
国立新美術館「CLAMP展」(2024)その1
閲覧ありがとうございます。日本絵画一愛好家です。
前回の投稿からえらい間が空いてしまいました。弊方たいがいのおっさんなのですが、もう2024年も終わりの年末ということで、若手のようにたくさんの仕事を頂戴しまして、たいへん有難いものの、年行ってる上にほぼ片眼なので、四苦八苦しておりましたためです。
それはともかく、まだまだ暑かった本年2024年の仲秋の過日、東京都港区の国立新美術館にて2024年7月3日から9月23日まで開催されておりました「CLAMP展」を拝覧して参りました。
国立新美術館ウェブサイトに「CLAMP展」のアーカイブがありましたので、僭越ながらリンクを張らせて頂きます。
弊方、本展「CLAMP展」の開催はもちろん存じ上げておりましたが、当初お伺いするつもりがありませんでした。その理由は、本展の開催が国立新美術館であることによる、弊方の一方的で勝手な思い込みで微妙な違和感を持ったためでした。
これが、例えば関西ならば、京都市中京区の京都国際マンガミュージアムや兵庫県宝塚市の宝塚市立手塚治虫記念館のように、マンガを主体としたミュージアムで開催されるのであれば、もしくは、マンガを主体としていなくても、複数のミュージアムで最初から巡回展として開催されるのであれば、特に違和感を持たなかったと思います。
この点に関して、国立新美術館ウェブサイトの「美術館のご紹介」のページに、僭越ながらリンクを張らせて頂きます
こちらで紹介されておりますように、国立新美術館は、日本の「ナショナル・ギャラリー(National Gallery)」として構想されたようで、「活動方針」で紹介されますように「コレクションを持たない代わりに、人々がさまざまな芸術表現を体験し、学び、多様な価値観を認め合うことができるアートセンターとして活動しています。」とあります。
こういった施設は、厳密な意味での「ミュージアム(museum)」の概念から外れるらしく、弊方が聞き及んでいる限りなのですが、「クンストハレ(Kunsthalle)」というナゾの専門用語に相当するらしいです。
「クンストハレ」って何でんねん?! ということですが、この言葉ドイツ語だそうで、英語に置き換えると「アートホール」みたいな感じのようです。
それって「美術館」ちゃうの?! と思うのですが、何かちゃうらしいです。
ということで、弊方が安直にインターネットを検索した結果見出された、弊方には分かりやすい解説が、artscape の現代美術用語辞典 1.0 にありましたので、僭越ながらリンクを張らせて頂きます。
それはともかく、弊方の一方的な思い込み的な勝手な印象では、本展「CLAMP展」は、国立新美術館の学芸員の先生のキュレーションによる、すこぶる格調高くアカデミックでアーティスティックであって、弊方には合わない展覧会になりそう?! みたいに思い込んでおりました。
もう一つ別の理由として、国立新美術館の単館開催であるとしても、CLAMP先生方のファンは全国的に多いでしょうから、巡回するんとちゃうの?! それやったらわざわざ東京までお伺いせんでもえぇやん?! ということで、本展「CLAMP展」の特設ウェブサイトを定期的にチェックさせて頂いておりました。
ということで、僭越ながら現時点でも維持されている「CLAMP展」ウェブサイトにリンクを張らせて頂きます。
そうすると、案の定、2024年8月23日付で、我らが関西人にとって親愛にして偉大なる「ひらかたパーク」(愛称「ひらパー」)にて「CLAMP展 -SELECTION-」が開催されることが告知されました。
ところが、この告知には、弊方的にはたいへん気になることが記載されていました。
それは、ひらパーの「CLAMP展-SELECTION-」は「※展示イラストは、すべて複製原画となります。」と注記されていたためです。
えぇぇぇ~?! 複製原画ぁぁぁ~?!
