たかが100万、されど100万【いんまいへっど。5】

ZOZOTOWN 前澤さんのツイートがどちゃくそバズった。なんでも、日本記録更新とのことで。普段の怪しすぎるRT企画ならまだしも、話題の前澤社長。他の人がやるバラまきます企画よりも信憑性が圧倒的に高い。

「みんなが欲しいのはお金じゃなくて夢なんだな」

もう、この一言が秀逸すぎて。ZOZOは次のキャッチコピーこれで行くのかよ…っていうくらいボディーブロー。

しかし、私はみんなが欲しいのが”夢”なのか考えてしまった。これについては、後述する。

また、noteの深津さんが面白い考察をだしていて、思わず深く頷いてしまった。

今求められるのは、不幸自慢とか懇願とか、そういうのではなくて、未来を向いた推進力のある提案をした100人による、100万の争奪戦なのではないかと。(深津さん noteより引用)

上記の観点で見ると、該当者がほとんどいない…。

▲#月に行くならお年玉 のツイート

▲当該ツイートに対しての引用RT

・海外旅行に行きたい
・奨学金、借金の返済にあてたい
・結婚式の資金にしたい
・片親だから子どもに贅沢をさせたい
・服を買いたい

タイムラインを埋め尽くすのは、こういうものばかり。「めっちゃ面白いじゃん!」というものは、あまり目につかなかった。

別にそれが悪いわけではないのだが、前述した深津さんの条件で探すと倍率がとてつもなく低く感じる。かくいう私も、自分のしたいことにおける100万円のわくわくする使い道は思いつかなかった。

・遠征で来たアーティストが泊まれるスタジオつきのAirbnbやりたい!
→100万じゃ恐らく足りない…
・アーティストとアートワークのマッチングサイトつくりたい!
→100万じゃランディングにも足りない
・インディー向け 無料セミナーの運営費にしたい!
→100万だと継続するのはつらい…?

これが私の精一杯。こうやって考えてみると、自分が強く”したい!”と思うことは、100万円だけじゃどうにもならない。夢を叶えるのには、本当にお金が必要だと痛感させられる(もちろん努力やもろもろも)。

―――

「100万円あったら何したい?」

長いこと語り継がれる魔法の呪文が現実で唱えられ、多くの人が欲しているのは大きな夢ではなくて現実を華やかにする何かなのかもしれないと思った。

海外旅行も結婚式の資金も、借金返済も子どもへの贅沢も博打的な何かではなくて確実に今より人生を鮮やかにする手段だ。それぞれがささやかな幸せに憧れている。

それは、夢というよりも望みや願いに近いのではないだろうか。

《夢》
現実のあり方とは別に心に描くもの。
(Googleより引用)
《望み》
望む心。希望。こうなればよいと思うこと。
《願い》
願うこと。また、その事柄。

超個人的にはを応募した人に100万円があたればいいなと思った。そういう人のほうが新たな夢を拾ってくれそうな気がするから。

―――

#月に行くならお年玉 に対して、「儲けたなら寄付しろ」「見せびらかしてみっともない」など、いろんな声があがっているが、私はこのイベントに大賛成だ。

「1億を○○に寄付」「××基金設立します」ということもやろうと思えばできただろう。でも、そういう手段を取らなかったのは、わくわくする100万円の使い道を100通り見たかったからではないだろうか。

中世では王や貴族・教皇などが、近世では資産家や資本家が芸術を支えてきた。現在ではエンジェル投資家が、クリーンにベンチャー企業などに支援している。
それのお試し版が、このイベントだったらと少し期待しているのだ。普段であれば前澤さんと接点を持てないような人たちが、これをきっかけに接点を持ってパトロンをしてもらえるなら、それこそ100万円どころではない夢の話である。そんなわくわくを私は感じている。

#月に行くならお年玉 が、誰かの夢の始まりになりますように。

かしこ。





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