家族でテニスしていたら見知らぬ高校生に惨敗していた
今日久しぶりに家族でテニスができた。
東京都はテニスコート激戦区だ。東京都のコートを休日使いたいなら5倍以上の倍率を潜り抜けないといけない。今までは埼玉県民の友達とテニスをしていたが今はそうもいかず。ということで、コートが使えたのは緊急事態宣言が解除されてから2回目だった。久しぶりだ!
僕はテニスは正直そこまでうまくない。中高の部活で不真面目に続けていたからそれなりにはできるが、弱小高校の補欠レベル。女子から歓声を浴びることもなく、活躍することもなく、仲間ができることもなく、かといってやめるほど他に熱中するものがなく身に着いたのは普通の実力。心の奥では思っていた。もう少し真面目にやればもっと活躍できたのにと。
閑話休題。
家族の4人でテニスをすると、大体みんな同じぐらいの実力でちょうどよく盛り上がる。というか、この情勢でテニスができるだけでもう満足だ。ラリーにボレーにサーブ、そして最後に試合。今日は4人だったので親子対決だ。それも引き分けでほどよい疲れが身体を支配してきた。
そろそろやめ時かなと思ったとき、隣のコートから声が。そこには二人の高校生。試合のお誘いだった。こういうときは当然親でなく子のほうが相手として呼ばれる。まあ年齢的に近いし。せっかくだから受けよう。
試合が始まった。そこからは惨状だった。虐殺だった。相手の球が速い。このパワー。部活以来だ。反応できない。よく考えると……こんなレベルが高い人と試合するのは10年ぶりだ。そりゃ反応できないわけだ。
1回渾身のサーブが入った。相手は強打してきた。リターンエース。相手にとってはこれがチャンスボールだったらしい。逆にやる気がわいてきた。こうなったら1ゲーム取ってやろう! 弟と目を合わせる。力強く頷く弟。こうして心は一つになった。ここから再スタートだ。
結果は0-6。心を合わせて取れるほど現実は甘くない。まあ知ってた。
握手はせずおじぎで試合後のあいさつをした。
いやーここまで歯が立たないと逆にすがすがしいというか、頼もしいというか。負けても落ち込む気にもならない。そもそも格上だったし。久々に都大会に出れそうなレベルの人とテニスができて楽しかった。
今日、今までの認識を改めた。今まで練習すればもうちょっと上に行けたかもって思ってたけど無理だわ。そんなに世の中甘くない。ものすごいやる気を出せば行けるかもしれないけど、性格的に人生をやり直したとしてもそこまでモチベーションが上がることはないだろう。
これからもほどほどにテニスを楽しんでいこう。上手でまぶしい高校生を前に、意識の低い決意を新たにしたのだった。