オーストリア・チロル地方インスブルックでの1週間
8月のニースは、日本の実家ほどではないものの、毎日30度超えの暑さで、快適とはいえない気候だったので、夏休みの最後の1週間は、オーストリアに住む友達の家に居候させてもらうことにしました。
友達は、オーストリアのチロル地方にあるインスブルックという街に住んでいます。「チロル」といえば、「チロルチョコ」だと思いますが、実は「チロルチョコ」の「チロル」はこのオーストリアの地方から来ているようで、「2代目社長・松尾喜宣が「チロル地方のように爽やかなイメージを持ったお菓子にしたい」という思いを込め、「チロルチョコ」という名前が誕生しました。」のだそうです。
空港はあるものの、とても小さくて、私はニース-ミュンヘン間は飛行機で、ミュンヘン-インスブルック間はバスで移動しました。バスは2時間くらいで直行バスが出ています。四方八方山に囲まれていて、オーストリアの首都であるウィーンに行くには山を避けながらの道になるので、隣の国のドイツのミュンヘンの方が簡単に行けるみたいです。
アルプスのど真ん中にあるこの街は、観光が主な産業の田舎町で、"Inns"というのは、街の真ん中を流れる河のことを指していて、"brück"というのは、橋を指しているのだそうです。
学生が多いので、人口も若くて、結構リベラルな思想の人が多いのは、山の中にある街としては珍しいと思いました。旧市街を中心にトラムやバスがたくさんあるので、どこに行くにも困ることはなかったです。
そして、歩いているだけでも、本当に気持ちが良くて、虫や鳥の声が聞こえたり、水が流れていたり、山が見えたり、とっても綺麗なところです。残念ながら会うことはできませんでしたが、野生のビーバーもいるそうです!
ちょっと身の回りに注意を向けると、ドイツ語の単語がなんとなくわかってきたりして、ちょっと語学に関する方面にもモチベーションが上がりました。例えば、いろんなお店で"Kasse"という単語を見かけたので、覚えようとしなくても、"Kasse"はレジのことだな〜とわかったり、道ごとにある通りの名前を見ていたら、どの通りも"gasse"で終わっていて、"gasse"は通りという意味なんだな〜とわかったりして、面白かったです。
もちろんいくつものハイキングコースがあって、1週間のうちに2回ハイキングしました。はじめに登った山は、Arzer Almというところで、途中の休憩所までしか行かない予定でしたが、迷子になって、ドイツ人四人組に拾われ、頂上まで行くことになりました笑
一生懸命英語でコミュニケーションを取ってくれて、優しい人たちに拾われてよかったです。四人のドイツ語の会話を聞くのも、とても面白かったです。どの国に行く時も、「〇〇は△△語でなんですか?」というフレーズは覚えるようにしていて、この時も、"Was ist 〇〇 auf Deutsch/Englisch?"と何回も聞いて、新しい単語を覚えました。例えば、"abküzung"(近道)、"Schnürsenkel"(靴紐)、"Kuh"(牛)などなど…
頂上にはレストランがあって、そこで五人で食事を取りました。メニューに英語はないし、店員さんも英語は話さないので、四人に何を頼んだのか聞いて、誰かが頼んだものと同じものを楽しみました。
現金しか使えないので、ハイキングする時には注意が必要です。ここでも、"Leber"がレバーなんだ〜と勉強になったり。
別の日には、Patscher Kofelという山に挑戦しました。途中までケーブルカーで行って、そこから頂上まで行きました。頂上のレストランでは、地元の人がマウンテンバイクで来ていたりして、いかにも観光地という雰囲気とは違って、よかったです。
友達が、おすすめしてくれたTopfen Strudleがとっても美味しくて衝撃でした。Topfenというのは、チーズとヨーグルトの間のようなもので、もきゅもきゅとした食感で、酸味がアプリコットの甘味と絶妙に合っていて、とっても美味しかったです。
次の日に友達と朝ごはんで作ってみました!
薄いパンケーキを作って、それで卵とTopfenと砂糖を混ぜたものを包んで、オーブンで焼くというとてもシンプルなものでした。友達のおばあちゃんはよく子供の時に作ってくれたそうですが、中身に卵を使わず、Topfen百パーセントのものだったそうです。
友達の友達がバンドの初ライブがあるということで、一緒に観に行きました。公園にクッションを置いて、いろんな年代の人やバンドのメンバーの友人らしい人たちがたくさん来ていて、盛り上がっていました。
最後の夜は、1週間お世話になった友達に感謝の気持ちを込めて、schnitzelとビールをご馳走させてもらいました。ミラノにも似たような料理がありますが、友達は、「元祖はオーストリアだ」と言い張っていました笑
肉料理にベリー系のソースを合わせるのは、山がある地域にはよくあるみたいです。
今回の旅で、首都をスタンプラリーのように回るのではなく、地元の人と関わり合って、現地の人が生活しているのと同じペースで生活するのを疑似体験できて、自分の視野を広げることができたような気がします。
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