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自作キーキャップを作った話

かねてより分離型キーボードなるものに強い興味を抱いていました。
最近流行りの自作キーボードですがちょっと敷居が高いですよね。
私もいっちょやてみっか!とは思うものの、半田ごてとか諸々用意すると3万くらいになる試算がでて二の足を踏んでいました。

そうしてメルカリで自作キーボードをウォッチしていると18,000円の「Ergodox EZ」を発見したのです。
その「Ergodox EZ」は無刻印だったので刻印をどうするかを調べ始めたのでした。

色々調査の結果、ロードヒポキシスさんが昇華印刷で自作キーキャップを作られている記事を発見。

キーキャップの刻印にはいくつか種類があって

・シルクスクリーン印刷
・昇華印刷
・レーザー刻印
・二色成形

の4種類があり上から順に消えにくいとのことです。
(もう1個シールを貼りトップコートする手段もあります。)

上記4つの内、お家でできるのが昇華印刷です。

昇華インクという特殊なインクを使い、熱と圧力でプラスチックに浸透させる方法。キーキャップ表面から数μm染み込むので、摩耗しても印字は基本的になくならない。
#引用 - オリジナルのキーキャップを作る(ロードヒポキシス)

上記の記事によると刻印したいイラストや文字を昇華インクでシートに印刷して、アイロンで熱と圧力をかけてキーキャップにインクを染み込ますことでオリジナルのキーキャップを作成するとのことでした。

ということで先の記事に倣ってキーキャップを作ることに閣議決定。


必要なもの

・無刻印のキーキャップ(PBT)
・昇華インクで印刷したシート
・耐熱シリコン
・カプトンテープ
・アイロン
・アイロン台

最低限必要なものです。

無刻印のキーキャップ(PBT)
材質がPBTのものを用意してください。
これ以外だと熱で溶けます。

昇華インクで印刷したシート
ここが2番目に厄介ポイントです。
お家で昇華インクを用意してシートを自作するのは困難なので業者さんに依頼します。

刻印したいイラストや文字は以下のサイズに収まるようにするとアイロンするときに楽でした。
私の場合DSAという規格で行いました。

DSA
1u - 11mm
1.5u - 21mm
2u - 30mm

お手持ちのキーキャップを測って見るのが手っ取り早いかもしれません。

また入稿するときに業者さんが反転してくれるので普通に作成してOKです。
出来上がったものが下記画像。

画像1

耐熱シリコン
100均で十分ですが、耐熱温度が200度以上であることを確認してください。
私はセリアで買いました。

カプトンテープ
世の中にはこんなのあるんですね。
いわゆる耐熱セロテープ。アマゾンで数百円で買えます。

アイロン
200度出るアイロンを用意してください。

アイロン台
他の方の記事を見ると木枠でされている方がいました。
私はお家にアイロン台があったので助かりました。


やってみる

諸々資材が揃ったので実際にやってみました。
シートから刻印したい範囲を切り取ってキーキャップに固定し、シリコンゴムを重ねます。
位置関係は以下の通り。

アイロン
カプトンテープ
シリコンゴム
カプトンテープ
昇華シート
キーキャップ

くれぐれもキーキャップの向きを間違えないようにしてください。
決意のもとにグッと上からアイロンを押し込んでください。
色々試してみましたが、

・時間は1分半
・シリコンゴムは2枚重ね

が私の環境ではベストでした。3枚だと熱の伝わりが不十分なケースがあろました。
圧力は体重をかけて結構乗せる感じでかなり疲れました。

画像3

1番厄介なのは疲労です。
早く使いたくて2日間かけて2時間ずつやりましたが、途中から腕と膝が悲鳴を上げてしまいました。
膝立ちって結構 疲れるんですね。徐々に疲れが出始めてうまく圧力をかけれてなく、薄く印字されているのが分かると思います。

画像2

キレイなクオリティを望む方は1回の試行に6キーキャップまでで抑えておくといい感じになると思います。


チャタリング問題

キースイッチがヘタってくると、1回キーを押しただけなのに何回も文字が打たれる現象らしいです。
私の環境では、結構なキーがチャタリングを起こしていました。
(中古なのでしゃあない)

キースイッチを交換することも考えたのですが、一旦ソフトウェアの力を借りることとしました。
Macの場合、「Unshaky」が良さげでしたのでこいつをインストールして対応することができました。
今の所問題なく使用できているます。

ハッピーキーボードライフ

使い始めてまだ1日と立っていないですが、かなり満足度が高いです。
この記事も「Ergodox EZ」を使用して書いています。

満足の行くキーキャップのデザインができたので、ぜひ試してみてください。

ちなみに私が作ったキーマップと刻印シートをシェアさせていただきたいと思います。


最後に費用感

ErgodoxEZ ... 18,000円
キーキャップ ... 3,600円
昇華シート ... 385円 + 275円(送料)
シリコンゴム ... 108円
カプトンテープ ... 600円
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計 22,968円

それではまた。

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