辰野美術館(長野県上伊那郡辰野町)「ひこねのりお展 ほたるの里におでかけ篇」(2024)
閲覧ありがとうございます。日本絵画一愛好家です。
もう暦の上では仲秋の時期になったにも関わらずたいがい暑いですが、仲秋の過日、長野県上伊那郡辰野町の辰野美術館にて、本年2024年7月13日から9月23日まで開催されておりました「ひこねのりお展 ほたるの里におでかけ篇」を拝覧して参りました。
ということで、辰野美術館のウェブサイトに僭越ながらリンクを張らせて頂きます。
弊方と同年代以上の方で、ひこねのりお先生の作品やデザインをご存じない方はほとんどいらっしゃらないのではないでしょうか?!
見出し画像ではわかりにくいと思われますので、本展「ひこねのりお展 ほたるの里におでかけ篇」のフォトスポットを、弊方の微妙なガラケー的なガラホで撮影した雑な写真を大き目に掲載させて頂きます。
本展「ひこねのりお展 ほたるの里におでかけ篇」は、インターネットを安直に検索する限り、その開催前から長野県や関東圏では話題になっていた模様ですが、弊方が存じ上げたのは、かなり後になってからでした。
ひこねのりお先生に関しては、2021年9月に平凡社のコロナブックスから『ひこねのりお キャラクターあれこれ図鑑』という、たいへん素晴らし書籍が発行されており、弊方、たしか発行されてから間もない時期に書店で購入させて頂いたかと記憶しております。ちなみに、ISBN978-4-582-63525-6 であり、Cコードは C0071 です。平凡社の本書の紹介ページに僭越ながらリンクを張らせて頂きます。
ひこねのりお先生の展覧会は、長野県北佐久郡軽井沢町に所在する著名なレジャー施設「軽井沢タリアセン」内の旧朝吹山荘「睡鳩荘」にて、2022年7月16日から 9月4日にかけて開催されていた「ひこねのりお展 高原の山荘にお出かけ篇」が最初の模様です。
もちろん弊方、この「高原の山荘にお出かけ篇」は全く存じ上げておりませんでした。僭越ながら軽井沢タリアセンウェブサイトの「睡鳩荘」のページにリンクをはらせて頂きます。
睡鳩荘の上記リンク先を開いて頂いて、下の方にスクロールして頂けますと、「過去の展覧会・イベント」という欄に「高原の山荘にお出かけ篇」のアーカイブが残っているかと思います。
本展「ほたるの里におでかけ篇」は、この軽井沢タリアセン・睡鳩荘の「高原の山荘にお出かけ篇」に続く第2回の展覧会であるそうです。
なお、辰野町がなぜ「ほたるの里」であるのかについては、辰野町の観光サイトに「ホタルあれこれ」というページが解説されていますので、僭越ながらリンクを張らせて頂きます。
弊方が、本展「ほたるの里におでかけ篇」を存じ上げるきっかけになったのが、信州高遠美術館にて本年2024年2024年5月26日から8月18日まで開催されていた「江崎孝坪生誕120年展」でした。
残念ながら信州高遠美術館のウェブサイトには「江崎孝坪生誕120年展」のアーカイブが残っておりませんでしたので、例えば「信州・市民新聞グループ」ウェブサイトの下記の紹介記事に僭越ながらリンクを張らせて頂きます。
弊方、この「江崎孝坪生誕120年展」にお伺いすることは叶いませんでした。ちょっと、いやたいへん油断をしておりました。あぁ、めっちゃ残念やぁぁぁ・・・
江崎孝坪先生については、上記の紹介記事にも簡単に説明されておりますが、もう少し詳しい解説が、伊那市ウェブサイトの信州高遠美術館のコレクション紹介のページにありましたので、またもや僭越ながらリンクを張らせて頂きます。
いわゆる「戦争画」に興味をお持ちの方であれば、もしくは、映画監督の黒澤明先生にお詳しい方なら、江崎孝坪先生のお名前を耳にされた(目にされた)ことはあるかと思います。
