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北九州生活1日目:25歳で飛行機を買いたい青年
2021年5月30日(日)
夫の仕事も休み。前から行きたがっていたうなぎ屋に連れて行ってもらうことに。
初日からすてきな贅沢させてくれてありがとう‥。
小倉駅の近くにある田舎庵というお店です。
田舎の小綺麗なおばあちゃんのおうちみたいな2階のお席でした。
うな丼は、美味しそうにてら照らしながら赤い木の茶碗に盛られていました。ほうじ茶も美味しかった。
ごちそうさまでした。
街をぷらぷら歩く。
居酒屋は、軒並み休業したりお酒が飲めなくなっていたりして
せっかく来たし、居酒屋で美味しいものを食べたり飲んだりしてみたかった‥と思っていたから、ちょっと残念な気持ちで眺めながら歩いた。
小倉城の近くの川べりで、アイスティーと甘いドーナツを買って休憩。
水の近くは好きだ。
そろそろ帰ろうか、と腰を上げかけたところで、若いスーツ姿のお兄ちゃんに声をかけられる。
手には「靴・スニーカー磨きします!25歳までに飛行機を買う!」と書かれたスケッチブックを持っていて、夫のスニーカーを磨かせてほしいと。
飛行機を買うためのお金を靴磨きで稼ぐ、ということではなくて、靴磨きをとおして、いろんな人のお話を聞かせてもらいながら、お金を稼ぐことを学んでいる最中だということ。
「だから、いくら払うかもおまかせします!お願いします!」
夫がスニーカーを磨いてもらっているあいだに、いろんな話をしてくれました。飛行機を買う夢のこと、飛行機を買うには年収いくら必要か、だから経営者になるにはとか、私は他人事で聞いてはいられない。
こういうことがあるから、人生はおもしろいなと思う。にこにこして聞いていました。
がんばってね、と言って私たちは1000円お支払いしました。
彼が靴を磨いてくれたことと、磨いている間にお話してくれたことの価値はいくらになるのかを、私たちが決めるということについて、考える。
時給で考えると15分そこらで1000円稼いだと思うと、すごいのかもしれない。
何かを買ったりサービスを受けたりしたら、「はい、○○円になります」といわれることに慣れすぎていて、戸惑ってしまう。
なんでだろう。「ありがとう」という気持ちを、お金という尺度に変換するのがこんなにも難しいとは。
難しいことを考えるのは1日せいぜい1個くらいにしておかないとなので、これ以上考えたり書いたりするのはやめておこう。でもたったの15分の出会いで、こんなにたのしい。
書いているうちに、いま22歳の彼が、いつか本当に飛行機を買ったら、とても嬉しい気持ちになると思った。友達との飲み会で3000円くらい払って楽しかった美味しかった思い出をつくっていると思ったら、もう2000円くらいだしていてもと、ちょっと後悔の念もでてきた。
また彼に会うことがあったら、次はちゃんと、自分で自分の価値観とお金の価値を照し合わせて、自信をもって値段を言える人間になりたいと思った。
1日目にして濃ゆいいちにちだった。北九州、すてきだな。
明日もすてきなことがあるといいな。