子連れでも、いいお店での外食をあきらめない
私は小さい頃から食いしん坊だった。
食べるのがとにかく好きで、美味しいものには目がない。
今もそれは変わってなくて、食べることが大好きだし、そこそこグルメな方だと思う。
美味しいものを食べることは、私にとって生きがいの一つでもある。
もともと実家は外食をあまりしない家だった。
両親が節約家だったのと、父親の好き嫌いが多かったからだ。
父は偏食というか、中華以外のものは食わず嫌いでほとんど受けつけない人だ。
生魚NG、ピザやパスタも無理、チーズやクリーム系もダメなど、お寿司も洋食系もほとんど食べられないのだ。
当然家族でお寿司屋さんに行くこともないので、私は大学生になって、部活のメンバーと行ったかっぱ寿司で初めてお寿司を食べた。
「お寿司って全然おいしくないじゃん。」とその時は思ったが、後に北海道旅行で美味しいお寿司を食べてからは、大好きになった。(好物はウニ!)
また、高校生の頃は。
同級生に、父親が医師であるという子がいて。
その子が週末に家族でフレンチいったんだ、と何気なく言ってたのに衝撃を受けたりもした。
フレンチってカップルが行くところだと思ってたけど、日常的に家族でコース料理を食べる家庭があるんだなと。
ファミレスかチェーンの中華くらいしか行かない我が家では考えられないことだった。
そんな私も大学生になって、自由に使えるお金が増えてからは、まずカフェめぐりにハマった。
その後社会人になってからは、食べログで点数の高いお店をどんどん開拓するのが週末の楽しみだった。
食べたことのないものを食べたい!知らないお店に行ってみたい!
というパッションがその頃は強かった。
とにかく私は好奇心が強いので、食べたことのないものほど食べてみたいのだ。
海外旅行では味の予想できない、謎なメニューほどそそられる。
それに対して夫は、わりと定番のお店で定番メニューを食べたいタイプだ。
下手に他のメニューを試して、失敗したくないらしい。
ここらへんは性格がでると思う。
私が夫と付き合ってからは、デートの飲食店はほとんど私が決めている。
私の方が圧倒的にお店に詳しく、食へのこだわりも強いからだ。
子どもが産まれるまでは、週末はいつも二人でいろんなお店で外食していた。
しかし、子どもが産まれてからは、行けるお店が圧倒的に制限されてしまうという現実にぶちあたった。
赤ちゃんの時は泣くし、動けるようになると今度はあっちこっちに行きたがる。
雰囲気がよくてお料理も美味しいお店は遠い存在となり、外食はファミレスやフードコート、ファミリーの多いチェーン店がメインとなった。
たまに子どもを実家の両親やシッターさんに預けて、おしゃれなお店で夫と二人でディナーすることもあるが。
こういうのは前々からお願いして手配する必要があるし、お迎えの時間を気にしたり、それなりに気をつかう。
私はもっと気軽に美味しいお店で外食したいし、生活に潤いが欲しいのだ!
外食の頻度が下がって欲求不満になった私は、ちゃんと美味しくて素敵なお店でも子連れで行けるお店はないかと、真剣にいろいろ開拓することにした。
子連れでも大丈夫かと聞くと、OKと言ってくれるお店は案外多いが、本当に子どもを連れていって、落ち着いて食べられるかはまた別問題である。
まず、個室のないお店は基本的にきびしい。
お店側がOKだと言ってても、子どもがぐずったりすると、周りの目が気になる。
デートで来てるお客さんや、落ち着いた雰囲気で食べたいであろう人がいると、気をつかわざるを得ない。
また、私の子連れ外食で失敗したエピソードとしては。
もともとうちの子どもたちは近所のチェーンの焼き鳥屋さんが大好きだったので。
気になってたちょっと高級め焼き鳥屋さんなら行けるかなと思い、電話で子どもの年齢を伝えて子連れOKか尋ねたら、いいとのことだったので予約して行ったのだが・・・。
お店に入ってびっくり。
まず雰囲気は照明暗めの、焼き鳥屋にしては想像以上にシックで大人な雰囲気。
さらに基本はコースのみで、アラカルトで頼める焼き鳥は種類が少ない!
