二度寝
朝、憂鬱の朝。ジリジリと鳴る目覚まし時計。憂鬱の象徴。まだ寝ていたい、そう思っていると母が起こしに来る。今日の母は不機嫌そうだ。母が私から無理やり掛け布団を剥がす。だが掛け布団を剥がされたくらいで私は起きない。必死の抵抗の末、母は諦めて1階へと降りていった。一定の間隔で聞こえる階段を下る音は徐々に小さくなっていく。それと同時に私の意識もまた薄れていく。そして眠る。心地の良い音だ。そう思ったのも束の間。無職の父のおぼつかない声が聞こえる。学校に遅刻するとかなんとか言ってるようだがどうでもいい。阿呆を無視して、再び死んだように眠りに落ちていく。私は恐らく死にたがりなんだろう。
呼吸が気持ち良い。呼吸をするごとに私の意識は螺旋階段を転げ落ちるように深くなってゆく。
なんて不思議な感覚なんだろうか。今、私の意識は起きているが、眠ってもいる。この両者の狭間にいる。私は狭間にいる。私は、狭間に、いる。わたし、は、、はざま、にい、、る、、、、しは、、、、はざ、、、に、、。
プツーーーーーー