2024年11月12日の日記「自転車操業は楽しい」
予定していた原稿ペースと、部屋の改装は両立ができない。
ということがよく分かる、やってみると。
眠いもの。まだまだ仕事が残ってるのに眠いもの。
新仕事場に足りないものが1000個あるので、通院ついでにニトリと家電ショップに寄る。
西友の一階を通ったら、もうクリスマスの展示になっていた。そうか、ハロウィンの次はクリスマスなんだな。
昔からこういうお菓子の入った長靴を見ると少しときめきを感じてしまう。
幼い頃、欲しくて欲しくて、でも家が貧乏だったから買ってもらえなかった。
そういう経験があると大人になってもやはり心のどこかに満たされない何かが残っている。
子供に与えられないものを「絶対に」与えなかったうちの親は偉いなとも思っている。
子供は欲しい欲しい、と騒いでいても
「あ、本当に無理なんだ…」と理解するとスッと諦める。いや、私の特性がそうだっただけで、そうじゃない子供もいるかもしれないけれど。
すんなり納得したのは、しっかりと理由を説明してくれた親のお陰でもある。
「我が家は貧乏なので絶対に買えません」と刷り込まれると、「絶対無理」なものに無駄な労力を使おうと思えないし、何より心の中で納得してしまっている。
「諦める」ということを幼い頃に覚えたのは良かったと思う。
子供の頃に何でも手に入っていたら、「何かを得るために自力で何とかしようと努力する」自分がいたかどうか分からない。
田舎で育ったので、周りの同級生は年配の親戚が多く、小学生の頃からお年玉は10万円以上もらったと自慢し合い(私は両親からだけであった)
ひな祭りには10段とかの立派なひな壇を自慢し合い(うちは3姉妹ながら、2人雛だけであった)
お小遣いも皆たくさんもらっていた(無かった)
結果的に、高校、大学は国公立を選び(滑り止めの私立は受験だけでも金がかかるのでどちらも二校に留めた)
大学時代に家庭教師のバイトで貯金を作り、上京し、とにかく「働いて自由にできるお金が欲しい」という目標だけで頑張れていた気がする。
恵まれていないと頑張れる。自分で稼いで自分のお金でやることならば、誰も文句を言わない。
とにかく誰にも文句を言われたくない、という欲求が強いのだろう。
とはいえ、母親は教育熱心な方だったので、教育に関するほうには惜しみなく資金を出してくれる人でもあった。
ゲームも漫画も流行りのお菓子も買ってくれなかったけれど、英会話教室や書道、塾、ピアノ、バイオリン、家庭教師と教養を身に着けるものに関しては一通り何でもやらせてくれた。
バイオリンはもう弾けないものの、ピアノは自分で再び購入してたまに弾いている。
今の自分の(仕事場作りの)ムーブが、全てこの辺から来てるような気がする。とにかく自分の環境作りが好きなのだ。
古い平屋で幼少期は過ごしたので、三階建ての戸建てや家に階段があることや新築に酷く憧れた。
三階建てとか、未だに少しときめいてしまう。絶対住みたくないにも関わらず。(トイレ問題や三階までの階段はきっとかなりしんどい)
今日設置した棚。
突っ張り壁面家具もずっと憧れていた。
何故なら前に住んでた賃貸が、天井が斜めであったがために突っ張り家具が一切置けず、めちゃくちゃ不便だったからだ。
昭和~平成初期の流行りの住宅、バブル期というのもあるだろうけど、利便性度外視で「オシャレ」だけでデザインしているので本当にどうしようもないものが多い。
まず出窓。
あれ、湿気が溜まるし冬は寒いしカビが発生しやすいし掃除もし難いし、全く良いところがない。
最近見かけた家で出窓の内側にもう一つ窓を付けてる住宅を見かけた。恐らく改装したのだろう。
それぐらい、出窓というのは外から見た感じのオシャレだけでかなりマイナス要素である。あれがあると、古い住宅と分かる。
ちなみに古い住宅と見極めるのに「ドアが低い」というのもある。
あまり見かけなくなったが、偶に見かけると「ドア低い!」と驚く。大谷なら屈まないと入れない。
吹き抜け。
これは今の新築でも偶にあるけれど、エアコンの利きも悪いし上方の無駄なスペースに一つ部屋が作れるのに勿体ない…と思ってしまう。
キッチンの匂いが二階まで貫通するのも痛い。
しかし一見オシャレで高級感がある。やりたいのは分かる。
窓がでかい。
昔の住宅の窓ってやたらでかい。ガラス部分を大きくして、光量や開放感をアピールしたいのだろうけど、外から丸見えだしめちゃくちゃ強盗が入りやすいと思う。
最近の住宅はどれも窓が小さく、高い場所にあるのはそういうことだろう。
近所で見かけるそういう系統の古い家の中で、後付けで格子カバーをしている家は結構見かける。窓から結構浮いた形になっている。恐らく規格がないので違和感が残る施工になってしまうのかな。
ウォーキングをしていると、住宅街でこういうところばかり注目して観察してしまう。
どれぐらいの年数か、というのを推測するのが楽しい。
最近は闇バイトが横行しているために、「この家は狙われやすいか否か」を結構考える。
こういうゲームにハマりやすいのもこの辺だよな、と思う。
とにかく資金を溜めて、豪華にしていくだけのシステム。
そしてこれをやっていると分かる、
「働いても働いても金が溜まらない…!」
何故なら施設を豪華にしていくのにお金が必要だから。
その見返りがくるのはずっと後なので、結局自転車操業となってしまう。
今の私だ………とふと我に返る。
施設に金を積んで自転車操業である。
でもこれが、楽しいんだよな。