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双極性障害の私が司法試験に合格する話(192)鬱明け。

11時26分、突然、鬱が明けた。

朝はいつも通り6時頃に目が覚めたけれど、布団から出られなかった。今日も一日こんな感じなのかと思いながら、鬱で寝込んで1週間が経つ。前回が3日で復活してるから今回は長いように感じたけれど、前回が特別だったんだと思う。 

部屋も散らかり、抜けた髪の毛がフローリングに散乱し、だけど、モップで掃く気も起きず、そのまんま。これを毎日当たり前にモップしたり、部屋を散らかさずに生活できていた自分がまるで別人みたいに尊く思えてしまう。もう一生、私はこのまま寝たきりで、あの時の平気で人間らしく生きていた自分には戻れないんじゃないかと思う。全く、何も意欲が湧かない。 

今回は、薬を新しくしたからか、体のしんどさは、そんなにきつくなかった。だから心がつらかった。動けるでしょう?やろうと思えばやれるでしょう?体、そんなにキツくないんだから。そう思って、シャワーを浴びてみたりするものの、そこまではできる。だけど、一歩家の外に出てしまったら、そのまま、家に帰れず、パニックを起こしてしまって戻れないんじゃないかと思って怖くて出られなくなる。そして、布団に戻って安心する。もういい。このまま寝たきりで、生きれるところまで生きて飢え死にするんでもいい。そんなふうに真剣に思った。

だけど、朝起きて、もう一度寝て、起きた11時26分。あれ、起きれる。起きれた。シャワー浴びて、着替えて、部屋の掃除をして。何の怖さもなく家を出られた。1週間ぶりの自転車、気持ちがいい。本通の人混みの中を歩くのは冷や汗がするけれど、それでも、自習室に入れば落ち着く。ここまでこれた。

さあ、勉強しよう。寝込んでいる時は、テキストを開くのが怖かったけれど。今は何とも思わない。 

「無理しなくていいからね」とメールをくれる理解者がいる。その言葉に甘えて、少しでも無理してる感じがあることはしないようにしている。無理をするのがデフォルトの私にとって、初めはこの「無理しなくていい」が難しくて仕方なかった。無理しないと生きてる価値がないと思っていたから。だけど、このまま無理して生きるのは辛い。無理しない生き方をこれからやってみようと、思わせてもらえた。無理なく動ける時に動く。そうすればすごく気持ちがいい。いつもありがとうと心の底から思う。

またこの感覚は長くは続かないのだけれど。今のこの気分を大切に、勉強に戻る。私の仕事は、勉強すること。司法試験に合格すること。

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