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勝手に乃木坂にされました6
まずい…どうしようか…
俺はある部屋の前で悩みこんでいた。
入るための1歩が踏み出せない…
なぜかというと…
今日俺は…
秋元先生に呼び出しを食らったのだ。
ついにバレたのか…?
そんな不安が頭をよぎって仕方ない。
バレたとしたら一体どこから…
思い当たる節……
しかないな…
美月さんと岩本さんは笑いながら
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「○○って男らしいよね〜」とかいいそうだし…
彩ちゃんと姉ちゃんはうっかりで言っちゃいそうだし…
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梅澤さんと遠藤さんはちゃんと気をつけてくれてそうだけどね…
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まぁ…これは…ほぼ確定で怒られるんじゃないか…?
ついにバレてしまったかな…
メンバーの人達と少しずつ仲良くなってきたのにな
と今まで出てきた事の無い感情が顔を出してきた。
最初なんか辞めたい辞めたいばっか思ってたのに…
少し悲しい気持ちもある。
まぁしょうがないよな…
しかも姉ちゃんにも迷惑かけちゃうな…
…ってかよくよく考えたら姉ちゃんの自業自得なんだけどね
うじうじしててもしょうがないので覚悟を決め、扉をノックする。
コンコン
○:失礼します。○○です。
「あぁ、入ってくれ。」
部屋の中に入ると…
椅子に座っていた秋元先生が立ち上がってこちらに近づいてきた。
すごい圧力だ…
秋:とりあえずそこのソファーに腰掛けてくれ
○:し、失礼します…
緊張と不安で声が震えてしまう。
秋:どうかね?乃木坂での生活は?
○:せ、先輩や同期の子とも仲良くさせてもらっててすごく楽しい日々を送れています…
秋:これから頑張っていけそうかね?
○:姉が頑張ってる姿を見てきたので…
お…私もそれに追いつけるように頑張りたいです。
あっぶね…
まだまだ慣れてないから俺って言っちゃいそうになる…
秋:そうか…
…なんだこの無言の時間は
もしかして先生に怒られる時みたいに
自分で言い出さないといけないタイプのやつか…?
秋元先生の方をチラッとみても表情が変わらないので考えが読めない。
もう…ここは大人しく自分でいうしかないか…
○: 秋元先生…すみません…
ご存知かもしれませんが…私は…!
次の言葉を言おうとした瞬間、部屋のドアがすごいスピードで開いた。
史:はぁはぁ…秋元先生!○○になんの御用ですか!?
秋:どうしたんだ?そんなに急いで?
史:い、いやぁ…さっき5期生に○○が呼び出されたの聞いて、せっかくだし私もご要件一緒に聞きたいなぁと思いまして…
姉ちゃん…もう無理だよ…本当にバレちゃったみたいだ…
秋: …まぁいいか。
久保○○。君には…
「5期生楽曲のセンターをやってもらおうと思う。」
んっ…?
センター?5期生楽曲の…?
「えぇぇぇっ!!?」
自分が声を上げる前に姉が大きな声で叫ぶ。
史:ま、○○が5期生楽曲のセンター!?
ほ、本当になんですか!?
秋:あぁ、君が真ん中で踊ってる姿を見たくてね。
未だに事実が受け入れられずポカーンとしている俺。
史:すごいよ○○!おめでとう!!
とんでもない勢いで肩を揺らしてくる姉。
秋:急に言われても受け入れるのが難しいのは分かってる。
なのでよく考えておいてくれ。
明日もう一度同じ時間にここに来て答え出して欲しい。
秋元先生は部屋からゆっくりと出ていった。
史:まさかの展開になっちゃったね…
もしかして○○の事バレちゃったのかと思ったけど…
こんないい報告なんて予想もしてなかった!!
姉ちゃんはまるで自分の事かのように喜んでくれている。
俺がセンターに立つ…?
そんな事あっていいのか…?
____________
少し時間がたち、部屋を出て姉ちゃんと別れた。
そして楽屋に戻ると…
なぜか5期生達がすごく盛りあがっている。
話を聞こうと近くによると…
「あっ、○○ちゃん来たよ!!」
と皆が周りに集まってくる。
「ねぇねぇ!○○ちゃんが5期生の曲のセンターなんでしょ?」
はっ?なんでバレてるんだ…?
まだ誰にも言ってないのに…
「私がたまたま部屋の外にいて聞いちゃったの…」
和ちゃんが近づいてくる。
俯きながら手をギュッと握りしめている。
俺の目の前に来たら顔をあげ
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「おめでと。次は負けないからね!」
と微笑みながらいってきた。
ふふっ、やっぱこの子はすごい子だな。
○:ちょっと和ちゃん着いてきてくれない?
腕を引き誰もいなさそうな場所へ連れていく。
______________
和:こんな人気のない所に来るってことは…
なんか聞かれたくない事でもあるの…?
この子には本当に驚かされる。
年齢の割に大人びた所とか周りをよく見てるとことか…
これは乃木坂の未来も安泰だな。
○:今から秋元先生に会いに行こ?
和:えっ…なんで…?
○:それは…
「和ちゃんにセンターをやってほしいから」
和: …どういうこと…?
悔しいけど○○ちゃんが選ばれたんだからさ…
気を使ったりしなくていいんだよ…?
○:和ちゃん、今から言うことよく聞いててね
私は……いや俺は…
"男なんだ"
和:へっ…?
流石の和ちゃんも驚いたようで口をパクパクさせている。
○:別にこの話は秘密にしてくれなくてもいい
和ちゃんの好きなようにしてほしい。
和: …なんでこの話を私に?
話すメリットなんてないじゃないですか…
○:さっきの悔しそうな表情みてさ…
和ちゃんにセンターをやってもらいたくなったんだ。
この子なら素敵な楽曲にしてくれる。
そしたら他の5期生ももっと輝くと思ってね。
和:○○ちゃん…
○:こんな真剣な子達ばかりなのに
俺がここにいていい訳がない。
だから秋元先生に言うのも和ちゃんに任せる
今まで騙しちゃっててごめんね?
和: ……………
○:じゃあ行こっか!
和ちゃんの腕を無理やり引っ張り秋元先生の元へ…
______________
○:私にはセンターは務められません。
その代わりにこの井上和をセンターに推薦します。
秋:そうか…井上はどう思う?
これで俺の乃木坂での生活は終わりだな…
まぁ結構頑張った方だろ…
「私は久保○○ちゃんこそセンターに相応しいと思います!」
○:はぁっ!?
井:やっぱり○○ちゃんには皆を惹き付ける魅了があると思うんです!
なので○○ちゃんがセンターがいいと思います!
○:いや!そんな事ないです!
和ちゃんの方が絶対にふさわしい!
和:いや○○ちゃんが… ○:和ちゃんが…
秋:静かにしなさい。
秋元先生の一言ですぐ静かになる2人。
秋:2人の言い分はよく分かった…
なのでこうしよう。
"次の5期生楽曲は久保○○と井上和のWセンターだ!"
和: …はいっ!!ありがとうございます!!
失礼しました!
和ちゃんが俺の手を引き部屋から出る。
○:ねぇ、どういうこと!?
言うチャンスだったじゃん!?
和:これからも○○さんが男の子ってことは秘密にします!
私のライバルですし…それに…
頬に柔らかい感触が当たる。
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「私…○○さんの事…嫌いじゃないですから!ではっ!」
○:マジかよ…
頬に残った感触を実感しながら、更に今後のことが不安になった○○だった。