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ポケモンGoとドラクエウォーク

今月は、あまりネタがなくてなにを書こうかと思っていたのだが、ちょうどドラクエウォークが公開されたので、メモ的な感じで書いてみたい。

むろんこんなサイトにでてくるようなリアルにスライムが出てくるわけではないのだが、ゲームシステムとしては良くできていて、ドラクエをちゃんとやっている感じがする。基本はモンスターを倒して経験値とお金を稼ぎ、強くなっていくことで、シナリオを進めていくというゲームだ。シナリオは固定で、1章から始まっていくが、進めるためには、特定の場所に移動しなくてはいけない。といっても、行先が決められているわけではなく、システムが適当に設定してくれる場所から選ぶか、自分で任意の場所(今いる場所から近すぎると設定できない)を指定して、そこに行くということになる。目的地までの距離に応じてポイント的なものがもらえ、それを消費しないと次の目的地が設定できないという縛りがあるため、すぐ近くを往復しているだけだとおそらく行き詰まると思われる。これが移動するモチベーションとなっているため、比較的遠目のところを設定して、そこを移動しながら、道すがらモンスターを倒して、レベルアップするという流れが普段のゲームシーンということになるのだろう。歩きスマホ対策なのか、ウォークモードというものが設定できるようになっており、行先を決めたら、ウォークモードにして、スマホをポケットにいれて目的地まで歩けば、途中に出てくるモンスターは、勝手に戦闘して、勝手に回復して進めてくれるところもよくできていると思うポイントだ。

こちらは言うまでもないレベルだが、大ヒットしているポケモンGoである。位置情報ゲームとしては、これよりも前にIngressという素晴らしいゲームがあるのだが、キャズムを超えたといえるのが、こちらのポケモンGoだろう。近くの公園にコミュニティデイになるといまだに大量に人が発生するので、廃れることなく、ユーザーがいるものと推測できる。内容的には上記のドラクエに比べるとシンプルなつくりで、ひたすらモンスターボールを投げてポケモンを捕まえるというのがゲームの根幹である。ジムバトルやボスレイドといった要素もあるが、必ずしもやる必要はない。ただ、やらないと飽きるとは思われるが。一定期間たつと新しい地方が公開され、新たなポケモンが増えることで、ユーザーを飽きさせないようにしている。レイドボスやその他イベントなどもあって、単調になるのを避ける運営をしているとも言える。それでも飽きる人は飽きるのだろうが。

二つの位置情報ゲームの立ち位置

JRPGの二大巨頭といえば、ドラクエとFFだが、位置情報ゲームとしては、ドラクエとポケモンという二大IPが今後なにかと比較されることになるだろうことは疑いない。ポケモンの開発元であるNiantec社は、新作としてハリーポッターを出したが、筆者の知るところあまり盛り上がっていない。おそらくハリポタ自体が日本ではそこまで知られたIPではないということと、ゲームが、今のところポケモン系のコレクションゲームであることから、新味にかけるというのが一般的な感想なのではないかと思う。絵柄も日本人受けしなさそうなのも痛い。

一方で、ドラクエは絵柄的にも内容的にもポケモン級であろうことは間違いない。むしろより知名度は高いかもしれない。そんなドラクエがポケモンGoとかぶる領域でゲームを出してきたのだから、これはポケモンGo危うし、ユーザの離脱必須!という記事を書かれてしまうのも致し方ないと思われる。

この記事では海外展開が未定(おそらく地図情報の関係や世界規模での運用が課題なのだろう)というのがDQWの課題として取り上げられているが、それ以上に厄介なのが、このゲームがストーリー型になっていることにあるように思われる。先に述べたように、このゲームは目的地を決めてそこに行くと話が進んでいくタイプになっている。そして敵の強さはどんどん上がっていく。途中でおそらく行き詰ってレベル上げをしないとシナリオが進まなくなるであろう(上記記事にもあった)から、中後半では、ひたすら戦闘(もしくは、ウォークモードで放置)ということになると思われる。この作業は、一般的にはかなり苦痛である。ポケモンはトレーナーレベルは、30を超えたあたりでどうでもよくなるので、レベル上げをする必要はなく、能力値の高いポケモンや色違いのポケモンといった個体の微妙な差をゲットすることが楽しみになっていくのだが、ドラクエの場合は、主となるところがストーリーであるので、自キャラの育成が楽しい人もいるかもしれないが、途中で飽きる人が多いように思う。

そして、さらに面倒なのは、苦労してレベル上げをしてストーリーをいったんクリアしてしまった人はなにをやればいいのか?という問題である。最近のスマホゲーは、レベルを上げ切って、シナリオが終わってからが本番的なものも多いが、その場合は定期的に新しいコンテンツが必要になる。しかもこのゲームの場合は、レベルによって自キャラの強さが上がっていくから、簡単なコンテンツだとあっというまに消費されてしまう。これは、昔からMMO(Massive Multiplay Online game)にみられる現象で、廃人プレイヤーとカジュアルもしくは新人プレイヤーに越えがたい溝が発生し、最終的には廃人しか残らなくなるというのが過去の歴史である。

会社としては、廃人さんを囲い込んで、しっかり課金を稼いでいくという道もありではあるのだが、ポケモンのようにロングランでユーザーをキープするのは難しいため、いずれニッチになって世の中からは忘れられていくことになるのだ。従来のゲームも基本的に一過性であることを考えると、ポケモンが化け物なだけかもしれないが、せっかくのドラクエIPを、長く、欲をいえば世界展開できないというのは、とても残念な気がする。

スクエニには、ぜひカジュアルに長く続けられる仕組みの提供を期待したい。そういや鳴かず飛ばずになってどんどんアップデートした結果、わけのわからないシステムになったMMOがあったなぁ・・・

日々思っていることを形に。こういうところに残しておけるのは良い時代になったと感じています。BBSのログとか復活させたくなります。