弊方、関西の田舎の在住のセコいおっさんですので、遠方の展覧会/企画展にお伺いするときには、複数のミュージアムにお伺いできないかいろいろ安直にインターネットを検索して調べております。
信州高遠美術館の「江崎孝坪生誕120年展」は、伊那市ご出身の木版画家、山岸主計先生の没後40年展と併催であり、弊方、池上秀畝先生の展覧会で信州高遠美術館を訪問済でしたので、規模の小さい展覧会であることが推測されました。
そうすると、何か別の展覧会とハシゴできないか、と思ってインターネットを安直に調べておりましたところ、本展「ほたるの里におでかけ篇」が、同じ伊那地域にある辰野町の辰野美術館で絶賛開催中であることが明らかとなったわけです。
しかしながら、結局、信州高遠美術館と辰野美術館のハシゴ計画は断念せざるを得ませんでした。
信州高遠美術館と辰野美術館のハシゴは、いちおう可能ではあるものの、伊那地域の南北をつなぐJR伊那線の運行本数が少なく、それぞれのミュージアムの滞在時間がかなり短くなることが明らかとなったためです。
そこで、それぞれのミュージアムに単独でお伺いする方針に変更したのですが、会期が長かったことで油断しており、諸事情で閉幕の8月18日までに日程を確保できず、「江崎孝坪生誕120年展」の拝覧を断念せざるを得ませんでした。
そうすると、せめて9月23日まで開催の本展「ほたるの里におでかけ篇」だけでもぜっっったいにお伺いしたい!!! ということで、何とかお伺いさせて頂くことができました。
関西から辰野美術館にお伺いする経路はいくつかあると思いますが、弊方は、たぶんスタンダードな、名古屋から特急しなのを利用して塩尻駅まで、塩尻駅から普通電車で辰野駅まで、という経路を選択させて頂きました。
ただし、塩尻駅から辰野駅までの経路が2つ存在するので、この点だけちょっと要注意でしょうか?!
辰野駅から辰野美術館までは、かつてはバス路線があった模様ですが、現在では廃止されているようです。辰野駅前にはタクシー乗り場があり、辰野美術館のアクセス案内でも、「JR辰野駅からタクシーで7分」と案内されております。
弊方は、ハシゴする予定がなくなりましたので、徒歩でお伺いすることを選択いたしました。ゆっくり歩いて40分~45分くらいでした。
徒歩経路の案内をさせて頂こうかと思いましたが、おそらく辰野駅前のタクシー乗り場にタクシーがなくても、40分もの長時間待つことなくタクシーさんがお迎えに来られると思いますので、それでなくても記事が長くなるので省略させて頂きます。
ということで辰野美術館の荘厳なる外観を、弊方の微妙なガラケー的なガラホで撮影した雑な写真を掲載させて頂きます。なお、雑な写真に写っているお車のナンバープレートについては、確認できないようにモザイク処理を施しております。
ちなみに、本展「ほたるの里におでかけ篇」のチラシ(フライヤー)の表面を、弊方の微妙なガラケー的なガラホで撮影した雑な写真も掲載させて頂きます。辰野美術館のアーカイブでも確認できるかと思うのですが、念のため雑な写真も掲載させて頂きます。
おぉぉぉ!!! なんとひこね先生! 本展「ほたるの里におでかけ篇」のために辰野美術館を中心に据えたイラストレーションを描き下ろされおられます!! なんと素晴らしいっっっ!!!
展覧会のために作品を描き下ろされることはあるのかと思います。例えば、先日会期末に強引にお伺いした国立新美術館のCLAMP展でも、CLAMP先生は作品を描き下ろされておりました。
しかしながら、会場の辰野美術館そのものを描き下ろされるというのは激レアではないでしょうか?! めっちゃすげーーーっっっ!!!
