楽は好きでずっと聴いてきたけれど)長いこと知らなかった本人のことを知ってしまい、それが素敵すぎてふとしたときに米津のことを考えるようになってしまった。
もうこれ以上テレビに出ないでほしい…ノールック米津しないとしんどい。
でも米津が10年書き続けている日記、読みたい。しんどい。
Spotifyでずーっと聴いているのに、米津の新しいアルバムを買ってしまった。ライブ映像が観たくて。あとライブ先行チケット応募したくて。
ノールック米津がぜんぜんできていない。
米津表紙の雑誌などを、今、わたしの前に出すのはやめてほしい。
夕方、来福しているイオさんと、さおりす、かくさん(ライター仲間)と博多駅の『濱田屋』で水炊き。
この水炊きが美味しすぎて、出された料理の話ばかりしていた。
テーブルの担当についた方に、インタビューしまくるわたしたちだった。
スタッフの方の受け答えに感動し、絶対にまた来ようと皆で誓った。
その後、スタバへ移動してみんなで閉店までおしゃべり。
スタバでお茶していて、お店を追い出されるように出たのははじめてだ。
楽しくて楽しかった。
九月十四日(土) 晴れ
変な時間に目が覚めた。まだ青い光の寝室で、子どもの寝顔を見ていた。こんな時間はひさしぶりだ。
子どももわたしも、起き上がれたのは8時過ぎてから。
子どもも疲れていたんだな…と思う。
しばらく寝巻きで過ごし、お昼どうする?ケンタッキーにしない?となり、昼ごろ出かける。
子どもはお腹が空いていないからジュースだけでいい、という。相方はチキンカツのサンドにチキンとポテトがついたセット。わたしはとにかくビスケットが食べたい。それとチキンが食べられればいい。とセットを探すもビスケットのついたセットがない。
ケンタッキーさん、これは、いかがなものでしょう。
「セットにはポテト」そんな固定観念に縛られてはいやしませんか。
わかりました…100歩譲って、「セットにはポテト」それでいいでしょう。
でも、どうです?そこに、「⚪︎円プラスすれば、ポテトをビスケットに変更」なんてオプションがあったら…
なにげない、「ただのセット」が、不思議と輝きだすと思いませんか…?
と、提案したかったが、レジの方に言っても迷惑なだけなので、しかたなく単品で注文し、チキンとポテトとドリンクのセットにする。
ポテトは子どもがパクパクと食べていた。
ひさしぶりに食べたビスケットは、テカテカしていた。あんなに素朴な顔をしていたのに。すこし垢抜けていた。(ケンタッキーさん、別にそういうのは求めておりません)
わたしは子どもの頃から、(昔は大牟田駅にあったんです、ケンタッキー)ケンタッキーのビスケットがめちゃめちゃ好きである。ビスケットについてくるハニーメープルシロップ、あれもめちゃめちゃ好きなのである。
あれだけが売ってる店があればいいのに。
あつくるしい願いを抱きつつ、即座に完食。まっすぐに帰宅。
しばらくすると隣から声がする。
鍵を持ってないお隣の子(弟)が、中にいる(と思っているけど大抵いない)家族に「開けてー!」と叫びつづけている声だ。
結構な時間つづいているので声をかけた。
16時ごろ、お隣弟は観念したのかうちに来た。子どもと一緒にスポンジボブを見たり、マイクラで遊んだりしていると、LINEで「うちにいます」と連絡していたお隣の母が、仕事を終え迎えにきた。
夕飯はヨシケイのパエリア。
とても美味しかった。パエリアが苦手だという相方もおいしい!といい、子どもも喜んでいた。
九月十五日(日) 晴れ・暑い
大牟田のtaramu book & cafeで島田潤一郎さんのトークイベント。
14時から。相方と子どもは朝イチで護国神社の蚤の市へ出かけて行った。
島田さんが大牟田に来てくれないかな、という話は、結構前にタラムのみゆきさんと話をしていた。「島田さんを呼んでほしい!」「わたし絶対に来る!」と要望して、もう一人、熱烈にリクエストした人(友人だった)がいて実現にいたった、とみゆきさんは言ってくれた。
でも、完全にみゆきさんのおかげである。
めちゃくちゃ良い時間だった。
ずっとほしかった「さよならのあとで」も買えた。
おまけに、福岡まで帰る電車で、島田さんとずっとお話をしながら帰るという僥倖に預かった。何のご加護だろうか。
島田さんの
「本は人より長く生きる。紙になればずっとその中でその人は生き続ける」
という言葉を、忘れないように反芻していた。
最寄駅を降りると、西の空が真っ赤。紫色の雲が浮かんでいる。
東の空には月が出ていた。
湿度が肌にまとわりつく。時々風が吹く。
それが、じめっとしているのになぜか心地よかった。
深夜に目が覚め、島田さんとの時間ややりとりを思い出し、夢より夢っぽいなと思ったらなかなか寝つけなかった。
(次回更新は未定です)
コロナ禍に書いた一か月半の日記をZineにしました。
今月行われた文学フリマ東京で発売したオムニバスZine『しわしわ』に寄稿しています。タイトルは『紙のボート』。手前味噌ですが良い作品、良いZineになっておりますので、ぜひ読んでいただきたいです。(土下座)
木下が寄稿している「Neverland Diner 二度と行けない福岡のあの店で」
現在、taramu books & cafeさんでご購入いただけます。(在庫僅か)
こちらも沁みる作品ばかりです。ぜひぜひ、お読みください。