しかもコース優先なので、アラカルトで頼んだメニューは時間がかかると言われた。
いやいや、実質ここは子ども無理なお店でしょ〜。
なんで予約時に断ってくれたかったのかと思ったわ。
とりあえず子どもの頼んだアラカルトメニューはなかなか来ず、お腹を空かせてひもじい思いをしてるので。
大人のコースの料理から食べられそうな物を少しずつ分けたわけたのだが。
この一件から、雰囲気もわからない初めてのお店に、子どもを連れて行くのは危険だと学んだのであった。
私の独断と偏見による、子連れに優しいお店のタイプ別ランキングは
1位
個室あり、もしくは貸切にしてくれる日本料理屋or寿司屋
2位
個室&子供メニューのあるフレンチ
3位
個室のある中華、焼肉屋
4位
個室のあるフレンチ、イタリアン
という感じだ。
和食系がトップに来る、最強な2大ポイントとしては
■子どもが食べられるメニューを用意してもらえる
(おにぎり、茶碗蒸し、天ぷら、唐揚げなど)
■座敷がある
子どものご飯がミルクや離乳食であれば、持ち込めばいいので、お店のご飯の種類は関係なくなるが。
茶碗蒸しなどは離乳食としてもいけるので、かなり万能である。
ちなみにこういうメニューがお品書きになくても(というか普通は載っていない)、事前にリクエストしておけば、たいていのお店では作ってくれる。
大人はコース料理、子どもは事前に注文したものものを食べるといった感じだ。
また、言うまでもなく座敷は子連れにとってめちゃくちゃポイントが高い。
まだ立てない赤ちゃんもゴロゴロ寝かしておけるし、いくつの子どもでも自由に歩き回れて、こけてもわりと大丈夫なので安心だ。
また、うちの長女はお寿司が大好きで。
前にカウンター6席くらいの小さなお寿司屋さんを家族4人で貸し切りにしてもらい、回らないお寿司デビューをした時は。
子どもが一口で食べれる小さいサイズのお寿司を特別につくってもらって喜んでいた。
いいお店に連れて行くと舌が肥えて、回転寿司にはもう行きたくないとならないか少し心配したが。
そんなことはなく、その後も普通に回転寿司が大好きである。
ちなみに、お店を貸し切りにしたり、子どものメニューを個別で頼んだり、一見さんでいきなりお願いするのはハードルが高いかもしれない。
私はだいたいランチなどにまず大人だけで行ってみて、お店の方と話をして子連れウェルカムな雰囲気ならお願いするようにしている。
フレンチだと子どもウェルカムなお店は、たまに子どもプレートみたいなのを3000円程度で出してくれるところがある。
(大人のコースが1-2万円程度のお店)
そして、メニューもハンバーグやオムレツなと、多少融通がきく。
今まで私が調べた限りだと、イタリアンや中華で子どもプレートがあるお店にはまだ出会えていない。
中華ならとりあえずご飯と唐揚げなどがあればどうにかなるか、うちの子どもたちはパスタが好きでないので、イタリアンは厳しい。
子連れOKだが、子どもメニューのないイタリアン(個室)に行った時には。
持ち込みOKの許可をもらって、私が作ったお弁当を持っていって、それを子どもたちに食べさせたこともある。
お弁当をつくるのが面倒なので、このパターンは1回限りだったが。
また、お店を貸し切りにできたイレギュラーな経験としては。
美味しい中華バルがあって、そこは深夜まで営業する、夜のみやってるお店だった。
しかし、コロナで夜は早くお店を閉めなくてはいけなくなり、細々とランチを開始した。
ただ、そんな大々的に宣伝してるわけでもないので、ランチに来るお客さんも少なくて。
そこで、ランチを食べに行ったときに、こういうお店は子連れ難しいですよね〜とお話をしていたら。
コロナでお店を閉めるのが早くなって余裕があるので、休日特別に昼間貸し切りにしてもいいですよ、と提案してくださり。
後日、私の実家の家族と一緒に、お店を貸し切ってランチで夜のコースをいただいたこともある。
この時も子ども用メニューで唐揚げやフライドポテトを事前リクエストしたら、快く作ってくれた。
あと、子連れ外食で準備必須なのは、暇つぶしグッズだ。
大人がコース料理を食べようと思うと、早くても1時間半、長ければ2時間以上かかってしまう。
子どもは自分のご飯を食べ終わったら、暇をもてあまして騒いでしまうので、おとなしくさせる対策が必要となる。
