三角関係になった女の子に彼女がいた話
2年前、高校生の時の恋バナ。
当時、高校二年生の自分はハンドボール部に所属していた。男女どちらも人数が少なかったため、ほとんどの練習を合同で行っていた。
その一人の同級生の男子と部活終わり、よく話しながら帰っていた。
彼はうちの話を聞いて、ちゃんとリアクションをくれる。
自分が持っていない考えや、冷静で物事を俯瞰で見ているところが魅力的
だった。
また、
「人を恋愛的に好きになったことがない」
彼はそう言っていた。他の人に恋愛的に好きなることがない安心感と、尚更自分に振り向いてもらい気持ちで恋に真っ直ぐになっていた。
彼とはクラスは異なるが、隣同士のクラスだったので2クラスで行う体育などでわりと関わることは多かった。
普段の休みの日や長期休みは、電話もしていた。
一回22時から始まった電話が、朝6時に終わったこともあった。
よくやっていたな。話す内容は課題や、部活、恋愛観などいろいろ。
実らない恋だと分かっていても、その時間は楽しい恋をしていた。
高3の手前、ある日の放課後、彼のクラスを除くと彼と彼の親友と、ある女の子の3人だけが残っていた。その女の子をSさんとする。Sさんは自分も話す仲であり、誰にでも話しかける可愛くて明るい子である。
その三人で残っていたのを見て、嫉妬ややきもちを焼くことはなかった。
「彼は人に恋愛感情を持たない」
その思いを信じていたから。
次第に彼は部活よりもクラスに残っていることが多くなった。
実は、彼は途中で部活をやめた。やめているので、練習に来なくてもよかったが、3年最後の大会は出ることになっていたので、
練習に来てほしかった。
しかし、クラスに残っていた。まして3階の彼の教室から彼とSさんと一緒に自分たちが練習している部活を見ていた。自分はその光景をグラウンドから見ていた。
結果的に言うと、Sさんは彼が好きだったらしい。ちなみに彼の親友はSさんのことが好きだったらしい。ここで恋の一方通行が完成し、彼で矢印も止まる。彼は誰にも矢印を向けていないからだ。
そして、自分は彼が好き、Sさんも彼が好き、ここで三角関係ができた。
Sさんと自分はクラスが違っても、廊下などで会えば、軽く話す仲。
彼の親友と自分は、同じく友達で、お互い恋愛事情を知っている状態。
もう十分関係が複雑。そして気まずい。
この関係に進展があったのは、高3の夏休み
お互い大学は一般受験ではないため、比較的余裕を持っていた、夏休み。
この年、私は思い切って遊びに誘おう、そしてそこで告白しようと思っていた。
当日、楽しく遊んで帰り、中々告白できなかった。
緊張と、自分のことが好きではないと分かっている状態・振られることが確実な状態で告白するのはさすがに苦しかった。
でも、高校最後、気持ちを伝えないと後悔の方が強く残ると思い、勇気出していった。
「ありがとう。多分そうなんだろうなって思ってた。」
「実は、夏休み入る前にSさんに告白された。先に告白されたから・・・
ごめんね。」
そう言われた。
いやまじか。
振られることは予想ついてたけど、
そんな理由か・・・。
その思いと同時に衝撃の事実に気が付いた。
Sさんには彼女がいた。
間違っていない。
彼女がいた。
なぜSさんに彼女がいるのを知っているのか、
なぜなら、Sさんの彼女は同じハンドボール部だったからだ。
別にSさんの彼女も「女の子と付き合っているんだ」とか言っていた訳ではない。
自分がSさんの彼女のTwitter(現:X)の親しいフォロワーに入っており、そこで惚気けていたツイートを見たから。
また彼女のストーリーでも、Sさんだけの写真を載せる専用のハイライトがあり、そこで付き合っている記念日(ex:1 mounth)を載せていた。
友達記念でやる人もいるのかな? 滅多にいないと思う。
複雑に絡み合った関係すぎる。
感情もぐちゃぐちゃだった。
「Sさんは何で彼女がいるのに告白した?」
「彼女は何してるん?」
「好きじゃないのに告白OKするってどういうこと?」
色んな人に怒りの感情しかなかった。
自分の告白はさらっとあっけなく終わった。
今になれば、いろいろな可能性を考えることができる。
あくまでも憶測だが、Sさんとその彼女は、二人の中で関係性について
相違があるのではないか。おそらく、彼女はSさんのことを恋愛として好きだった。しかし、Sさんは彼女のことを友達として好きだったように感じる。
実際、記念日のストーリーも彼女の方しかあげていなかったし、ツイートも彼女が一方的Sさんについてをあげて、Sさんは一切そういうことはしていなかった。
(単にしない人なだけかもしれないが、)
少なくともSさんの彼女は、付き合っているという関係に喜んでいたのはは事実だと思う。考えに相違がある2人はその関係性をなあなあにしていたのだと考える。
追求したら、友達も、恋人も、終わってしまうから。
あくまで「女の子同士で付き合う」が、彼女にとって1つのファッションであり、Sさんもそこをあまり深く思うこともなく、友達寄りの彼女よりも、自分が恋愛的に好きになった男子に告白したのではないかと考えている。
ちなみに、Sさんの彼女は、Sさんと付き合っている期間に数人の男と
遊んでいたことも知っている。
身体が求めたのは男性
なんと傲慢な。
彼の親友曰く、彼はSさんに夏休み前に告白され、OKしたが、2人は夏休み遊ぶこともなく、夏休み後には気まずかったのか前のように放課後残って話すことなく、自然消滅したらしい。さりげなく彼の親友も失恋した。
なんか巻き込まれたな。
高校の恋は「昼顔」並みにドロドロだった。
ここ1週間前、2年ぶりに彼の親友から連絡がきた。
「今日○○(彼)とご飯食べてた時に、あの時の話になって、NANAの話も出てきたんだけと、○○がNANAに対してどれだけ雑に扱ってたか説明したら、あいつめっちゃ謝ってた(笑)」
って。
「あいつ、合わせる顔ないって言ってて、それで月に1回、○○(彼)とご飯食べてるんだけど、今度NANAも来る?」
って。
もちろん行きますよ。
そして言ってやる。
「好きじゃないなら、告白OKしてんなよ」
2年ぶりに顔合わせてくる。
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