それやったらオリジナル原画を拝見したいやんかいさ! どやさどやさ!! 御堂筋堺筋なにわ筋!!! (by 故今いくよくるよ師匠) ということで、何となく気乗りはしないものの本展「CLAMP展」に何とかお伺いすべく検討いたしました。
そうすると、東京都美術館にて本年2024年9月19日から12月1日まで開催される「田中一村展 奄美の光 魂の絵画」展と、サントリー美術館にて本年2024年9月18日から11月10日まで開催される「没後300年記念 英一蝶 -風流才子、浮き世を写す-」と、数日であるものの開催期間が被るやないですか! ということに気づきました。
しかも、国立新美術館は、サントリー美術館が所在する東京ミッドタウン ガレリアから歩いて10分くらいでお伺いできることにも気づきました。
おぉ、これは、偉大なるナゾの神が弊方に「CLAMP展」にお伺いすべき、とナゾの啓示をしてはりますわ!!! という、ナゾの毒電波を一方的に勝手に思い込みで受信いたしまして、弊方、本展「CLAMP展」にお伺いすることといたしましたわけです。
なお、サントリー美術館の「英一蝶」展については、前期展ですが拝覧した飛報を記事として投稿させて頂いておりますので、僭越ながらリンクを張らせて頂きます。
ちなみに「英一蝶」展には弊方後期展にもお伺いすることができました。埼玉県立歴史と民俗の博物館にて開催されておりました特別展「鷹のおでまし -鷹狩の美術-」と、泉屋博古館東京にて本年2024年12月15日まで絶賛開催中の「オタケ・インパクト 越堂・竹坡・国観、尾竹三兄弟の日本画アナキズム」展とハシゴさせて頂いたためです。
なお、「鷹のおでまし」展についても「オタケ・インパクト」展についても、弊方の雑な飛報を投稿させて頂いておりますので、僭越ながらリンクを張らせて頂きます。
さて、いくら東京都区部とはいえ三つの展覧会をハシゴするとなると時間的な制約が生じるのですが、本展「CLAMP展」は、金曜日と土曜日は20時まで夜間開館されるとのことでした。
そこで、開催終了前ギリギリの金曜日に東京に向かいまして、東京都美術館「田中一村展」およびサントリー美術館「英一蝶」展にお伺いしたあと、満を持して? 徒歩で国立新美術館にお伺いしました。
ということで、国立新美術館の入口の本展看板を、弊方の微妙なガラケー的なガラホで撮影した雑な写真を僭越ながら掲載させて頂きます。

弊方、本展「CLAMP展」に関して、もう一つ懸念がありました。それはめっちゃオーディエンスが多いんとちゃうの?! ということでした。
一般的にオーディエンスが多くなる展覧会/企画展では、日時指定が導入されるものだと思います。ところが、本展「CLAMP展」の日時指定は、開催当初の3日間だけ「開幕記念限定チケット」をお持ちの方のみとのことでした。
そこで弊方、そんなに混んでへんやろうと思って、サントリー美術館の「英一蝶」展の余韻に浸りながら、国立新美術館に徒歩で至ったわけですが、甘かったですわ・・・
国立新美術館では「CLAMP展」を拝見されたことが明らかな方々が、グッズを購入されたと思しき、本展キービジュアルが掲載されたステキ紙バッグをお持ちになっており、何だか同人誌即売会の雰囲気やなぁ、と思いながら、国立新美術館の正面入口前のところに設置されていた特設チケット売り場に向かいました。
特設チケット売り場には誰も並んでおられませんでしたので、こりゃ空いてそうやなぁ、と弊方思い込みまして、特設チケット売り場にて、サントリー美術館「英一蝶」展の半券を受付の方にお見せしました。なぜなら、サントリー美術館の半券で本展「CLAMP展」が100円引きとなるとのことだったためです。
ところが、受付の方曰く「入場まで40分待ちになりますが、よろしいですか?!」
うそぉん! マヂで?!
とはいうものの、弊方的に断念する選択肢は当然ありませんので、100円引きのチケットを購入して行列に並ぶことといたしました。
ということで、サントリー美術館の半券の裏面と、本展「CLAMP展」のチケットと、入場時に頂戴いたしましたレプリカチケットの雑な写真を掲載させて頂きます。

レプリカチケットは、ご覧の通り『ちょびっツ』のちぃさんでした。
なお、後から「CLAMP展」行ってきた! をインターネットで安直に検索したところ、入場まで30分~40分待つのはざらで60分や90分待ちもあったそうで、200分待ちというときもあった模様です。
どうも本展「CLAMP展」は20万人を軽く超える入場者があったらしいですので、この長時間の待ち具合も納得という感じです。
さて、本展「CLAMP展」は、国立新美術館の企画展示室2Eで開催されており、2階ということで、エスカレータの手前でつづら折りの状態で、多くのオーディエンスが並んでおられましたのですが、そこで弊方、衝撃を受けました。
みんなめっちゃ若っっっっっっ!!!!!!