さて、本展「ほたるの里におでかけ篇」では、何と写真撮影が可能でした。ということで、入口に掲示されていた「「ひこねのりお展」ご来館のお客様へお願い」を、弊方の微妙なガラケー的なガラホで撮影した雑な写真を掲載させて頂きます。
本展「ほたるの里におでかけ篇」では、図録の制作はありませんでしたので、弊方、微妙なガラケー的なガラホでも、安もんのスマートフォン略するとなぜかスマホでも、かなりの写真を撮影させて頂きました。ひこねのりお先生、辰野美術館のみなさま、並びに関係各位のみなさま、太っ腹なご対応ありがとうございました。
辰野美術館に入り、向かって左手の受付でチケットを購入して入館させて頂きました。入口の正面が先ほどのフォトスポットでした。
右手に第1展示室の入口がありましたが、その手前に、第1の作品として「サントリーCANビール 《カサブランカ篇》 CMセル画」(1983年)が展示されておりました。弊方の微妙なガラケー的なガラホで撮影した、雑な第1展示室入口付近の写真を掲載させて頂きます。
さらに第1展示室の一部について、引き続き雑な写真を掲載させて頂きます。ちなみに、第1展示室は折れ曲がりが二つあるような感じの形状でした。
この第1展示室に展示されていた作品資料群とその数は下記の通りでした。本展、展示作品資料リストの制作もありませんでしたので、作品資料点数は弊方が勝手に数えたものです。そのため、点数には誤差が含まれることを、おそれいりますがご了承お願いいたします。
赤鬼と青鬼のタンゴ(NHK「みんなのうた」) 1977年 14点
NHK「みんなのうた」《ポンタ物語》 1977年 3点
タコ(サントリー甲類焼酎「樹氷」CMのキャラクター) 1983年 41点
パピプペンギンズ (サントリー缶ビールのペンギンキャラクター) 1983年 132点
カールおじさん 1974年 83点
ケロ太 1974年 13点
きのこの山 たけのこの里 1979年 44点
おやちゃい 1984年 18点
ディスプレイのぬいぐるみ 13点
入口から見て第1展示室の奥側に第2展示室が隣接しておりました。第2展示室の一部についても、引き続き雑な写真を掲載させて頂きます。
第2展示室の二番目の写真は、同展示室の奥側に展示されていた、ひこねのりお先生の作品群と古き良き昭和の家庭の様子とのコラボレーションでした。インスタレーションになるのでしょうか?!
また、第2展示室の三番目の写真の奥側(出口側)は、ひこねのりお先生のアニメーション作品やCMなどを上映する映像作品でした。
この第2展示室に展示されていた作品資料群とその数は下記の通りでした。くどいようですが、作品資料点数には誤差が含まれます。
企業ポスター 18点(明治カール 2点、ナショナル証券 1点、コスモ石油 2点、カルピス 1点、住友信託銀行 1点、TOYOTA TOKYO KAZOKU FAIR 1点、やすらぎの栃木路 1点、きのこの山 たけのこの里 1点、ムトウランドセル 1点、ニトムズ フライヤー&セル画 各1点、カップヌードル(hungry?) 2点、歯の衛生週間ポスター 4点)
東芝ロータリーエアコン 3点
企業グッズ 13点
いちごちゃん/パッくん(JA全農とちぎ) 1995年 1点
ぴーちゃん/まっくん(日本ピーマック株式会社) 2016年 1点
青たろう/果りん(やさい・くだもの消費促進協議会) 2023年 1点
ひこねのりお展 映像作品上映コーナー
ちなみに、写真だけ見るとオーディエンスがいらっしゃらないように見えると思いますが、弊方がお伺いしたのは平日であったにも関わらず、結構なオーディエンスがいらっしゃいました。
さて、第2展示室を後にすると、階段またはエレベータで2階の第3展示室に向かうことになりますが、階段およびエレベータの手前の壁面にも作品が展示されておりました。こちらも雑な写真を掲載させて頂きます。
展示されていた作品は次の通りです。
キンダーブック(フレーベル館)「おはなしなあに」 1980年4月号、同9月号 原画 それぞれ4点
弊方、階段を上って第3展示室に向かいました。ということで、第3展示室の雑な写真も掲載させて頂きます。
ご覧の通り第3展示室はかなり広かったです。第3展示室に展示されていた作品資料群とその数は下記の通りでした。くどいですが、作品資料点数には誤差が含まれます。
ひこねのりお略年譜パネル 2点
カールおじさんぬいぐるみ 1点
カールおじさん① いいもんだなあ 原画 1983年 9点
カールおじさん② おらが むら 原画 1984年 9点
カールポスター 6点
白くまくんエアコンポスター 1点
サントリーCANビールポスター 2点
サントリー樹氷タコハイボールポスター 1点
子供のネイティブアメリカン10人のセル画 1点