昔はお気に入りのおもちゃや絵本、折り紙、動画をダウンロードしたiPadなど色々持っていくことが多かったが。
最近では、6歳の娘は本の虫と言ってもいいくらい、長時間でも集中して読書するようになったので、とりあえず図書館に行って本をたくさんかりて持っていくという対策をしている。
新しい本を与えておけば静かにしてくれるので、お店に行くのも電車に乗るのもだいぶ楽になった。
3歳の次女も姉の影響か、本を読んだり、姉妹でふざけて遊んだりしてるうちになんとなく時間を潰せる様になってきたので、そんなに色々持っていく必要はなくなってきた。
うちは姉妹なのでこんな感じだが、子どもがやんちゃな兄弟とかになると、正直外食の難易度は上がると思う。
前にお寿司屋さんで聞いたエピソードだが。
その大将が以前働いてたお店が改装オープンした際に、常連さんが2-3歳の息子さんを連れて行ったそうだ。
お店としては子連れでもウェルカムなのだが、その男の子は車のおもちゃを壁に走らせて、派手に傷をつけてしまったらしい。
親御さんは一応かるく謝ったが、弁償などの話は出ず。
改装したてのピカピカのお店に傷をつけられて、そこの大将はじめスタッフ達は、流石にあのお客さんはないわ・・・となったそうな。
常連さんだし、弁償してください!と要求するのも躊躇われたのだろう。
結局お店側の自己負担で、壁の傷をなおしたとか。
また、その傷をつけたお客さんも、きまりが悪いのか、二度と来店することはなかったそうな。
それなりに高級なお店は内装や調度品にもお金をかけてるので。
子連れで行く場合は、子どもがある程度聞き分けがよくなってからにするとか、不注意で何かを傷つけないよう気をつけるとか、最悪粗相をした場合は弁償する覚悟をもつ、など親側の心の準備がいるなと思う。
また、子どもメニューを別で用意してもらったり、融通をきかせてもらうのにあたり、私が個人的に心がけていることが2点ある。
①なるべくお酒をたくさん飲む
②気に入ったお店は定期的に通って、なじみの客になる
①に関しては、まず私自身がお酒大好き、という大前提ありきなのだが。
お酒は料理より利益率が高いので、なるべくたくさん飲んで、お店にお金を落としていきたいなという思いだ。
ちなみに夫はお酒がそんなに飲めないし、私の持論を話すと、自分がガバガバ飲むのを正当化してるだけじゃんとツッコまれる(笑)
まぁお酒が好きじゃない人は無理に頼む必要はないと思うので、あくまで私の場合だ。
②に関しては。
昔はとにかく新しいお店を開拓するのが好きだったが、最近はお気に入りのお店でリラックスして食べる方がいいなと思うようになってきた。
新しいお店にいくのはまず場所がどこか事前に確認する必要があるし、多少は緊張するし、口コミがよくても自分の口には合わなかったりとハズレをひくこともある。
お店のスタッフさんにしたって、初めてのお客さんよりは、常連さん相手の方がリラックスして接客できるだろうし、多少イレギュラーなお願いをされても融通をきかせようかなと思えるんじゃないかしら。
そんなわけで、このお店気に入った〜!と思ったら、あまり間隔をあけずに何回か通って、顔と名前を覚えてもらえるくらいにはなるように心がけてる。
ここまで色々書いてきて、なんだかいつも高級店で食べてると思われたかもしれないが。
なんだかんだで、子連れで行く場合はフードコートや回転寿司、ハンバーグや焼き鳥のチェーン店が圧倒的に多い。
やはり子連れが多いお店は気楽に行けるし、多少子どもが騒いでも、もともとガヤガヤしてるお店ならそこまで気にならない。
最近は居酒屋などでも禁煙のお店がだいぶ増えたし、早い時間帯なら子連れ世帯も案外いて、子どもが好きなメニューも充実してて本当に助かる。
我が家の教育方針としては、子どもは温室育ちにしすぎないようにというのがある。
いつも車の送迎でドアtoドアだから電車の乗り方が分からないとか、高級店しか行ったことないからチェーン店での注文方法がわからないとか、世間の感覚とズレすぎた子にならないようには注意してる。
よって、飲食店も大衆店から高級店まで、経験の幅を広げるべく、色んなお店に連れて行くことを心がけている。
超個人的な外食の経験談を長々と書いてしまったが、もし誰かの参考になればうれしい。