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全国の学校と共に広げる防災・減災の輪アクサ ユネスコ協会 減災教育プログラム

こんにちは、アクサジャパン サステナビリティチームのYです。
 
早いもので、今年もあと1か月と少し。振り返ってみるとこの1年も、地震、台風、豪雨と多くの自然災害が発生しました。いつどこで起こってもおかしくない自然災害について、私たちも理解を深め、日頃から備えをしておくことが大切だと思います。
 
そこで今回は、東日本大地震の経験や教訓を全国の学校防災につなげることを目的に、防災・減災教育に取り組む学校を支援する「アクサ ユネスコ協会 減災教育プログラム」についてご紹介します。


アクサ ユネスコ協会 減災教育プログラムは、より実効性の高い防災・減災教育を目指す

プログラム立ち上げのきっかけは、甚大な被害をもたらし多くの命を奪った2011年東日本大震災。以降、アクサは毎年3月にマネジメントチームが被災地を訪問し、復興の状況や支援ニーズをヒアリングする中、「減災の知恵は尊い命を救う」「被災地の経験を他の地域に活かして欲しい」といったビジネスパートナーの皆さまや、営業社員の声をお聞きし、2014年、日本ユネスコ協会連盟と共同で立ち上げたのが「アクサ ユネスコ協会 減災教育プログラム」です。東日本大震災の経験を風化させることなくみらいに活かす、との願いが込められています。
 
このプログラムでは、避難訓練を中心とした従来型の防災・減災教育にとどまらず、自然災害に対して総合的な視点を持って、より実効性の高い防災・減災教育を目指しています。

プログラムのコンセプトは、学校を重要な拠点と位置づけ、子どもたちを守る

子どもたちが災害を察知して、安全に避難し生き残ることが第一の目的です。このプログラムでは、学校を地域の重要な拠点と位置づけ、子どもたちを守るために、先生方と地域社会との連携強化を図ります。

自然災害に備えたいという学校を全国から公募し、活動資金の助成、東日本大震災の被災地域で行う教員研修会、東京での活動報告会を通じて、防災・減災教育の知見やノウハウを共有します。11年という長きにわたるこの取組みには、これまでに全国から296校、324名の先生方が参加しており、2024年度は全国の小中高、そして支援学校から30名の先生方が、気仙沼市で行われた研修に参加しました。11年間にその先生方が自校の地域で実施する「減災活動」に参加した「児童・生徒や地域住民の皆さま」は9万2,000名を超えました。

減災教育プログラムの「教育研修会」では、「災害を知る」「災害に備える」「できることを考える」

このプログラムは、防災力向上に充てる「助成金」、東日本大震災の被災地・学校等を訪問し防災・減災教育の実践を学ぶ「教育研修会」、そして参加した先生方による実践発表と地域や学校の垣根を越えて防災・減災の実践を学ぶ「活動報告会・フォーラム」の3つから成り立っています。
ここでは、「教育研修会」について、ご紹介します。

1. 災害について知る

まず参加者の先生方には、災害の恐ろしさを自分ごと化するために、語り部の方々による当時の話を聞いていただきます。今年9月に被災地訪問した、ある語り部の一人は、気仙沼市杉ノ下地区の指定避難所で、海抜11mの高台にあるにもかかわらず津波に襲われたそうです。その瞬間を「あっという間に家々がなくなり、これまでの風景と全く違うものになって、一緒にいた人たちもいなかった」と振り返りました。また、東日本大震災遺構・伝承館の語り部は中学生で、当時は1歳でしたが、ご家族の被災体験を交えながら、災害時の危機的状況に臨機応変に対応することが命を守ると伝えました。

2. 災害に備える

次に、気仙沼市の小学校と中学校が協働する防災教室を見学します。この教室では、中学3年生が講師を務め、小学生は学年に応じて、防災かるたや紙芝居、塗り絵、クイズに取り組みます。小学4年生は、防災マップを作成します。この教室は、地域住民や中学生からアドバイスを受けながら、地域ぐるみで展開されています。参加者はその後、中学校に移動し、中学生たちの防災学習実践の発表を聞き、意見交換します。

3. できることを考える

最後に参加者の先生は、語り部たちの話や小中学生たちの取り組みを振り返り、自校に持ち帰ることでそれぞれの地域にあわせた減災教育の実践についてグループで考え、発表します。先生からは、「ただ防災の話を聞くのではなく、防災ゲームなどを通して楽しみながら学ぶこと、それが自分の教え子たちだけでなく、新しいアイデアを取り込みながら将来の子どもたちに引き継がれていくことを目指したい」「小学校、中学校、高校と皆で連携をしながらお互いに助け合えることを考えていきたい」といった声が上がりました。

プログラム終了後、先生方は、学んだことをそれぞれの学校に持ち帰って減災教育を実践していきます。来年には「活動報告会・フォーラム」が開催されます。日本各地の減災事例から学ぶフォーラムはこちらに一般公開する予定ですので、ぜひ、ご参加ください。
 
なお、プログラムの運営資金は、東日本大震災の翌月にアクサが始めた、復興支援 1件1ユーロ寄付キャンペーン「みらいをつくろう」が原資です。このキャンペーンは、お客さまからいただいた1件のご契約につき1ユーロ相当の寄付金をアクサが拠出するというもので、これまでの拠出金は2024年2月末時点で4億6,300万円にのぼっています。
 
最後までお読みいただき、ありがとうございました!この取組みをいいなと想っていただけたら、ぜひスキ🧡をお願いします。私たちの励みになります!