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メイカーズムーブメントはどこに行った?(104/365)

2010年頃から、いわゆる「メーカーズムーブメント」が始まったのは記憶に新しいところです。

この本がきっかけとも言われています。

すでに、DTM(Desk Top Music)やイラストレーション、動画などデジタルで完結する創作の民主化はだいぶ進展していました。それが、手触りのある、実体のある、タンジブルな創作物に及ぶというムーブメントです。

いわば,

モノづくりの民主化

です。具体的には、

3Dプリンター
レーザーカッター
オープンソースマイコン
(代表的なものはArduino)

などが象徴的な道具で、それらを使ったモノづくりのハッカソンやワークショップ、Maker Fair と呼ばれるイベントも開催されました。最初は大学の体育館などが会場でしたが、いまではビッグサイトで開催されているようです。

工作室を備えたクリエーションスペースも多く生まれましたが残念ながら牽引役だった秋葉原DMM.make studio は2021年閉館になりました。

メイカーズムーブメントは一言で言えば、

モノづくりの民主化

です。世の中の価値がサービスやソフトウェアにシフトするにつれて、大規模生産の製造業が行き詰まりを見せる。そこの突破口として、デジタルとモノづくりの交点を整備し、民主化による新しいアイデアでモノづくりの改革を図ろう、そういう期待だったと思います。

実体のないビジネスの世界では、デジタルはさらに大きく成長しています。暗号通貨しかり、NFTしかり、です。

一方で、メイカーズムーブメントは、一定の基盤を作ったもののあくまでホビーの領域にとどまっているように見えます。

モノづくりは楽しい。没頭できる価値があります。その範囲が拡大するのですから、ホビーとしては最高です。

しかし、残念ながらこれはまだ

モノづくりの民主化

とは言えません。

では民主化を進展させるにはどうすればよいのでしょうか?

民間のMAKERS達と、企業が連携すればよい。こんな成功例もあります。

①構想を動くプロトタイプとして実体化し、世に問う
②設計情報をデジタル化して公開する、もしくは販売する
③企業は優秀な設計のライセンスを受け大量生産、大量販売する

こういうパイプラインがもっと回ればよいし、そのためのエコシステムやサポートソフトウェアが整備されればよいと思います。

大手の工場も自動化、デジタル化が始まっています。この仕組みが完結してこそ、

モノづくりの民主化

は完成するのではないでしょうか?

モノづくりをあきらめない。そして次に何をすべきか考えていきましょう。

今日も最後までお読みいただきありがとうございました。

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