外国人が話す日本語

2024年6月12日 03:30

昨日、話題に出した動画の話の続きです。
昨日の記事はこちら▼

大和魂が宿っている日本語

その動画では、「日本語のパワーの凄さ」を説いていました。

私は時折、「外来語ではなくあえて日本語で言う」ことがあるのですが、
これはおそらく私の中の大和魂が働いているのではないのかなぁと、
その動画を見ながら感じました。
外来語が、時にはなんだか安っぽい気がしてしまうのです。

外来語は「この概念を一言で言えるんだ！」と便利に思えるときもありますが、
（例えば「アイデンテティ」やビジネス用語など）
同時に「本来の日本語の意味のニュアンス」と若干でもズレてしまうこともあります。
そこに違和感を感じるときがあります。

ポルトガル語の先生が何言ってんだって話ですが笑、
それ以前に私は「言語」というもの自体に敬意を持っていますので、
母国語である日本語を愛しています。

「日本語は魔法のような力がある」
「祈りの言葉が強い言語」
という内容は
あらゆる場所で言われています。
母国語だとしても、
日本語自体がすごい力を持っているから魅力的に感じるのかなぁと思いました。

外国人の注文

余談ですが、コンビニでアルバイトをしていたときの話です。
六本木でしたので外国人のお客さんがたくさん来たのですが、
「フライドチキンください」を「唐揚げください」
「スプーンください」を「匙(さじ)ください」
こう話す外国人の方がいらっしゃいました。笑

おそらく、日本人のために日本語を言ってくれたんだと思うのですが、
これらは「外来語」と言うより「物自体が外国から来ている=日本語の名称はない」ので、
日本語で言ってしまうとまったく別の物を指してしまっています。
なので、いくら日本語であっても日本人には通じませんよね。笑

「フライドチキンを唐揚げ」という外国人の方はかなりたくさんいらっしゃいました。
それで唐揚げを出すと「それじゃない」って怒るんですよね！笑

「匙」に至っては、
まさか外国人が「匙」なんて言うと思ってなかったので、
まず聞き取れませんでした。
私がたまたま「匙」という言葉を知っていたからいいものの、
同世代の子でも分からない人がいるのではないかと思いました。

おそらく「匙」は、塩や薬の分量を計るものであって、
食べ物を口に運ぶ道具ではないのではないでしょうか。
そもそも日本食にスプーンは必要ないですしね。

日系ブラジル人と日本語

似たような話で言ったら、
サンパウロ大学の日系ブラジル人の先生や日本語を学んでいる学生たちが
「帳面」という言葉を使っていました。
「ノート」のことです。
私はすぐに分かりましたが、
1歳か2歳年下の日本人の後輩は
「帳面」という言葉自体を知りませんでした。

私の母もそうですが、
日系ブラジル人の2世（私の母世代）の方々って、
現在では使われていないような日本語をたくさん知っているのです。

というのも、2世の親世代（私の祖父母世代）は、
子供の頃にブラジルに移民しているわけです。
ということは、それ以降の日本語に触れてきていないということなのです。
そのまた親世代（私の曽祖父母世代）が話す言葉が、
彼ら（私の祖父母世代）の日本語の全てだったわけです。

私の祖父母世代の移民は、戦前にブラジルに渡っています。
戦後、色々なことが変わって
日本語の教育や使われる漢字や仮名遣いも変わっていきました。
それに触れずに育ってきた人々の子供が、私の母の世代になります。
2世の人々がブラジルで生まれた時の、
日系社会の日本語は既に、
20年も30年も前に使われていた日本語しかなく、
それで会話をしているのです。
私の母も
「なんでそんな古臭い日本語知ってるの？」という言葉を時々話して
度肝を抜かれます。
私たちは母のことを外国人だと思っているので、
そんな人の口から出てくる言葉が古い日本語で、ギャップが面白いです。

♡ ••┈いつもご覧くださりありがとうございます┈•• ♡
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꧁愛マリアンジェラ꧂

著書
『日常ポルトガル語会話ネイティブ表現』(出版: 語研)
※共著

電子書籍　(すべてKindle Unlimited対応)
『ブラジルとブラジル音楽とポルトガル語の話』
『ブラジルとブラジル音楽とポルトガル語の話２』

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