並んでおられるオーディエンスは全般的に女性が多く、この点については弊方の予想の範囲内だったのですが・・・
弊方がざっと見た限りでは、20代30代くらい女性が中心で、一見して外国の方(当然若い)もかなりいらっしゃいましたし、学生さんと思しき10代くらいの方々も結構散見されました。金曜日やで! よいこは学校いきなはれ!!
一部40代くらいの「おぢさま」風のステキな男性もいらっしゃるのは確認できましたが、弊方みたいなコテコテの熟成したキモいおっさんは確認できませんでした。
CLAMP先生って80年代後半くらいからプロ活動されてたんとちゃうのん?! 『魔法騎士(マジックナイト)レイアース』が90年代中頃くらいやったんとちゃうのん?! 『カードキャプターさくら』もぎりぎり20世紀の作品やったんとちゃうのん?!
とういう感じでオーディエンスの年齢層は高いやろう、と思っておりましたが、ぜんぜん違いましたね。ほんまに皆さま若かったです。
通常なら女性中心の若い世代に囲まれるとおっさんたいへん居心地が悪いのですが、今回は弊方ステキ鈍感力を発揮して、周囲はともかく本人的には違和感なくしれっと並んでおりました。
何せ弊方、2022年7月16日から8月28日まで明石市立文化博物館にて開催されておりました「夏季特別展 あんびるやすこ作品展」に、おっさん一人でキモチ悪くお伺いした実績を有する、自称「何か間違ったつわもの」である、というムダな「自負」があるためです。
さて、40分待ちとかいいながら結構さくさく行列が進みましたので、結構早く入れるそうや、と思って、エスカレータに乗ることができて2階に上がりますと、企画展示室2Eの前でも、つづら折りで行列ができておりまして、あぁ、やっぱり40分待ちや・・・、予測は正確ですネ、という感じでした。
弊方、この時点で本展「CLAMP展」をじっくり拝覧させて頂くことを断念しておりました。
こういった入場制限のある展覧会/企画展では、退出したオーディエンスの数を確認した上で、新たに入場されるオーディエンスの数を決定されるものだと思います。
そうすると、これから入館しようとされるオーディエンスのことも考えると、弊方のいつも通りのウザくてキモくてシツこい作品の拝見の仕方は避けるべきであり、まぁ、100円引きで2,000円という相対的に高額ではあるものの、貴重な展覧会の雰囲気だけでも楽しませて頂きまひょか?! と考えた次第です。
やっと本展「CLAMP展」の入口に差し掛かったところで、写真撮影についてのアテンションがありましたので、雑な写真を撮影させて頂きました。

動画撮影禁止は当然ですが、スマホ・ガラケーのみ写真撮影可というのはレアかなぁ、と思いました。英語・中国語・韓国語での案内があるということで、外国のオーディエンスも想定されていることがよくわかりました。
そんな感じでやっと入場したのですが、入口のディスプレイを正面から撮影しそこなったので、斜めから撮影した雑な写真を掲載させて頂きます。

本展「CLAMP展」は、“CLAMP”のご尊名にちなんで、“C”,“L”,“A”,“M”,“P”の各エリアと、“IMAGINATION”のエリアと、最後の“DREAM”のエリアとで構成されておりました。
本展いちおう終了しておりますので、配布されておりました作品リストの冒頭に掲載されていた展示構成の雑な写真を掲載させて頂きます。

“DREAM”のエリアの後に特設ショップがあり、こちらの特設ショップ用に別の青いチケット(入場券)が頒布されておりました。入場時に、レプリカチケットとともに「無くさないように!」とスタッフの方から念押しされました。
あっ! これ回収されるやつや!! と思いまして、特設ショップに入る直前に慌てて撮影した、ピンぼけた雑な写真を掲載させて頂きます。

これ当日の日付まで入ってますね。
