"イマドキ"世代に響くガールズロック。雨音コンプレックス「夜空に煌めく1等星」発売【前編】
結成わずか1年ながら、Twitterの公式バンドアカウントフォロワー数は1500人に迫る雨音コンプレックス。未確認フェス2016の1次審査も通過し、その注目度はうなぎ登りだ。6月3日(金)に1st mini アルバムを発売し、さらに先を目指す。"イマドキ"世代を魅了して止まない彼女たちの"イマ"に触れてきた。
左から、流石さやちん(Gt.)、水島サンチュ(Dr.)、きゅあかりたん(Ba.&Sup.)、エミリーンゴ(Vo.&Gt.)
雨音コンプレックス第一章。基礎を創れた1年。
――バンドが結成して1年くらいだよね?色んなことがあったと思うんだけど、どんな1年だった?
流石さやちん(以下、さや):一応、去年の5月7日が初期メンバーが「初めまして」した日なんです。
エミリーンゴ(以下、エミ):どんな1年……。でも、なんだろ。基礎を創れた1年かなー、とは。メンバーを見つけられたっていうのもあるし。去年の初ライブした日が、8月19日の本厚木サンダースネーク。そこから、まだ1年は経ってないけど10ヵ月くらい経って、メンバーの基礎を固められたっていうのと曲を固められた。あとは、認知度もあげられたかなー。よく見に来てくれるお客さんも増えてきたんです!。
――認知度なんかすごいよね?1年でツイッターのフォロワー1000人いたら、わりと早いペースかなって印象をうけたんだけど。
エミ:でも、6月3日のレコ発からがリスタートなんです。
さや:第一章終わり。第二章始まりやなって。
エミ:もっと大きいことをできるようになりたくて。この1年間で、自分達の企画として遠征ライブをイベンターさんが、うってくれたりとかしたんです。全国流通してる先輩について行って東名阪(とうめいはん)ツアーとかできるようになったし、今度は仙台にも行くし。
さや:”とうなんばん”って言わなかった(笑)
エミ:”とうめいはん”であってるべ?
さや:”とうなんばん”って言わなくなったね(笑)8月19日を一区切りみたいな感じで考えてて、8月19日がツアファイみたいな。本厚木のサンダースネークで初ライブしてちょうど1年後、始まりの場所に戻ってくるみたいなロマンチストなことしてみます(笑)で、そこからまたちょっとこう、やっていけたらな、と。その先まだほとんど決まってないんですけど。
エミ:学園祭に呼んでもらえるようになったっていうのが全然違うとこだよね。
メンバーの”雨音コンプレックス”愛がハンパない
――みんな演奏のレベル高いなって印象があるんだけど、土台に何かあって今の”雨音コンプレックス”にたどり着いた感じなの?
エミ:きゅあかりたんは、めっちゃ重たい音楽やってた。
きゅあかりたん(以下、きゅ):なんか、ウォーイ!!!みたいな音楽やってました(笑)前任のベースが天使みたいな子で。私がこんな口ピつけて入ってきたから、最初の頃は天使が楽園天国に行った(バンド脱退した)から、地獄から後任が来たみたいな(笑)めっちゃ言われたんですよ。
エミ:這い上がってきた(笑)
きゅ:エレベーター式みたいなね(笑)
――じゃぁ、あかりたんは重い系音楽がルーツなんだ?
きゅ:でも、その音楽が好きかと聞かれるとそうでもない。元々こういう音楽をやりたかったけど、メンバーに恵まれなくて違うジャンルをやってて。たまたま対バンして出会いました、ライブハウスで。
エミ:町田の高校生イベントだったんですけど、重たいので(きゅあかりたんが)出てて。その時にちょっと仲良くなって、ラインとかで、ちゃんとした音楽をやりたいんだよねって話をした。雨音のベースが「バンドを抜けたい」って言ってた、ちょうどそのタイミングだね。その時に、きゅあかりたんが「私もそういう音楽をやりたい。初めて会った時になんで私が雨音のベースじゃないんだろうって思った」って言ってくれたんです。
きゅ:初めて”雨音コンプレックス”を見た時に「なんでこのメンバーと出会えなかったんだろうな」みたいな。
エミ:それできゅあかりたんがベースサポート決定してって感じですね。
きゅ:もともと自分が、このバンドすき!ってなるのあんまなかったんですけど、”雨音”と”FOAD”見たときは、めっちゃ好きってなりました。
――サンチュちゃんは、どんなルーツがあるの?
