すり合わせがうまいのはいいことなのか?(188/365)
日本のお家芸はすり合わせのうまさと言われます。
それはそうなのでしょう。
ただ、最近の製造業ではそのお家芸が活きていないように思えます。
ひとつの視点は、すり合わせがうまいので、つまり現場でなんとか問題を解決してしまうため、全体を俯瞰した構造や仕組の最適化が後手に回り、結果として抜本的な改革が遅れ、下手をするとどうにもならない状況に追い込まれるということがあるように思います。
IT分野も同じですね。よく情シス問題と言われますが、旧態依然とした社内システムに何重にもパッチを当ててしのいできた結果、DXを実行できないか複雑にしてしまっているのではないでしょうか?
リテールの現場でもそういうことは起きていると思います。
日本のコンビニの店員さんほど、複雑なタスクをこなしている人材はいません。物売りだけでなく、チケットや税金の処理、配送の受付、なんでもやりますよね。
素晴らしいのですが、それで十分な対価を得ているわけでもないし、そもそもそこまで必要なのかなという気もします。
現場の柔軟性がありすぎて、ある意味現場にしわ寄せが行って、全体の改善が遅れている傾向が随所にみられると思います。
「すり合わせがうまい」
ことは状況によってはネガに働くことに気づかなければなりません。
今日も最後までお読みいただきありがとうございました。