ちなみに特設ショップに入ったときに、この入場券に入場時間が記載され、特設ショップを出るときにやはり回収されました。この点については後述させて頂きます。
さて、まず最初の“C”エリア、「COLOR」エリアでは、「カラー原画」が展示されており、まぁ当然ながら写真撮影禁止でした。
弊方、“C”エリアに入った時点で、こりゃ別の意味でゆっくり拝見でけまへんわ! と思いました。
それは、単に混んでいるだけではなく、オーディエンスによる自然発生的な「行列」が、特に壁面展示の「カラー原画」群の前にずらっと形成されていたためです。
本展の込み具合そのものは、東京都美術館の「田中一村展」と同じくらいでしたので、もっと混み合った展覧会/企画展の経験がある弊方としては、さすがに入場制限されているだけあるなぁ、とは思ったのですが、弊方の存じ上げている混雑した展覧会/企画展と決定的に異なるのは、展示作品のサイズでした。
マンガ原稿はどうしてもサイズが小さいですので、展示室の壁面に並んで展示されるサイズ的に小さい作品を拝見しようとすると、どうしても「行列」が自然発生してしまう状況になっておりました。
この点が、同じくらいの込み具合の「田中一村展」と大きく異なるところでした。
東京都美術館の「田中一村展」では、マンガ原稿に近い小さな色紙作品から大画面の屏風作品など、サイズ的に大小があり、オーディエンスからすれば拝見するのに「緩急」が生じるため、ある程度「行列」っぽいものが発生するとしても、みっちりとした「行列」になることがなく、混み具合に粗密ができやすい状況だったと思います。
そうすると、順番通りに作品を拝見しなくてもええわ! 的な立場であれば、空いているところの作品を拝見しに適宜移動することができます。
これに対して、本展「CLAMP展」では、マンガ原稿という、印刷出版用に規格化された相対的に小さい規格化された同一サイズの作品の展示となるため、オーディエンスの拝見に「緩急」が生じにくく、特に強制されていないにも関わらず、理路整然とした「行列」が自然発生するような状況になっておりました。
もっとも「COLOR」エリアでは、壁面だけでなく中央部にも覗き型展示ケースが設置されており、こちらの方は相対的にかなり空いておりました。
ちなみに、さすがの国立新美術館! 展示室の天井がめちゃ高く、「COLOR」エリアの中央部のこの高い天井には、螺旋形垂れ幕形式の「インスタレーション」(厳密には“Installation Art”)が展示されておりました。たいへん映えてましたので、もし写真撮影可なら撮影させて頂きたかったステキな展示でした。
ところで「インスタレーション」ってなんでんねん?! ということですが、安直なインターネットの検索結果に基づけば、artscape ウェブサイトに、弊方的にはわかりやすい解説が見出されましたので、僭越ながらリンクを張らせて頂きます。
弊方、自然発生的な「行列」に並ぼうかと思ったのですが、「行列」の進行が微妙に速く、弊方の通常運転のウザくてキモくてダラダラ長い「拝見作法」では「行列」の進行を妨げると思われましたので、早々に方針を切り換え、「行列」の隙間から単眼鏡で作品を「覗き見」させて頂く戦術に変更したのですが、本展「CLAMP展」では、この戦術が概ね通用しませんでした。
先ほどの通り「行列」に粗密ができにくいため隙間が生じにくい状況でした。それでも中央の比較的空いている覗き型展示ケースの作品を拝見しつつ、隙あらば隙間ができた壁面展示の作品を単眼鏡で「覗き見」しておりました。
なんだかキモいヘンタイみたいですね。「キモい」はヲタクの誉め言葉!!!
そうはいっても、なかなかじっくり作品を拝見できないので、そろそろ“A”エリアに移動しようかと思っていたところ、弊方の目の前の「行列」が偶然空きまして、何とそこには、 かの『不思議の国の美幸ちゃん』のステキ「カラー原画」が展示されていたのですっっっ!!!
おぉぉぉぉぉぉ!!!!!! おっさん激萌え!!!
