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【徹底解説】エリック・テンハグのすべて:PART1

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24/25プレミアリーグが開幕し、マンチェスターユナイテッドは1勝2敗。

大型補強でようやく復活か!?と思われたが、そう簡単にはいかず良いスタートダッシュを切ることはできなかった。
シーズン開始前にはホイルンド、ヨロなどが怪我。第2節ではマウントが負傷交代。今シーズンこそ怪我に悩まされないシーズンを送りたい。

テンハグOUTの声が高まっているように感じるが、現代サッカーでは長期的に監督の哲学を浸透させ、改革しなければ成功することが難しくなっていると感じる。

特にユナイテッドは、オーナー、フロント、キャリントン(クラブハウス)の老朽化、ピッチ内外など、問題が山積みだ。
現在は、INEOSの参入によって少しずつ改革中である。

ピッチ外をいくら改革しようがユナイテッドが復権するためには、
言うまでもなくピッチ上での成功の他にない。

今回は、ユナイテッド復権の鍵を握っているエリック・テンハグについて深掘っていきたいと思う。

・テンハグの経歴

Wikipediaから引用

リーグ戦績
ゴー・アヘッド・イーグルス(2012〜13)
→13勝9分8敗 60得点46失点

バイエルン・ミュンヘンⅡ(2013〜15)
→47勝10分13敗 154得点61失点

ユトレヒト(2015〜17)
→41勝20分24敗 138得点114失点

アヤックス(2017〜2022)
→112勝15分16敗 422得点113失点

マンチェスターユナイテッド(2022〜)
→42勝12分25敗 117得点106失点

アヤックス時代、テンハグはクラブに文化を築きCLベスト4にまで導いた。リーグ戦績からもその強さが分かる。
(アヤックス時代についてはPART2で詳しく)

2022年、ユナイテッドに就任した初年度はカラバオカップ優勝、プレミアリーグでは3位フィニッシュ。

ようやく赤い悪魔の復活か?と思われたが次の年は怪我人など多くのことに悩まされ、そう簡単に上手く行かなかった。
今年はまずプレミアリーグ4位フィニッシュ。そして、EL優勝、国内カップ優勝を成し遂げてもらいたい。
(ユナイテッド時代はPART3で詳しく)


・選手時代

選手時代のテンハグ

選手としては平均。だが最もサッカーを理解していた男。

オランダ東部のハークスベルヘンにある小さな町で育ったテンハグは、暗くなるまでストリートサッカーに明け暮れていた。
才能があったテンハーグは、ハークスベルヘンにあるBon Boysというローカルクラブで頭角を表していく。

少年時代の友人によると、詳細にこだわり規律に厳しい彼とは異なり、明るく反抗的な青年であったと語った。
一方で、その当時からBon Boysではキャプテンを努め、生まれながらのリーダシップを発揮していた。

選手時代のチームメイトは、
「いつもコーチのようで、フットボールについてよく理解していたし、彼は戦術について一番詳しかった。」と言う。

・コーチ時代

トゥエンテ時代のテンハグ

テンハグは、2002年に選手を引退してすぐにトゥウェンテのU-17のコーチになり、次の年にはU-19のコーチに昇格した。

テンハグは、自身のキャリアを「慎重に」形成してきたという。

彼はトゥウェンテで、フレット・ルッテン、スティーブ・マクラーレンの元でアシスタントを3年務め、その後ルッテン監督率いるPSVに移籍し、そこでもアシスタントを務めた。
その後、コーチとなって10年目の2012年、42歳となったテンハグは、オランダ2部のゴー・アヘッド・イーグルスのヘッドコーチに就任する。

余談ですが、今夏からコーチに加わったファンニステルローイも非常に慎重に自身の監督キャリアを積んでいますね。

・監督時代初期

ゴー・アヘッド・イーグルス時代のテンハグ

当時、ゴー・アヘッド・イーグルスにシュールト・オーバーグールという選手がいた。
彼はテンハグが新監督に就任すると聞いて、憂鬱になったという。
というのも彼は10代の時にトゥウェンテから放出された。その決定を下したのがテンハグだったのである。

「僕が放出された時、彼がアカデミーのトップだったんだよ。彼から選手として十分じゃないと言われたんだ。」
「僕はゴー・アヘッド・イーグルスと契約していたけど、彼が監督になったと聞いて、僕がどう思ったか、想像できるだろう?」

「だけど、結果は全く違ったんだよ」

シーズン終了後、ゴー・アヘッド・イーグルスは、17年ぶりにエールディヴィジへの復帰を果たすことになる。
昇格を果たした時、テンハグに疑問を持つ者は1人もいなかった。

