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表参道の喫茶店、恋人に会えない夕方

ご無沙汰しております、はづきです。
最近のことを書き留めようかと思って、久しぶりにここを開きました。

今日は、美容室に行きました。

東京に出てきてから、様々な美容室にお邪魔してきたけれど
今回は、1年前渋谷で声をかけれくれた美容師さんに施術をお願いした。

ひどく明るかった髪の色を、赤く染めた。
また、ピアスが映えるような長さにもなった。

この醜い容姿を褒めてくれるのは、いつも恋人だけだ。
美容室に行った後には、彼に会って肯定してほしいと強く思ってしまう。

でも、今日は彼に会えなかった。ましてや、言い合いをした。
だからこうして街を歩き、すれ違う瞬間のわたしを
「綺麗」と思ってくれる人がいたらいい。

わたしは、わたしの容姿を愛せない。

美容師さんに勧められた喫茶店で、アイス珈琲を頼んだ。
携帯電話を覗く男性と、2人で会話を楽しんでいる女性の横に座って、昔好きだった名前が載った小説を開いた。

解説を残して、読み終えた。
「いい本を読み終えた後には、余韻が残る。余韻が残る本こそ、いい本だ」
わたしが日頃思っていることが解説に載っていた。
だから、本を閉じて余韻を楽しんだ。

あの本を描いた、彼女になりたいと思った。

優しいあの人が、素敵な朝を残した日だった。

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