水島サンチュ(以下、サン):どこらへんからいえばいいですかね?
――どんなルーツがあったの?
サン:3歳のころからエレクトーンとか…。
さや:すげぇとこから、さかのぼって話をする(笑)
エミ:和歌山に住んでてー、上京してー。
サン:3歳は行きすぎか(笑)あの…元々バンドのサポートドラムがやりたくて、スタジオミュージシャンみたいな仕事がやりたかったんです。前まで固定じゃなくて、いろんなバンドをやってたから、いろんな人のサポートをやりたい!って思って「じゃぁ、学校にちゃんと勉強しに行こう。」って感じだったんです。そうしたら、初っぱなのサポートがこのバンドで、普通に好きになってそっちに行っちゃう、みたいな(笑)
――なるほど、このバンドでやっていきたいな、ってなったんだね。さやちんもバンド色々やってたんだよね?
さや:でも、コピーだったんで、ココ組むまで。オリジナル、リフってなんぞや!みたいな感じでした。
エミ:リフってなんぞやまで行く?(笑)
さや:「リフをつける」っていう単語は知ってて。でもリフを付けるって言われたら、どんな動作をすればリフをつけるなんだろうみたいな。そっからでした。まず、コードの音をとるってことをしなかったです。
きゅ:それ、バカやばくね?(笑)
さや:知らなかったからね(笑)
エミ:だから、初めてのライブの時のギターの音がやばい!!
さや:ただ弾いてるだけ(笑)オリジナルバンドは雨音が本当に初めてで、手探り状態でなんとか。今年に入ってやっとまともになったって感じですね。
――エミリーもずっとコピー?
エミ:いや、うちは高校の部活でオリジナルバンドをやってました。でもバンドメンバーはプロを目指すというよりは、部活動の一環でやってるって感じ。音楽でその上を目指してく、みたいな人が本当にいなかったから理想的なバンド組めなくて。そんな時に、とあるバンドが活動休止になって「一緒に組まないか」ってボーカルとして誘われたんです。その時に横にいたのが、これで、さやちんで。それで、さやちんと仲良くなりました。さやちん、6個とか7個とか掛け持ちしてたんだよね、バンド。バイトとかもあったから、当時のバンドメンバーと予定合わせられなくて、大変みたいな。
さや:初心者の私に耳コピしてこいは、まじで馬鹿だろと思いました(笑)
エミ:さやちんもバンドメンバーと予定合わせられないしっていう状況で、それでプロを目指せるのか、って2人で話しました。それで、さやちんとその時いたドラマーがいなくなっちゃって。また、新しいバンドをやろうってなって、ドラムに新しい人が入って4人でちょっと練習してたんです。でも、大人の作る曲は自分に合わないなって実感しましたね。あと、メンバーが喫煙者だったり、活動時間が夜遅くなっちゃったりとか他にも問題があって。そういうのもあって、今のペースで続けてくのは無理だなあ、ってなったんです。それで、ちょっとごめんなさいってしたら、話し合いをしようってなって。話し合いで、めちゃめちゃボロクソ言われたんですよ。音楽でトップを目指すって言ってるのに、自覚が足りてないんじゃないの?プロ意識がないんじゃないの?とか。そういうメンタルにくるようなことをバーッて言われて。それでうち「絶対これ音楽やめねえ」と思って。絶対うれて見返してやると思って。それで、その帰り道に泣きながらさやちんに電話して「バンド組もう」って言いました。「本気でプロ目指してバンドくもう」って。めっちゃ大号泣しながら(笑)それで、雨音コンプレックスを組んだんですよね。その後に部活のバンドの解散イベントもちゃんとして、いま1本に絞ってるって感じです。
――みんなの話きいてて本当に雨音が好きなんだなっていうのがすごいわかるよね。このバンドで上に行きたい!っていうのをすごく感じるんだけど。やっぱり目指してる点としては、メジャーになりたい?うれたい?
全員:売れたい!
―やっぱり売れたいって意識はかためてるんだ?
エミ:メジャーがいいとかインディーズがいいとかの話はまだしてないよね。
さや:まず今は、続けることが大切かなって。
後編へ続く
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