「僕のキャリアの中で一番特別な日だったよ」とオーバーグールは語った。

「僕は特別な選手ではないけど、テンハグのおかげで、エールディヴィジでプレイすることができたんだ。彼は、僕が見た中で最高の監督だよ。」


・完璧主義者のテンハグ〜ボトルの並べ方から〜

テンハグは完璧主義者だ。

彼がゴー・アヘッド・イーグルスで最初に指摘したこと。それはボトルの並べ方だった。
ドレッシングルームに適当に並べられたボトルがテンハグには気に入らなかったのだ。

「彼は、ドリンクは一直線に並べるべきと考えてたんだ。彼の目に入るものすべてがきちんとしてなければいけなかったんだよ。みんな慣れるのに時間がかかったよ」

テンハグのこのような逸話は数多い。

「ピッチの整備をしている人がいたんだけど、テンハグは毎日彼のもとに行き、芝は2ミリでないとだめだって言っていたよ。こんなことは今までは考えられないことで、彼はすべてを変えていったんだ。」

「ある午後、トレーニングで森の中を走っていたんだけど、テンハグは、2分である距離を走るように指示していたんだけど、僕たちは、彼にアピールしようと頑張って、1分50秒で走りきったんだ。」
「ところが彼は、だめだ!私が2分で走れといったら、2分10秒かかってはだめで、1分50秒でもだめだ。2分といったら2分だ!っていうんだよ。彼は万事こんな感じで、計画どおりにしなければ問題があるとみなされるんだ」

ランニングの逸話は面白いですね笑
選手は早く走って頑張ったのに怒られるなんて。笑

妥協は許さない。
これまでゆるゆるだったユナイテッドに規律を正してくれるだけでも非常にありがたい存在ですね。


・環境整備に尽力するテンハグ〜小さな窓〜

これまでの話からは「厳しい指導者」というイメージを浮き立たせるが、選手が活躍するための環境整備も精力的に行なっていた。

「彼がドレッシングルームにベッドを持ち込んでトレーニングの合間に休めるようにしたんだ。それは、当時とても新しいことだったんだよ。」

ビデオ分析を行いチームをレベルアップさせた。

「試合後は彼の部屋に行って、僕たちのプレイビデオを見せるんだ。彼は満足することがなかったね。」

「彼が自分の部屋のドアに窓をつけたんだけど、僕ら選手たちは、僕たちが何をしているかわかるように付けたんだって話していたよ。」

この選手はあとで、テンハーグに理由を聞いたという。すると、
「彼はいったんだ、そうじゃない。もし窓がなくて、ドアがしまっていたら、部屋に入るのが難しくなるだろう?私が忙しいかもしれないと思って、ノックもしずらいだろう。窓があることで、私に余裕があるかわかって、部屋に入りやすくなるってね」

「窓をおくことで、透明性のある環境を作って、コミュニケーションをしやすくしていたんだ。彼がいかにクラブ内の考え方を変えたかがわかるよ。小さい例だけどね」

テンハグのトレーニング〜戦術を叩き込む〜

戦術を叩き込むためには練習での長い時間が必要だった。

練習時、11対0で、相手がいない状態で練習をして、ピッチ上でボールをいかに回していくかの練習を重ねていったという。コーチにとっては、戦術を教え込む良いトレーニングになっていたが、選手にとっては退屈なものだったようだ。

「いつもゴールキーパーから始まるんだ。彼は僕たちにどのように攻撃すべきか指示しようとしていて、対角線のパスを出すようにいっていたんだ。もし僕たちがまっすぐなパスをだしたら、すぐにプレイをとめて、やり直したよ。彼は、自分が選手に望むことに関してはすごく厳しかったよ。」

「11対0の練習を4週間つづけて、みんな、これは何なんだ?つまらないぞって思っていたよ。だけど、シーズン始まって数ヶ月経つと、自分たちが何をすべきかわかるようになったんだ。みんなが同じ考え方ができるようになって、とてもクリアになって、機能し始めたんだよ」

「コーチングセッションはとても面白かったよ。僕たちは、自分たちのスタイルに自信を持つことができて、どんどん良くなっていったんだ。」

「フォーメーションは4-3-3が基本で、時々ハーフタイムで変更することもあったけど、もはや混乱することもなかったよ。1人のミッドフィルダーを10m下げて、ボールを受けやすくする、そういうことで状況がよくなることを彼は知っているんだよね。それが彼のクオリティの高さなんだよ。」


もう3シーズン目に入りましたが、ユナイテッドでは戦術を浸透させるのに苦労しているように感じます。
それは、テンハグの問題なのか。選手の戦術理解度の低さが問題なのか。

世界一のリーグと言っても過言ではないプレミアリーグでは強敵が多く、どのクラブもユナイテッド対策を考えて試合に望んで来るので、シティやリバプール、アーセナルのように戦術が100%浸透し切っていないと選手同士のビジョンが明確ではないため、なかなか上手くいかないのかな〜なんて思います。

まあ、何年耐えればいいんだよって感じですけど忍耐力が必要ですね笑


ということでここまで読んでいただきありがとうございました!

PART2はこちら💁‍♂️




出典
・https://football-premier.com/news/541/#google_vignette

記事の読みやすさのため注釈は省かせていただきました。ご了承ください。

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