見出し画像

タワーマジック用オリジナル能力その3

第3回です。


レガシー(上のサインされていない一番左の丸数字にサインする。サインをしなかったなら、残りのゲームの間、この能力は起動できない。Xはサインされていない一番左の数字に等しい。)

5度目の正直

レガシーは、ボードゲームのレガシー・システムに触発されたカード群で、カードにサインを入れることで不可逆的に性質が変化していく要素を持ちます。また、ゲストブックのように単に遊んだ記録が残るというだけでも面白いです。

ですが、このシステムについては、すでに4つのタイプをボツにしていて、思っているよりも面白くするのが難しいシステムです。

ボツ一覧
・そのカードを使ってゲームに勝った回数と負けた回数を記録して、勝率によってカードの強さが強くなったり弱くなったりする→プレイ人数が2人でなければ正常に動作しませんでした。それと、強くなりすぎた場合にいくらなんでも理不尽すぎました。
・そのカードを使った回数により、開始時の章番号が変わる英雄譚のような「キャンペーン」カード→複雑すぎて作った本人すら使っていて混乱するありさまでした。
・サインの数だけXの値がどんどん増大していく→Xがいくら増加しても問題ないようにするには、使用回数制限にするしかありませんが、そうすると数が増えても数えるのが面倒なだけでどんどん意味がなくなっていきます。
・カードをキューブに返却するたびに丸数字に左からサインをしていって、空いている数字に応じて能力が変化する→同じイラストで能力違いのカードが複数あるのではいけない理由を説明できなくて、使っていて実装に「違和感」を感じさせてしまう。

さて、4つ目のパターンでいくつかのカードのバリエーションを作って試したところでは、4つ目のパターンではまだまだ練りが足りないが、サインで埋められていない数値で能力の出力の強さが変わるよりも、起動型能力の起動コストの決定にサインで埋められていない数値を使う、というものが最も面白いという印象がありました。

また、レガシーに最もふさわしいのは、対戦相手とやり取りをする必要がない土地で、なおかつ対戦相手や盤面に直接影響を与えないものがよいようです。レガシーが絡むものを対戦相手と直接相互作用させると、複雑さの問題が大きくなるのです。

能力を起動していると、(それは起動して生け贄に捧げるとカードを1枚引ける土地でした)その土地がライブラリーに戻ってまた起動できる可能性がある方が面白いということに気づきましたが、サインをした上にライブラリーに加えて切り直すのは面倒くさいしテキストも長いということにも気がつきました。

では戦場から墓地に送るのをやめたらどうか。起動回数に制限のある起動型能力というのは、mtgの歴史でさんざん繰り返されて、面白いということが証明されています。サインができる限り起動できるが、だんだん残り起動回数が少なくなっていく。

サインの状態がどうなっていても、カードの価値にあからさまな差が出ないように、コストも残り起動回数に応じてだんだん減っていく。最終的にはゲーム中1回しか起動できない代わりにコストが最初よりも非常に安くなるというのはどうか。

これがダンジョンのようなものであると解釈して、最初の方はお宝も多いが、困難も多い。攻略されてくると、お宝は減ってくるが、困難も少なくなる。というふうにすれば、フレーバー上の意味付けも通ります。ダンジョンは既に使われていますから、これは迷宮であるということにしました。

サインが埋まってしまったら、また新しいカードを印刷しましょう。世の中の迷宮は、プリンターで作られるのです。

なお、サインをするのは強制です。サインをしなかったなら、というのは丸数字がすべて埋まってしまい、一番右の数字しかなくなった状態で能力を起動した場合のことを指します。

ヴェズーヴァなどでコピーした場合、どの数字までサインしてあるかどうかを含めてコピーされますが、サインはサインすべき場所として印刷されれている欄にしか行えませんので、能力を起動した際にサインをすることはできず、能力は1回しか起動できないということになります。

再訪(土地・カードがあなたのコントロール下で戦場に出るなら、代わりにそれを追放し、再訪か下の能力のために追放されているこの土地をあなたのコントロール下で戦場に戻してもよい。)

再訪を持つ土地は、いずれもその下に自身を追放することをコストに含む起動型能力を持っています。新たな土地を引いて、その土地をプレイして訪れる代わりに、追放されている再訪可能な土地に再び訪れて、その能力を再び使用することができます。

この能力は、RPGのように街から街に旅をする雰囲気を表しながら、タワーマジックで土地・カードを引きすぎた場合や第二面が土地であるMDFCに意味を持たせるために作られた能力です。そのため、土地以外のカードを土地としてプレイする際には再訪は使用できません。

存在の一掃のようなカードや嚥下のような能力によって、再訪能力を持つ土地が追放されても、その土地を再訪することはできません。その街はあなたが用を終えて去ったのではなく、姿かたちもなくなってしまっているのです。

異議あり!(このクリーチャーが死亡した時、[コスト]を支払いマナ総量が[数値]であるカードを1枚捨ててもよい。そうしたなら、それをタップ状態で戦場に戻す。)

あなたが弁護を担当しているキャラクターが、有罪として法廷、、、ではなく戦場から墓地に送られてしまうときに、証拠品を提出することで、キャラクターの無実を証明して、戦場に戻すことができる能力です。

証拠品として必要なものは手札の指定されたマナ総量ちょうどのカードで、それは、異議あり!を持つクリーチャーのマナ総量と同じになっています。また、有罪に異議を唱えるには検事やサイバンカンを説得する労力もかかりますので、そのクリーチャー自身のマナ・コストと同じだけのマナを支払う必要があります。

戦場に戻すためのコストが設定されている代わりに、何度でも戻ってくることができうるようになっていることを除いて、ルール上の取り扱いは不死とよく似ています。

異議あり!を持つクリーチャーには、戦場に出たときの能力を持つものもいます。それはもちろん、異議あり!で墓地から戦場に戻った際にも誘発します。たまには悪人とわかっている人物を弁護し続けて、何度も悪事に手を染めるのもよいかもしれません。

まだまだ増える予定です

この記事は、現在のところはここまでです。
私が新しいアイデアを思いついたら、また増えて行くでしょう😊

いいなと思ったら応援しよう!