・・・『不思議の国の美幸ちゃん』ってなんでんねん?! という方もいらっしゃりそうな気がするのですが、なぜなら、かつて弊方がまだもう少し若かりしころ、CLAMP先生のファンだという若い方とお話しすることがあり、『不思議の国の美幸ちゃん』を話題に出したところ、「知らない」とあっさり却下されて気まずくなったという苦い経験があったためです。
ということで、弊方所有の『不思議の国の美幸ちゃん』の単行本表紙(表紙1)の雑な写真を、僭越ながら掲載させて頂きます。

弊方が拝見した『不思議の国の美幸ちゃん』の「カラー原画」は、この単行本の表紙と、もう一つ「付録カレンダー」の「カラー原画」でした。
『不思議の国の美幸ちゃん』の単行本には、この「付録カレンダー」の「カラー原画」も掲載されておりましたので、引用の範疇に入ると思うと判断いたしましたので、僭越ながら雑な写真を掲載させて頂きます。

こちらの雑な写真の左側、単行本では第7ページに当たる、みずみずしく水も滴るありさまの美幸ちゃんが「付録カレンダー」の「カラー原画」です。
何が「付録カレンダー」でんねん?! といいますと、先ほど単行本表紙にありますように、この作品は、角川書店発行の偉大なるアニメ雑誌「月刊ニュータイプ」に掲載されていた作品で、1995年1月号の付録カレンダーとして、みずみずしい水も滴るキュートな美幸ちゃんが掲載されていた模様です。
ちなみに右側の、マリリン・モンロー先生を超えるかのごとく激しく ぷぷっぴどぅ♡♡♡ な感じのコケティッシュな美幸ちゃんは、「月刊ニュータイプ」1995年3月号掲載の作品とのことでした。
弊方、ニュータイプは定期的に購入していたわけではありませんので詳細は記憶していないのですが、同単行本に掲載される「不思議の国の美幸ちゃん CLAMP新聞【海賊版】」(第103-105ページ)には次のようにありました。
「いやー 生きているうちに『美幸ちゃん』が単行本にまとまるとは思いませんでした」
「始まった当初は一回のページ数が8ページだったからねぇ」
「女の人ばっかりでトーンの貼り甲斐があって良かったねぇ!」
角川書店・ニュータイプ100%コミックスエクストラ 1995年
第103ページ第2コマ
弊方が『不思議の国の美幸ちゃん』を明確に認識いたしましたのは、ニュータイプの掲載時ではなく OVA 発売時だったと記憶しております。
若い方々にとっては「OVA って何???」という感じかもしれません。
決して、おっさん(Ossan)“V”の発音(V no hatsuon)あかん(Akan)、の「DAI語」ではございません(respect for DAIGO 先生)。オリジナル・ビデオ・アニメ(Original Video Animation)という和製英語? の略称です。 OAV という表現もあるようですね。
どうも『不思議の国の美幸ちゃん』のメディアミックスは、かなり異例の経緯を辿ったようです。
通常は、(1)連載作品の単行本化、(2)ドラマCD,(3)アニメ化、という感じのように思うのですが、『不思議の国の美幸ちゃん』は、単行本にまとまる前に、ドラマCD が制作され OVA が制作されたようです。そのため、単行本には、ドラマCD のジャケット作品も OVA のジャケット作品も掲載されております。
ちなみに、この『不思議の国の美幸ちゃん』がどういった作品かと言いますと、タイトルから明らかなように、ルイス・キャロル(Lewis Carroll)先生の『不思議の国のアリス』のオマージュ作品であると解されます。
原典『不思議の国のアリス』ではアリスさんがウサギさんを追いかけられて不思議の国にまぎれこむという感じであることはよく知られていると思います。
一方、『不思議の国の美幸ちゃん』はといいますと、
セーラー服をお召しになった美幸ちゃんが朝寝坊なさって「きゃあああ!! 遅刻するうっ!」と愛らしくおっしゃって、トーストをおくわえになられながら急いで走っていらっしゃるという、格調高いステキな様式美で始まり、
ウサギさんではなく、スケボーにお乗りになられて有線イヤホンで携帯音楽プレーヤーをお聞きになられる、ステキなバニーガールのお姐さまに巻き込まれて不思議の国にまぎれこんでしまい、
その不思議の国において、愛らしいステキな美幸ちゃんが、ステキでセクシーなお姐さま方から、もぉいやん♡♡♡ な感じのセクハラをされまくる、
という、20世紀末期なら許されても21世紀も20年以上経過した現代ではとうてい許されないであろう、たいへんイケない内容のステキ作品です。
弊方の印象では、この『不思議の国の美幸ちゃん』で CLAMP先生方の男性ファン層がかなり拡大したような気がするのですが、違うかもしれません。
弊方がお伺いしたのは後期展でしたので、弊方が拝見した「カラー原画」は、まさしく『不思議の国の美幸ちゃん』の単行本表紙作品と、みずみずしい水も滴る美幸ちゃんの作品だったのですが、実はこのとき弊方全く気付いていない重要事項に気付いていなかったことを後で知ることになりました。
それは、わざわざ括弧書きで「カラー原画」と記載している理由でもあります。
・・・あれ、この時点でめちゃくちゃ長くなっておりますね。たいへん申し訳ありません。
通常でしたらいろいろムダに推敲して短くするのですが、今回は、推敲しているものの、年末の忙しさでストレスが溜まってしまい、記事を分けて「その2」に続けさせて頂きます。
先ほどの重要事項については「その2」にて言及させて頂きます。
中途半端で申し訳ありませんが、最後まで閲覧頂きありがとうございました。