天井のカールおじさん垂れ幕 4点
パニポニ 1996年 8点
おめでた星 1998年 7点
コスモ石油ポスター 1点
コスモベアーオブジェ 1点
どうぶつ芸達者 2000年 額装絵画 20点
キンダーブック(フレーベル館)「おはなしなあに」1982年12月号 原画 4点
なかよしがくしゅう(学習研究社) 1980年9月号 原画 10点
なかよしがくしゅう 1982年3月号 原画 7点
みみちゃんえほん 第8巻第12号(学習研究社)「いっすんぼうし」原画 11点
「ひこねのりお展 ほたるの里におでかけ篇」関連イラスト下絵 2023-2024年 22点
おもしろ落語ランド(金の星社)原画 1987年 20点、書籍 3点
大笑い! 東海道は日本晴れ!!(くもん出版) 原画 2009年 8点、書籍 3点
弊方が数えた、誤差を含む恐れのある展示作品資料の数は、合計559点でした!!! 誤差を含むとしても、余裕で500点以上の作品資料が展示されていたことは間違いないと思います。
さて、個人的に印象深かった作品や資料はめちゃくちゃたくさんあったのですが、悩みに悩んでいくつかに絞りこんでヲタトークさせて頂きます。
第3展示室で展示されていた「どうぶつ芸達者」という作品群ですが、展示解説によると、アニメーション研究家のなみきたかし先生から提案された個展のために、1年をかけて描かれたシリーズ作品で、ひこねのりお先生曰く「芸人さん達へのあこがれをどうぶつ達にたくして描いてみました。」とのことでした。その一部を、弊方の微妙なガラケー的なガラホで撮影した雑な写真を数点掲載させて頂きます。
画材についての解説はなく、弊方の当てにならない私見では、基材はおそらく紙本だと思われ、色材は、ガッシュ的な感じの厚塗り可能な絵具だと妄想されました。
「バニーシスターズ」や「靴を鳴らそう」は、その躍動感がおっさん激萌えですが、さらに「明日を掴もう」であれば弊方の雑な写真からでもわかりやすいと思うのですが、その線描の美しさに弊方惚れ惚れさせて頂きました。
ちなみに、展示解説には「アニメーションは動きが重要なので、それまで線について意識をしたことはなかったというが、オリジナル作品からは独自の線が生まれていった。」とありました。ほんまにスゴい描線でした!!!
しかも「どうぶつ芸達者」は、さきほどの通り厚塗り可能な絵具を用いられていることから、よくよく見ると、わずかな筆づかいを覚えることができるものでした。
こういった筆づかい、いやマチエール?! には、例えば、神坂雪佳先生の作品に見覚えがあるような気がしました。飽くまで弊方の私見というか思い込みというか偏った感性というかそんな感じだとご理解ください。
弊方の偏った思い込みの私見では、なかなか言語化しづらいのですが、ひこねのりお先生の作品には、筆致数が少ない「引き算の美学」というか、琳派的な印象というか、そういう感じを強く覚えました。神坂雪佳先生は琳派に学ばれていたかと思います。
あるいは、先日CLAMP展とハシゴさせて頂いた東京都美術館の田中一村展を拝覧した折に、田中一村先生の作品の中にも、ひこねのりお先生の塗りを思い出させるような印象を覚える作品がありました。飽くまで弊方の妄想的私見です。
田中一村先生は、直接的に琳派の影響は受けておられないようなのですが、別冊太陽 日本のこころ 274 の田中一村先生特集では「南の琳派への軌跡」と銘打たれておりましたので、弊方の妄想的印象は、あながち外れていないんとちゃうかなぁ、と考えております。
琳派的な印象に関して、例えば、第3展示室に展示の「なかよしがくしゅう 1980年9月号 原画」のひとつを、弊方の微妙なガラケー的なガラホで撮影した雑な写真を掲載させて頂きます。
この原画において、愛らしいおサルさんが釣りをされている大海の波の表現が、たいへんリズミカルで洗練された意匠的表現で、おっさん激萌えなのですが、こういったデザイン性に優れたシンプルでスマートな描写が、弊方的には、めっちゃ琳派っぽいと感じた次第です。
さらに個人的に激萌えだったのが、本展「ほたるの里におでかけ篇」のために、ひこねのりお先生が制作された関連イラストの下絵でした。僭越ながら弊方の微妙なガラケー的なガラホで撮影した雑な写真を掲載させて頂きます。
こちらは、本展のチラシ(フライヤー)のイラストの下絵ですね。ばっちり辰野美術館が描かれております。作品だけでなく鉛筆の描線もたいへん美しいですわっ! (by 春日部つくし先生)
こちらの2点は、本展のグッズのひとつである団扇の下絵になります。ちなみに、弊方、団扇を購入させて頂きましたので、僭越ながらこちらも雑な写真を掲載させて頂きます。
なんとこのグッズの団扇! プラスチック製の骨ではなく、竹製ですよ!! 竹製っっっ!!!
