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救国シンクタンク◆自治体経営研究会セミナー第6回「コロナ禍を記録する」出版記念緊急セミナーレポートR6.6.22 (Ver1.0 R6.6.25記)
はじめに
私の全てを詰め込んだセミナーです!と倉山理事長が動画で仰るほど気合が入っているセミナーを楽しみにしていました。
『コロナ禍を記録する』出版を記念して、とのことですが、アーカイブといえば、第一回救国シンクタンク叢書である『救国のアーカイブ』をセミナーで復習できる!そんな気持ちのほうが大きかったです。
同書は、救国シンクタンク第一回懸賞論文の課題図書であったため、同書はもちろんのこと、アーカイブに関する参考文献もいくつか読みました。提出した論文には、現外務大臣の上川陽子氏の言葉を引用しました。福田康夫元総理も公文書管理には熱心だったんだなぁと思ったこともありました。
それでも今回のセミナーを受講して改めて認識することばかりでした。
地方議員成果報告タイム
毎回来てくださっている、参議院議員浜田聡さんのご挨拶のほか、今回は地方議員3名から成果報告がありました。大和市議会の星野翔さん、八王子市議会の浜野正太さんです。
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なかでも長岡市議会の衣川さんの報告は感動でした。
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事務事業評価公開を求めて、8回の再質問!(スゴイ!笑)そして、同じ答弁を繰り返す行政側に割って入ったのが市長!市長から前向きな答弁をゲットできた!という報告でした。衣川議員の執念が勝ち取りました!市長選を10月に控えているという事情はあったと思いますが、税金の使途を公開する、という当たり前の主張を認めざるを得ないところまで持って行った衣川議員の熱意があったからこそだと思います。聴いているみんなが勇気づけられた報告でした。後日、チャンネルくららで報告動画が上がると思います。お楽しみに!
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第1部 理論編 文書の整理術~歴史学、マネージメント、インテリジェンス
岩倉具視の使節団が、公文書管理だけ持ち帰らなかった、という話は『救国のアーカイブ』に書かれていました。150年前からずっと日本のアーカイブは置き去りになったままなのです。
日本のアーカイブ界において倉山先生の主張は唯一、なので誰とも議論ができない。いったいどこから手をつけたらよいのやら。。。という状態です。
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「文書」の定義
もうまずは【文書】という言葉の”読み方”からスタートしなければならない状態です。「ぶんしょ」か「もんじょ」か。一般国民はともかく、官僚、政治家がその状態。。。。
セミナーでは、その定義が分かり易く話されました。
レコードマネジメントRMとアーカイブ(ズ)
これを分離して考えるのが日本。表裏一体、と考えるのが国際標準。
公文書と私文書
意思決定に関与した私文書は公文書になる、という認識が欠如している日本。
目録こそアーカイブ!
このことが日本で通じない、このことを誰も言わないそうなんです。。。。でも、検索するとき大事ですよね。整理整頓。
現用と非現用(史料)の評価
現用(=今使っている最中の文書)があるとき、用済みになったとしても、「用済み」かどうか、捨ててよいか、残すべきかの判断をするのは第三者でなければならない、というのは目から鱗でした。今の日本は、官僚が自分で文書を捨てて良い法律になってしまっているのです。ヤバい!それって、事務事業評価に通じるものがあるなぁと思いました。
目録の例として練習問題があったり笑、要点がまとまった分かり易い資料です。
第2部 実践編 住民を守り政策検証を可能にするアーカイブ術
実際に『コロナ禍を記録する』のデータ収集でリーダーとして仕事された長瀬舞子さんの発表がありました。データ収集の段取りを、実際の画面上の動きと共に説明してくださいました。とってもハキハキされてて、素晴らしいと思いました!(夢中になってて写真を取り損ねました💦)
自分に無かった概念や、なるほどなぁと思ったことをメモします。
有事と平時
軍人には有事と平時の区別が必要。
インテリジェンスには区別がない。
文書管理は常に平時。
わかりますか? 私はなんとなくです笑
ある程度の管理職がやる
いる、いらない、捨てる、変える、などある程度強制力、判断に対する責任が問われることなので、それができる管理職(リーダー)的な立ち場の人がやるとよい、というのはなるほどな、と思いました。
中間保管庫は重要
現用と非現用の間を作っておく。そこに現用でないものは全部入れておく。確かにそれは安心だし、スッキリしますね。
タイトルの付け方、階層化
これも大変具体的に資料に書かれていました。すぐ使えるアーカイブ術です。中間保管庫として”雑フォルダ” を作っておく、とか。
救国シンクタンクメルマガは、アーカイブ術のヒントになっているのかな、と思いました。
階層化の一例も別紙としてつけてくださいました。スッキリしていてすごいです!
敗戦後に史料を焼いた理由
「おそらく、悪いことをしたのを隠す為ではない」
これは参考としての補足でしたが、まさにこの日午前中見学した「登戸研究所」でのエピソードを思い出させる話でした。
登戸研では、玉音放送と同時に命令されて焼いた、という説明でした。当然スパイ研究所なので、「悪いことをしたのを隠すため」だと考えていました。しかし、そのためではないというのです。怒られたくないから、とか、しょうもない理由だったような。。。ここは倉山先生に確認してまたnoteを更新します。
おわりに
今の日本政府は 自分が隠すべき文書がどこにあるかを分かっていない(=仕事ができない) という状態だそうです。
アーカイブ(RM)を主張するということは、官僚に対する「隠すな!」という脅しではなく、「ちゃんと隠せてますか?」という思いやり、愛です笑
そんなところから、ですが、やるしかないですね。
『コロナ禍を記録する』は本来、国立公文書館の仕事。それを倉山先生と、倉山塾生有志がやり遂げました。
やれる人から、やれるところから実践していきましょう!
内藤先生が講師のセミナーは11月3日とのことです。
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次回のセミナーは令和6年8月25日。本にしたら30万くらいの価値があるセミナー、だそうです!笑 さすが渡瀬裕哉研究員ですね♡
お申し込みはこちらから。
第7回救国シンクタンクセミナー 自治体経営研究会
減税あやさん R6.6.25記
以下は、懇親会での様子です!過去最多の参加者だったそうです。常連さん、初めての方、みんなで意気投合!次回お会いしましょう。
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