【Day.22】私が私を「先生」として雇う
前回の振り返り
Day.22 自分で自分のことを雇うとしたら?
私は20代の頃、自分のことを客観的に見るのがとても難しいと感じていました。
私が看護師として働いていた20代。師長さんから、「看護学校の先生にならないか?」と提案を受けたことがあります。当時の私は「先生なんてまっぴらごめんだ」と思い、その提案をお断りさせていただきました。
あれから約7年後の今、絵画教室の『先生』をやっています。あれだけ「先生と呼ばれる仕事は嫌だ」と言っていたのに。
そんな『先生』をしている私と、『事業主』としての私は、時々脳内会議を繰り広げます。どんな会議かというと、「あの指導内容は本当にそれでよかったのか?」「もっと良いレッスン内容があるのではないか?」など、トップダウン方式です。この脳内会議で『先生』をしている私は大変へこたれるのですが、次は『事業主』としての私に褒めてもらおうと試行錯誤します。
ここだけ聞くと頭のおかしな人に聞こえるかもしれませんが、この脳内会議をするお陰で、客観的に見ることができています。
『事業主』としての私は、生徒一人一人の反応から教室全体を見ています。絵画教室をもっと質の良いものにするために、どんなレッスンを行い、どんな指導内容を組み、一人一人に対してどんな言葉がけが良いのか?それを『先生』をしている私に問いかけます。
その問いにへこたれている時間はありません。「今日の内容は楽しくなかったんだな」と感じれば、次のレッスンでは生徒たちが楽しく取り組めるように内容を修正する。言葉がけが響いていないと感じたら、その子にとって行動したくなるような声かけの内容は何かを模索する。
そしてまた『事業主』としての私は、教室全体を見ながら子供たちの成長につながっているか評価する。
約3年間、この繰り返しで教室を運営しています。
今は一人で教室を運営していますが、いずれアシスタントさんなどをお願いする時にも、この視点は活かされるんじゃないかと思っています。
看護師時代のあの師長さんは、私のことをよく分かってくださって先生への道を提示してくれたのだと思うと、伏線回収のようでワクワクするとともに、感謝の気持ちが湧いてきます。