なんと豪勢なグッズ!!! すげーーー!!! えらいこっちゃえらいこっちゃ!!! 辰野美術館の皆さま方のご尽力に弊方限りない敬意を表させて頂きます。
雑な写真の通り、あまりにもったいないので、弊方ラッピングの透明フィルムを未だに外しておりません。
こちらは、辰野美術館が所蔵される長野県の指定県宝「仮面土偶」さんと、カールおじさんと、ケロ太くんが、お互いにどや! みたいな感じでポージングされているという、超絶激萌えのイラストの下絵です。この下絵の完成版が次の雑な写真です。
仮面土偶さんは、辰野美術館のマスコット的な存在でいらっしゃるようですが、この仮面土偶さんとカールおじさんとケロ太くんを、このような粋な感じでコラボレーションされるひこねのりお先生の感性に、弊方、心の底から敬服させて頂きました。
さらに、完成版の展示はなかったのですが、仮面土偶さんがブレイキンされているかのごとくのイラスト下絵が、次の雑な写真です。大き目に掲載させて頂きます。
これはたまらんっっっ!!! アニメーターとして長いご経験と優れた作品を生み出されてきただけあって、仮面土偶さんの躍動感も愛らしさも素晴らしすぎますわ!!! (by 春日部つくし先生)
なお、仮面土偶さんについては、辰野美術館・所蔵作品のリンクを僭越ながら下記に張らせて頂きますので、ご参照頂ければと思います。
それにしても、なんという美しい下絵なのでしょうか?! まるで狩野派や円山四条派の粉本のごとく格調高いように弊方感じました。ありがたや~、ありがたや~!!!
いやぁ、関西から一日かけてお伺いしただけのことはありました。ぜひとも関西もしくはその近くでも「ひこねのりお展」を開催して頂けたらなぁ、と弊方身勝手に希望させて頂きたいと思います。なかなか展覧会の企画はたいへんだと伺っておりますが・・・
ところで、2階の第3展示室には第4展示室が隣接しており、こちらでは常設展というか収蔵品展が催されておりました。
弊方、日本絵画を愛好する者ですので、日本絵画作品にがっつり喰いつかせて頂きました。ちなみにいずれの先生方も弊方初めて存知上げました。
まず、藤崎朝洋先生(1901-1954)です。
鹿児島県のご出身で、奥村土牛先生に師事したと伝わるそうです。辰野町出身の女性と結婚され、戦争激化のため辰野町に疎開されて辰野町で活動された模様です。展示作品は、「野芳花譜」(六曲一隻 絹本着色 1949年)の1点でした。
次は、新村龍翠先生(1866-1939)です。
辰野町のご出身で。本名は赤羽吉太郎、のちに新村家の養子になられたそうです。荒木寛畝先生に師事され、1895年に美術協会「月下芦雁の月」を出品し三等褒状を受賞され、その後も展覧会に出品し受賞されているそうです。1928年に信濃美術協会創設に参加するなど郷里で活動されたそうで、花鳥画を最も得意とされたようですが、人物画にも秀作が見られるとのことでした。
展示作品は、「街道図」(紙本着色 大画面の三面パネル)、「牛上之翁」(紙本着色 一幅(文人表具))、「神仙酩酊図」(紙本着色 一幅(文人表具))、「山百合軍鶏図」(絹本着色 一幅(大和表具))、「唐獅子図」(紙本着色 一幅(文人表具))の5点でした。
現代の画人として、藤崎千雲先生(1950-)の作品も多く展示されておりました。辰野町の現代水墨画家でいらっしゃるそうで、2021年3月に辰野美術館で企画展が開催され、会期後56点の作品が寄贈されたとのことです。
これら作品については雑な写真はございません。なぜなら第4展示室は撮影禁止だったためです。とはいっても、撮影禁止の表示があまり目立たないところにあったので、弊方見落とすところでした。
個人的には、「ひこねのりお展 ほたるの里におでかけ篇」も悶絶するほど素晴らしかったですが、辰野町ゆかりの日本画展とかを、ぜひ開催して頂ければ、弊方喰いつきまくってぜひともお伺いさせて頂きたいと思いました。
あいかわらず長くなってしまいました。申し訳ございません。反省してないですね。最後まで閲覧頂きありがとうございました。