【心界の幻獣】 第1話「呪われた子守唄」
私と「ミア🧸」には生まれつき、狂魔力があった。
ミアの「子守唄」を聴きながら眠ると、、生と死の狭間である「心界」と繋がり、幻獣から加護を得ることができる。
私とミアは、毎日のように心界に潜っていた。
ある日…ミアの顔色が優れなくなって、食欲も減っていき、今考えれば明らかに異常をきたしていたけど…
私はミアを「説得」して、毎晩子守唄を歌ってもらった。
私が作曲し、ミアが私の心を「掴んで」深層心理を感じて『表現』する。
雨の日も風の日も、毎日。
そんなある日…ミアが起きなくなった。
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ミアは人間と幻獣🧸のハーフである。
私とミアは8歳の誕生日に「愛憎契約」を結んでいた。
私「ねぇミア?私のこと、好き?」
ミア「うん。」
私「そうだよね。じゃあさ…愛憎契約、してみない?」
ミア「…えっ?でもそれは、12歳になるまでは禁忌だって、ママ先生が言ってたよ?」
私「いいの。だって、、聖女アマリア様は8歳で従者と契約してたって、授業で習ったでしょ?」
ミア「それはそうだけど…」
私「大丈夫‼️私とミアには特別な魔力が宿っているって、先生も言っていたでしょ?」
そうして禁忌に手を出した結果、ミアは呪われてしまった…。
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私「う〜ん…。起きなきゃ。おはよう。ミア。」
ミア🧸「……」
私「ミア…私が絶対に元に戻してあげるからね。」
そして…今日は私の12歳の誕生日。
ミアの唄を失った私は、心界に潜る術を失い、新たな「歌唱者」を探す必要に迫られていた。
心界には娯楽が少ないとされ、彼らの最大の楽しみは「音楽」である。
魂のこもった歌詞、曲、唄声が次元を超えて心界との「つながり」を創る。
目星はつけていた。
隣りの国の変わり者の第8王子が、貴族・庶民問わず従者を募集し、最も優れた人物から2人、「愛憎契約」を結んでくれるというのだ。
これに選ばれるしかない。
ずっと孤児院暮らしだった私とミアにとって、それ以外に頼れる人脈のツテはない。
私は一度だけ、第8王子の唄を聴いたことがある。
とても洗練された唄声で、私とミアは彼の唄声に魅了されていた。
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私「ここが会場かぁ〜。」
今回、第8王子の従者として募集されるのは、12人…らしい。
まずはそれに選ばれなければ話にならない。
騎士団長ロニ『お集まりの皆さん、これより我がベルセリア王国の英雄、マオ・シン第8王子様の従者選定試験を開始させていただきます。エントリーされている方は、広場の武踏台の上へどうぞ‼︎』
どんな試験なんだろう…
ロニ『尚、武器や狂魔法の使用は認められています。制限時間は5分、最後までこの武踊台の上に残っていた12人を、従者として認めます‼︎」
参加者A「なっ?!一度で決めるってのか?」
参加者B「これじゃぁ回復魔法使いは勝てるわけないわ…」
混乱する参加者達…
参加者C「よぉし、もらった‼︎俺の狂魔法『ロマネコンティウェーブ』で全員ワイン漬けにしてステージ外へ離脱させてやるぜ‼︎🍷」
皆が混乱の中、私も「加護魔法」の準備のために精神を集中する…。
???「ねぇ…キミ、この中で最年少だよね?私が組んであげてもいいわよ?」
急に話しかけられて困惑する。
私「(気が散るなぁ…)お姉さん、だぁれ?」
???「私は…最強の回復魔法使い、クローナ様よ♡」
私「なんで私なの?」
クローナ「だって…キミがいちばん潜在愛憎魔力❤️🩹が高そうなんだもん」
私「ふ〜ん…。よく分からないけど、、いいよ。簡易契約する?」
クローナ「もちろん!裏切ったら呪われちゃうからね!」
【簡易愛憎契約】
・効力は1週間
・主従関係が成立すると魔力倍増。マスターは従者の能力を自由に使える(性能は半分)
・従者には「マスターの加護」が与えられる
・従者はマスターに嘘をつくのは禁止(呪われる)
・マスターは従者の居場所がわかる(愛憎監視♡)
・マスターは従者の望みを1つ叶える
クローナ「あなたがマスターでいいわよ。」
私「後悔しないでね。望みは?」
クローナ「望みは…◯◯◯◯よ。」
私「わかったよ。じゃあ契約成立ね」
ロニ『それでは、初め‼️』
私「加護魔法、大蛇の伊吹‼︎🐍」
私の加護魔法は、ミアと共に心界で『魅了』した幻獣を呼び出すというもの。
大蛇のメーテル🐍🎀
・特技『狂眠ブレス』
半径20mの全ての対象に「狂眠」を与える
眠らせた人物の「夢」と繋がり、半強制的に「簡易愛憎契約♡」を結ぶ。
クローナ「やっぱり‼︎私の思った通りの逸材だったわ♡……って何?!あのワイン、、」
参加者の1人が放った大量のワインの海が大蛇を襲う…
私「クローナ、援護して!メーテルはお酒飲めないのよ!」
クローナ「わかったわよ。『シールド魔法、狂プロテクト‼️』」
バリアが2人とメーテル🐍を守る。
そして…
混沌の中決着がつくことになる。
(続きます♡)